コラム

クロード・モネの橋

「睡蓮」で有名なフランス印象派風景画家のクロード・モネも、絵の中に橋を描いています。「テムズ川と国会議事堂」(1871)では、霧にむせぶ橋を描き、「ラ・グルヌイエール」「ラ・グルヌイエールの水浴者たち」(ともに1869)では、光り輝く水面、細くて低い橋を描き、水浴を楽しみに集まった人々を生き生きととらえています。また、1883年に転居したジヴェルニーの家の庭に大池をつくり、睡蓮をいっぱい浮かべ、さらに日本風の太鼓橋を架けて、毎日のように描き、おびただしい数の絵を残しました。タイトルに橋の名こそ出てきませんが、光の無限の変化をとらえ、水面の輝きや花のたたずまいを描いた絵の中で、橋は重要な役割を果たします。

画像クロード・モネの橋