特集:本州四国連絡橋

来島海峡大橋の建設工事

 来島海峡大橋は全長2,660m,第一大橋,第二大橋,第三大橋の3つの吊橋で結んでいる。
 当社が施工を担当したのは,来島海峡のほぼ中央にあたる中水道と馬島に位置する5Pから8Pまでのアンカレイジ・主塔基礎の設置だ。最大10ノットという急潮流に設置した5P海中基礎をはじめ,6P・7A(陸上部)・8P(汀線部)という異なった諸条件下での工事であった。1990年から準備工事が始まり,5P鋼ケーソン設置工事→下部工中工事→7A上屋及び周辺整備工事と進められた。開通後の現在,周辺整備工事の一部(99年7月竣工予定)を残すのみとなっている。


来島海峡大橋



●8P−主塔基礎8P

8P
汀線部に設置され,PICパネル(ポリマー含浸コンクリート)を周辺部に巻いている



●7A−アンカレイジ7A
 

7A
吊ケーブルを設置する幅42m長さ52m高さ62mのアンカレッジを構築。コンクリート量は約9万m3である。温度ひび割れ対策のため冷却装置を備えた最新コンクリートプラントにより高品質コンクリートを製造した。ケーブルストランドを設置したあと(別企業体工事)コンクリートパネルで周辺を覆う。上部にバスストップができ島内住民のための大型エレベータも備えている



●5P−主塔基礎5P
 

5P
SEP KAJIMAによって設置されたガイド杭(中央黄色)に沿って沈設される5Pケーソン 鋼鉄製ケーソンを3,500tクレーン船で運ぶ。ケーソン設置後に水中不分離性コンクリートを打設した。ケーソンには,腐食防止のため本四橋の海中基礎ではじめてアルミニウム合金を使用した電気防食が採用されている



●6P−主塔基礎6P
 

6P
D64という超大型の太径鉄筋が使用された




馬島から望む
馬島の7A付近から2つの橋脚と8Pを望む




俯瞰
右から3P,4A,5P(島影)の順






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