現場から: |
四国三郎のダム湖にアーチを架ける
--徳島自動車道・池田湖橋(仮称)工事 |
徳島自動車道・池田湖橋の現場では、主橋脚をはさんで左右対称にアーチを張り出していく日本初の工法により、コンクリート橋を建設している。
▲現場事務所から望む
●伸びる高速道路で小さくなる阿波の国
池田湖橋の建設は、徳島自動車道の延伸計画の一環となるものである。徳島自動車道は、既に徳島
ICから美馬ICまでが開通し、現在、西に向けて延伸工事が各地で進められている。池田湖橋は、全長705mのプレストレストコンクリート5径間連続バランスドアーチ橋である。
▲特殊大型移動作業車。アーチ部は放物線を描くため、直線の組み合わせで構成される。
●伸びるアーチを橋脚で引張って支える
橋がひとまたぎで渡る長さを径間という。池田湖橋は5径間の橋である。橋の両端いわゆる付け根は、アバット(橋台)とよばれる構造物が桁を支える。池田湖橋は、2つのアバットの間を4本の橋脚が支える構造となっている。
●バランスドアーチ橋とは
バランスドアーチ橋は、アーチ部の施工に際して、橋脚をはさんで左右対称に張り出していく。アーチ部が前に倒れこもうとする力が、橋脚の左右で均等に働くために、橋脚を中心にやじろべえのようにバランスをとることができる。
石原所長は、「池田湖橋の最大支間は200mで、施工中の橋を入れても日本で4番目に長いアーチ橋です。池田湖の水面からの高さは約70mにもなります。完成すると、雄大なアーチとスマートな橋脚が、周囲の環境によくマッチした橋になると思います」と語る。 |