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  ザモシチ  
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1580−現在/411年間
ルネッサンスの真珠
 
 
ザモシチは、ポーランドの南東部に位置する小都市である。ポーランド人の貴族ヤン・ザモイスキ(1542〜1605年)は、19歳から4年間過ごしたイタリアの町並みに魅力を感じ、祖国にも理想の都市を造りたいと考えていた。1580年、イタリアの建築家ベルナルド・モランドによる設計でわずか9年という歳月で実現させた。旧市街は、五角形をした城壁で囲まれ、西側には、1585年完成の宮殿を含めた貴族の住居。東側には、一般市民のための住居が配された。イタリア特有のアーケードが巡らされた大市場広場、塩市場広場、水市場広場の3つの広場があり、商業施設も充実していた。水市場広場の名前の由来は、近くで水没が起きたことから付けられたらしい。塩市場広場のような商業空間ではなかった。ルィネク・ソルニは、塩市場広場の意味で、旧市街地の北部に位置する。塩の取り引きをするためにできた場所で、16世紀には木造の大きな平屋の市場建物であった。17世紀には2階建ての石造市場が建った。広場は長方形をなし、今その建物はなく駐車場として使われている。第二次世界大戦中、ナチス・ドイツに占領されるまでは、信仰の自由が認められており、ユダヤ人、トルコ人、アルメニア人など、さまざまな国の商人がやってきて住みついたという。
現在、市庁舎は、美しい姿を保っているが、左右両側から上がれる馬蹄形の巨大な石段は、18世紀後半に付け加えられたものである。また、時計塔は、ルネッサンス様式の多角形が、後にバロック様式の円屋根に改装されている。市庁舎が広場中央に配置されなかったのは、宮殿と競争しないように、また、美的構図のためと考えたからである。「ルネッサンスの真珠」「アーケードの街」と呼ばれるザモシチは、1992年に旧市街地が世界文化遺産に登録されている。(芦川研究室/昭和女子大学)

参考文献:昭和女子大学芦川研究室「マルクト 市の立つ広場 第2回ポーランドとチェコ「広場の造形」」、『造景』no.28 2000年8月、建築資料研究社

 
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