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輝ける旬の女性たち

file-10:鹿島の建築設計女子デザインにはとことんこだわります!

図版:木村奈央さん,小池麻里子さん

木村奈央

(きむら・なお/東京都出身/
創造理工学研究科建築学専攻修了)
建築設計本部 建築設計統括グループ(ハウジング統括)

2010年入社。建築設計本部 建築設計統括グループDA統括でコンペや営業設計などの設計受注業務を担当する。2014年4月よりハウジング統括。趣味は,古民家を巡ること,リノベーション関連のワークショップへの参加,自身で企画・開催することもある。

小池麻里子

(こいけ・まりこ/高知県出身/工学部建築学科卒)
建築設計本部 建築設計統括グループ
(ハウジング統括)担当主任

1990年入社。建築設計部 生産施設グループに配属。商業グループを経て,1999年4月よりハウジンググループ。2001年8月,都市基盤整備公団(現・UR都市機構)出向。2004年4月より現職。趣味はスポーツ全般,幼少期は野球少女だった。目下の楽しみは,毎年恒例,ご主人企画の夏休み旅行。行先もホテルも間際まで秘密だそう。

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私たちが想い描いた空間がかたちになっていく。もう、毎日がわくわくの連続です

現在,神奈川工科大学(神奈川県厚木市)では,当社の設計・施工でユニークな学び舎の建設が進行中だ。社会への女性参画の一層の拡大を狙い,同大学ではより快適な女子学生の学習環境の整備を目指しており,今回,生活空間と研究機能を併せ持つ教育施設を計画した。「いま話題のシェアハウスがイメージです。そこに,大学の研究材料を配備して,女子学生をモニターに,生活支援技術の研究・開発・実証活動が行われます。さらに学生たちが社会に出た際に必要なコミュニケーション力も生活体験を通して身につきます」。建築設計本部ハウジング統括の小池麻里子さんは,この「教育研究連携モデル生活棟」の企画・設計を担当している。

プロジェクトの入手にあたり,大学側から提示された条件のひとつに,「女性設計者の起用」があった。女子学生が実際に生活する場所となるため,安全で安心できる快適な環境を創ることが求められた。

図版:パースを見ながら,外装材の組み合わせ検討をする二人

パースを見ながら,外装材の組み合わせ検討をする二人。小池さんにとって木村さんは,“フラットな良きパートナー”なのだそう

「幕張Park Tower」や「芝浦アイランドGrove Tower」など,当社を代表するマンション設計を手掛けた経験をもつ小池さんに白羽の矢が立った。「企画検討に入る前,中部謙一郎理事長に面談の機会をいただきました。この時の言葉は,いまも鮮明に覚えています。学生の皆さんへの愛情あふれる想いをかたちにするために,“私には何ができるか”を常に考えて仕事をしています」。愛おしそうに建築パースを眺める小池さん。そこに広がる空間には,小池流のこだわりの数々がちりばめられている。

小池さんが信頼をおくパートナーが,ハウジング統括の木村奈央さん。プロジェクトのスタート時は,DA(Design Associate)統括で設計支援をしていた。「DA統括は,主にコンペや営業設計など設計業務を受注するグループです。入社から4年間ここで,ボリュームスタディ,プランニング,デザイン検討,プレゼンテーションなど,設計業務のいろはを学びました。4年目の夏,このプロジェクトに参画しました。計画が決まった際,このまま実施段階でも担当したいと上司にお願いしたのです」。

現在は,大学との詳細な打合せや現場との調整,仕様の素材選定などに忙しい。現場から即答の判断を求められることも多く緊張の連続だが,充実した日々を過ごす。「企画・設計から工事監理まで関わることができたのは,この仕事が初めてなんです。私たちが想い描いた空間がかたちになっていく。もう,毎日がわくわくの連続です」。

小池さんが職場環境について話してくれた。「今回,木村さんは志願して私のチームにきてくれました。建築設計統括は,若手社員が本部長や幹部と接する機会も多く,本人のやる気を尊重してくれる風通しの良い職場です。私もこれまで,希望の仕事に専念できる環境づくりをしていただきました」。

入社から25年が経ち,小池さんの働き方も変化してきた。数年前までは,仕事にのめり込み,プライベートのない生活だった。そんな折,上司から働き方のスタイルを見直すようアドバイスをうける。それをストレスに感じた時期もあったが,いまはご主人や友人と過ごす時間がとても大切なのだという。一方,結婚してまもない木村さんは,「仕事に集中すると夜遅い帰宅になることも。この先大丈夫かと心配ですが,いまは“何とかなるさ”と思っています。小池さんをはじめキャリアを積んだ女性の先輩方が管理職になったら嬉しい。目標にもなるし励みになります」。

いま,まさに旬の女性として輝きを放つ二人にエールをおくりたい。

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Voice デザイン性と機能性を兼ね備えた施設 学校法人幾徳学園 神奈川工科大学 久保田昌彦 管財担当部長

鹿島さんとは,2004年にスタートしたキャンパス再開発事業からのお付き合いです。看護学部の新設もあり,現在,学生数約5,000人の15%を女性が占めています。女性活躍推進の気運が高まるいま,「教育研究連携モデル生活棟」は,女子学生の生活・学習環境のサポートを通じ,女性のライフスタイルを研究にフィードバックしていこうという,新しい発想の居住教育施設になります。

今回は,当学園からの要望で女性の設計者にご担当いただいていますが,初めてパースを拝見した時は驚きました。デザイン性もさることながら,機能性にも優れたプランをご提示いただき,女性ならでは,そして小池さん,木村さんならではの感性がちりばめられていて,学生が喜ぶ顔が目に浮かびます。心配な点は,頑張り屋のお二人なので,お体に気を付けていただくことですね。この素晴らしい設計を,鹿島さんの素晴らしい技術で竣工いただける日を楽しみにしております。

図版:小池麻里子さん,久保田昌彦管財担当部長,木村奈央さん

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