K board 「 Shibuya Sakura Stage( 渋谷サクラステージ ) 」が竣工 昨年 11 月 22 日 , 大規模複合施 設「 Shibuya Sakura Stage 」 ( 東京 都渋谷区 ) の竣工式が現地で行わ れ , 事業・工事関係者が出席し , 工事の無事完成を祝った。 このプロジェクトは , 渋谷駅南 西部に広がる約 2.6ha の敷地を , 地権者で構成する渋谷駅桜丘 口地区市街地再開発組合と , 参 加組合員として参画する東急不 動産が一体的に整備したもので , 「 SHIBUYA サイド ( 当社施工 ) 」と 「 SAKURA サイド ( 他社施工 ) 」か ら構成される。 当社は , 渋谷駅西口歩道橋デッ キと接続され , オフィスや商業施設 からなる「 SHIBUYA タワー」 ( 地上 駅や周辺地区を結ぶ多層の歩行者ネットワークを実現した「アーバン・コア」 39 階 , 地下 4 階 ) と「セン トラルビル」 ( 地上 17 階 , 地下 4 階 ) の総延床面積 約 18 万 4,700m 2 を担当 した。基本・実施設計 を日建設計 , 変更実施 設計と施工を当社 JV が 実施。 SAKURA サイドに は住宅 , オフィス , 店舗 , サービスアパートメントから なる「 SAKURA タワー」 , 「 SAKURA テラス」など が完成した 。 本施設は , 渋谷駅周辺開発に おいて最大級の賃貸面積 ( 約 10 万 m 2 ) を誇るオフィスを備えるほか , 低層部は約 1 万 5,200m 2 (100 店 舗超 ) の店舗面積を有する商業エ リアを設け , 最先端のトレンドやカ ルチャーの創出・情報発信を行う。 「にぎわい STAGE 」に誕生した新名所「しぶ S 」 完成した Shibuya Sakura Stage また , 緑あふれる広場や次世代イ ベントスペースなどでは , 多種多様 なイベントが開催され , まちとして持 続的なにぎわいをもたらす 。 新たな次世代型ランドマークの完 成により , 鉄道や国道で分断され ていた桜丘エリアの課題や , 高低 差のある谷地形を解決する歩行者 ネットワークが整備され , 駅周辺の 回遊性とアクセスが飛躍的に向上。 「働・遊・住」を兼ね備えた大規模 複合施設として , まち全体のさらな る魅力向上に寄与する。 「日立ハイテク笠戸新製造棟建設工事」が起工 昨年 11 月 14 日 , 「日立ハイテク笠戸新製造棟建設工事」 ( 山口県下松市 ) の起工式が現地で行われ , 事業・工事関係者が参列し , 工事の安全を祈願した。この計画は , 半導体製造装置や医用機器 , 電子顕微鏡 , 分析装置などを展開する日立ハイテクが , 半導体製造装置事業の生産能力増強を図るため , 新製造棟を建設するもの。需要変動に対応した生産効率化や開発製品の早期量産化を実現できるよう , 仮想空間でのモノづくり検証を導入するなど , 生産ラインのデジタル化や自動化を推進し , 現行の2 倍の生産能力を実現する。また , 再生可能エネルギーの電力導入によるカーボン 完成イメージ ニュートラル達成に加え , 太陽光発電システムや電力監視システムを積極的に採用するなど , さらなる省エネ活動を推進し , 電力使用量の削減を図る。同社は2025 年の新製造棟完成を契機に , 今後も顧客の開発期間短縮・コスト低減・生産性向上などの課題解決に取り組み , 新た な価値を創造していくことで , デジ タル社会を支える産業の持続的発 展に貢献していく。 ━━ 日立ハイテク笠戸新製造棟建設工事場所 : 山口県下松市発注者 : 日立ハイテク設計 : 日立建設設計用途 : 工場規模 :S 造 4F 延べ約 35,000m 2 工期 :2023 年 12 月 ~ 2025 年 2 月 ( 中国支店施工 ) 24 KAJIMA 202402

「 ( 仮称 ) 錦通桑名町ビル計画」が着工 昨年 11 月 29 日 ,「 ( 仮称 ) 錦通桑名町ビル計画」 ( 名古屋市中区 ) の安全祈願祭が現場近傍の神社で挙行され , 事業・工事関係者が参列し , 工事の安全を祈願した。本計画は , 名古屋屈指のビジネスエリアに位置する「伏見駅」から徒歩 1 分という好立地に , 地上 13 階建 , 賃貸床面積約 5,300 坪のハイグレード賃貸オフィスビルを建設するもので , 当社が開発・設計・施工を行う。 完成予想パース ( 錦通 ( 南側 ) アイレベル ) 外観は地域の個性を表現する ため , 高層部は古くからの繊維問 屋街にちなんだ繊維から連想され る縞模様と , 地域に点在する神社 仏閣の自然から竹林をイメージし , 縦連窓を採用。低層部は街並み の連続性に配慮して , 南側は水平 を強調したファサードデザインとし , 西・北側は天然木を使った温もり のあるデザインで , 歩行者空間に 憩いの場を提供する。 2~13 階は貸室面積約 440 坪 の整形無柱空間を実現。 1 フロア は最大 6 区画に分割可能で , フレ キシブルな執務空間を提供するほ か ,1 階には入居者専用の共用ラ ウンジ , 屋上には約 450m 2 の開放 的なテラスを設置予定で , ビル共 用部を活用した ABW (Activity Based Working) を可能に する。 ビル利用者の健 康や快適性を維 持・増進する取組み として ,CASBEE ス マートウェルネスオフィ ス認証の最高位「 S ランク」を取得 。ま た , 環境配慮の取 組みとして , 高性能 Low-E 複層 ガラスや高効率空調機を導入する など一次エネルギーの年間消費量 を 50% 以上削減し ,BELS 認証の 「 ZEB Ready 」を取得している 。 竣工は 2025 年 10 月予定 。 完成予想パース ( 錦通から見た全体図 ) ( 仮称 ) 錦通桑名町ビル計画場所 : 名古屋市中区 用途 : 事務所 発注者 : 当社開発事業本部 設計 : 当社中部支店建築設計部規模 :S 造一部 SRC 造 B1 ,13F 延べ約 25,810m 2 工期 :2023 年 12 月 ~ 2025 年 10 月 ( 予定 ) ( 中部支店 JV 施工 ) 「 JR 渋谷駅第 5 回線路切換工事」完了 Topic 当社 JVが施工を担当するJR 渋谷駅改良工事の第 5 回線路切換工事が , 昨年 11 月 17 日終電から 20 日初電にかけて実施され , 無事完了した 。 JR 渋谷駅では , 利便性向上や駅構内の混雑緩和のため ,2015 年から段階的に大規模な改良工事が行われている。その一環として線路切換工事が全 5 回に分けて行われ , 第 1 回・第 2 回では , 埼京線ホームの移設 ( 山手線ホームと並列化 ), 埼京線のホームと線路をこう上し , 第 3 回・第 4 回では , 山手線内・外回りの 2 つのホームを同一ホーム化した。大規模な列車運休を伴う最後の切換工事となる今回の第 5 回では , 切換工事後に本格着手する渋谷駅の東西を結ぶ自由通路の高さを確保するため , 山手線のホームと線路のこう上を行った 。当社 JVは渋谷駅改良工事の北工区を担当する。今回の切換工事では , 東西自由通路の幅員を 広げ , 天井高を2.6m 以上確保するため , 東西自由通路の上を通る山手線内・外回りの線路と山手線ホームを最大 20cm 高くした 。また , 山手線ホームを新宿側に約 26m 伸ばし , 山手線ホームの最終形状への整備工事も進めた。切換工事中に渋谷駅を利用する乗客への影響を最小化するため ,18 日に外回り ,19 日に内回りの一部区間をそれぞれ終日運休させ工事を行った。ホーム上では工事エリアのすぐ横に乗降客がいるため , 仮設の仕切り柵で区切り , 安全管理を徹底した上で施工に臨んだ。北工区では , 延べ700 人の技能員が , 分刻みのスケジュールで昼夜にわたり工事を行った。想定されるリスクとその対策を事前に策定するとともに , 綿密な施工計画と準備により , 切換工事はトラブルなく無事完了した。今後は線路やホームの本設化 , 駅設備の構築・バリアフリー化などの工事を進め , 渋谷駅改良工事全体の完成を目指す。 線路切換工事全景 工事が完了した JR 渋谷駅山手線ホームの様子 ( 全ての写真撮影協力 :JR 東日本 ) 25 KAJIMA 202402

「日本製鉄機材調達部パートナー表彰」贈呈式 当社は , 日本製鉄の「名古屋製鉄所 3 高炉鋳床改造工事」にて , 「日本製鉄機材調達部パートナー表彰」を受賞し , 昨年 11 月 27 日 , 当社中部支店 ( 名古屋市中区 ) で表彰式が行われた。日本製鉄機材調達部パートナー表彰制度は , 同社の取引先企業 ( パートナー ) を対象として 2015 年に設立し , パートナーからの品質改善提案やコスト改善提案 , 緊急時の協力に対して表彰するもの。当工事では施工前に発注担当者と事前検討業務を綿密に行い , 施工範囲と内容の詳細を取り決めることで , 正式な図面作成の早期化を実現。改修工事の工程に影響が大きい受け替え部分を , 高炉の操業を止めずに事前施工を行った。また , 構内に4,000m 2 の資材ヤードを確保し , ジャストインタイムで資材を運搬するなど , 当社の知見を活かしたさまざまな提案により工期短縮を実現した。そのほか , 新型コロナウイルス感染症対策の実施や万全な安全対策を実施し , 無災害での工事を完成させたことが高く評価され受賞に至った。 関係者による記念撮影。前列中央 ( 左 ) 日本製鉄神山知英参与機材調達部長 ,( 右 ) 当社中部支店秋田支店長 防衛省自衛隊兒玉第一師団長から感謝状 当社は , 解体工事として請け負った中外製薬鎌倉研究所 ( 神奈川県鎌倉市 ) の建物を発注者の協力のもと , 防衛省自衛隊第一師団の市街地訓練に提供し , 国の防衛基盤の育成と発展に尽力したとして感謝状を受領した。訓練は昨年 11 月 13 ~17 日 , 解体予定の建物を活用し行われた。建物内への突入をはじめ , 建物内に存在する不審者の索敵・掃討 , 民間人の保護者・負傷者などの搬出を想定。本施設での訓練 は , 通常 , 自衛隊が訓練を行っている慣熟した既存の施設とは異なり , 現実の市街地の特性を有するリアルな環境 , かつ内部構造が不明な施設での訓練となった。このような実戦的な状況下で作戦を立案し , 本物の扉を破壊するといった訓練は , 貴重な機会になったとの高い評価を得た。国防の重要性と防衛省自衛隊の使命に深い理解を示し , 第一師団が保有すべき首都機能防衛能力の維持向上に貢献したとして , 感謝の意が表された。 防衛省自衛隊兒玉恭幸第一師団長 ( 左 ) と天野社長 当社技術研究所で近隣の小学生向け見学会を開催 昨年 11 月 7~9 日の3 日間 , 当社技術研究所 ( 東京都調布市 ) で , 土木学会関東支部との共催による見学会が行われた。このイベントは , 11 月 18 日の「土木の日」にちなみ , 児童たちに土木の素晴らしさ , 大切さを理解してもらうことを目的に , 液状化現象の実験に取り組む様子 1990 年からほぼ毎年開催していたが , コロナ禍の影響で3 年ぶりの開催となった 。今回は近隣小学校 4 校の小学 5 年生約 350 人が参加した。見学会では , 土木とは何かや ,「土木の日」が制定された理由について説明が行われ , 「トンネルの形と掘削の様子」や「橋の種類としくみ」など映像や模型などを使用してわかりやすく紹介 。また ,「砂が水になる ― 液状化現象のしくみ ―」や「コンクリートの事をもっとよく知ろう !」では , 二酸化炭素を吸収す コンクリートのクイズに元気よく挙手する児童たち るコンクリート CO2-SUICOM ® の説「一番多い橋はどんな橋ですか」明とともに , それぞれのテーマで体「コンクリートの実験が楽しかった」験型プログラムが行われた 。など , さまざまな質問や感想が寄せ参加した児童からは ,「橋のられた。種類はどうやって決めるのですか」 26 KAJIMA 202402

「赤坂サカス防災フェス」に出展当社は , 昨年 11 月 18~19 日などの防災技術を紹介し , ステーに赤坂サカス広場 ( 東京都港区 ) ジイベントでは四足歩行ロボットで開催された港区とTBSが主催す「 Spot 」も登場した 。そのほか , る「赤坂サカス防災フェス」に , 特港区赤坂地区総合支所と推進す別協賛企業として出展した。る「地域を主体とするスマート東京本イベントは , 関東大震災から先進事例創出事業 ( デジタル赤 100 年目を契機とし , 防災につい坂 )」の取組みの一環として開発して楽しく知ってもらうことを目的に開た「『平常時』も『災害時』も活用で催され , 約 1 万 3,000 人が来場した。きるカート」の実機を展示。来場者当社は , 地震の振動周期を体からは「自分の住む地域にも導入し感することができる「手回しぶるる」てほしい」との声が挙がった。や , 地震発生後の建物の構造安また ,11 月 3~19 日に開催され全度を , 迅速かつ的確に確認するた特別展では , 関東大震災当時ことができる「 q-NAVIGATOR ® 」や復興後の様子 , 防災対策技術などを展示することで , 当社の制震技術を広く周知し , 備えの重要性について考える機会を創出した。 ( 公財 ) 鹿島学術振興財団第 46 回研究発表会開催 昨年 11 月 8 日 ,( 公財 ) 鹿島学 術振興財団 ( 理事長 : 鹿島公子 ) の主催する第 46 回研究発表会が , 当社 KI ビル ( 東京都港区 ) と WEB 配信で開催された。 同財団は ,1976 年の設立以来 , 学術に関する研究援助を行い , わ が国の学術および文化の発展に 寄与することを目的に , 助成事業 を行っている。 当日は , 同財団から助成を受け た優れた研究の中から 4 件の研究 成果が発表され , オンライン参加も 含めた多くの聴講者が , 各分野の 先進的な研究内容を傾聴した。 【研究発表】 観光資源となっている歴史的建造物におけるバリアフリー状況の調査結果と改善の提案筑波大学徳田克己名誉教授 東南アジアにおける ICT を活用した車両配車アプリサービスの社会に与える影響東京大学大学院工学系研究科加藤浩徳教授 国益と政府開発援助 (ODA): 「質の高いインフラストラクチャー」と日中の援助競争東京大学社会科学研究所保城広至教授 炭素繊維シートを用いた鋼構造物の補修長岡技術科学大学院環境社会基盤工学専攻宮下剛准教授 「平常時」も「災害時」も活用できるカート。電気を供給し , 衛星インターネットアクセスサービスも利用可能 「まつだい棚田バンク」稲刈りと棚田米イベントを開催昨年 9 月 30 日 , まつだい棚田バまた12 月 4~5 日には , 本社おンク ( 新潟県十日町市 ) で開催されよび KIビル・赤坂別館 ( 東京都港た稲刈りイベントに , 本社や北陸支区 ) の社員食堂で「棚田米イベント」店から社員とその家族が参加した。を開催。新米とともに , 厳選され当社は2022 年度から , 担い手た食材を使用した特別メニューをのいなくなった棚田を借り受けて耕提供した。社員からは ,「甘くて美作する , 同バンクの企業オーナーと味しい」「冷めても艶がある」といっなっており , 農作業イベントへの参た声が聞かれ , 食後には , 棚田加を通じ , 活動を支援している。米抽選会を実施するなど , 棚田保当日は , 地元の農家の方々に農全に対する認知度向上につながる具の使い方や稲の刈り方・束ね方イベントとなった 。などを教わり , 一連の収穫作業を今後も当社は , 社会貢献活動体験。昼食には , 炊き立ての新米の一環として , 棚田保全に関わると地産の野菜で作ったカレーライス取組みを継続的に行っていく。やおにぎりを食べ , 新米を味わい , 収穫を祝った 。 研究発表者による記念写真 生活学や社会学と建築をつなぐ新刊を2 冊紹介します。 19 世紀パリのアパルトマンや上流階級の邸宅の台所 , ル・コルビュジエ , C. ペリアン ,P. シャロー , レンゾ・ピアノら建築家が手がけた台所など , フランスを中心とした西欧の台所のデザインと暮らしの変遷から近代史をひもといた『キュイジーヌ』。 2 冊目は『ケアする建築』。「ケ BOOKS お問合せ鹿島出版会 tel:03-6264-2301 ア施設」や「ケア機能」をもつ拠点 は , 人々に居場所や交流の機会 を提供します 。誰もが空間を介し て必要なケアを受け取る存在であ り , またケアする者にもなるという 思想と実践をとおして , ケアから建 築を考えます 。 建築と生活学や社会学との関 係をつなぐ 2 冊です 。 表彰式後の記念写真。坂田執行役員稲刈りの様子 ( 中央 本社ビル社員食堂での食事風景 『キュイジーヌフランスの台所近代史』カトリーヌ・クラリス著 / 須崎文代訳 A5 判・ 272 頁 , 定価 3,850 円 ( 税込み ) 『ケアする建築「共在の場」の思想と実践』山田あすか著 A5 判・ 260 頁 , 定価 2,530 円 ( 税込み ) 27 KAJIMA 202402