コラム

流れ橋―「自然に逆らわず」

日本では昔から洪水が多く、橋が流失することは数知れず…そこで生まれたのが「流れ橋」。「はじめから頑丈につくるのはあきらめて、洪水で流されても、水が引いてからまたつくり直せばいい」という発想から、木の板をつなげて、橋脚の上にのせたのです。水かさが増すと、ふわりと浮いて流れます。また、土砂や流出物をせきとめないので、堤防の決壊を防ぐのです。京都府木曽川の上津屋橋(こうづやばし)は、長さが356mもある珍しい流れ橋で、時代劇では、水戸黄門と助さん角さん・暴れん坊将軍なども渡っています。たまには大自然の中で、流れ橋のように「自然に逆らわず」というのもいいですね。

画像流れ橋―「自然に逆らわず」