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自鬼怒川堤防緊急復旧工事 怒濤の300時間

2015年9月10日,鬼怒川の堤防が決壊した。
上流域では観測史上最大となる累加雨量600mmを記録し,
破堤幅は201mにおよんだ。被災の中心となった茨城県常総市は,
市内全域の半分が浸水する甚大な被害に見舞われた。
当社は,日本建設業連合会を通じて国土交通省からの要請を受け,
決壊翌日,現場へ向かった。
待ち受けていたのは,1週間で荒締切を完了させ,
次の1週間で二重締切を構築する厳しい工程。
職員たちは,厳しい作業条件の下,不眠不休で作業を続け,
仮堤防を完成させるに至った。災害復旧は,建設業の第一義である。
ここでは,この緊急復旧工事を通じ,
過酷な現場に立ち向かった人々の姿を紹介する。

自鬼怒川堤防緊急復旧工事 怒濤の300時間 イメージ

自鬼怒川堤防緊急復旧工事 怒濤の300時間 イメージ

改ページ

自然災害からの復旧と建設業の努力

写真:会長 中村 満義

会長 中村 満義

昨年9月10日,台風18号による集中豪雨で鬼怒川の堤防が決壊しました。河川から濁流が流れ込み家や車を押し流していく。家の屋上には助けを求める人たちが救助を待つ。報道を通じ,3.11の光景を思い出さずにいられませんでした。

国土交通省より日本建設業連合会関東支部に緊急支援要請が出され,関東圏で働く当社の社員・協力会社が緊急出動,社員24名,協力会社47社,協力会社人員約3,000名に及ぶ決死の作業で復旧に邁進し,わずか2週間で堤防決壊部の復旧工事を完璧に仕上げました。正にチーム鹿島としての底力を発揮してくれたことを誇りに思います。

社会インフラはストック効果が重要であることを,国土交通大臣は力説されました。鬼怒川流域の上流には4つのダムが満杯まで水を貯め下流の水位を下げていましたが,仮にダムがなかった場合には被害は更に拡大していました。自然災害をゼロにすることは困難ですが,被害を最小限に留める努力を我々建設業は果たしていかねばなりません。

河川復旧や土砂災害,鉄道線路の復旧の陰に,建設業界の努力があることを少しでも多くの人に理解いただければ幸いであります。

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