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ZEBをかたちに

ZEB のかたち?

ZEBとは,どんな建物で,どんな技術が必要なのか?ここでは,中層オフィスビルのZEBのイメージを示す。実際には,建物用途,建物規模,建設場所等により,様々なバリエーションが生じる。

自然と共にある建物を考える

省エネルギーを進めるためには,エネルギー消費の多くを占める空調と照明に対する工夫が重要。自然の風や光を取り入れ,必要なところを必要なだけ,空調・照明を行う。窓からの自然採光を確保しながら,暑さの原因となる過度な日射を制御したり,吹抜けや中庭を活用する。緑やオーニングにより,街にも潤いを与える。

自然の恵みの享受という意味で,再生可能エネルギーの活用は必須。太陽光発電とともに,太陽熱の直接利用,地中熱の利用等にも取り組む。

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図:ZEBをかたちに

図:ZEBをかたちに

働き方とエコを考える

知的生産性が高いオフィスには,集中して思考する,活発に議論する,思考を切り替える等の,活動に対応した多様性のある空間作りが求められる。

これらの空間の作業内容に応じて環境に強弱をつける,個人の好みに応じて変更できる,空間に環境のグラデーションがあり,自分の今行っている作業に応じた場所で働く。良い意味での不均一さを取り入れることも重要と考えており,その環境づくりと省エネルギーは両立できる可能性を秘めている。一つの答えとして,タスク&アンビエントの考え方に基づく空調や照明等がある。

多くの関係者との連携が重要

ここでは,イメージで図示できる技術のみを紹介したが,絵では示せない様々な技術や取組みが必要となる。

建築関連メーカーの先進技術開発,オフィスの先進的なIT化,スマートネットワークを含むエネルギーインフラの整備,さらに建物オーナーや建物ユーザーの積極的な参加,国の支援制度の整備等がそれである。

ZEBの最終目的は,日本全体の建築分野でのエネルギー消費の削減である。そのためには,経済的な合理性と,広く普及できる技術の組合せで,その課題を解くことが必要。当社はこれを目指して,「エコ・デザイン」「エコ・ワークスタイル」「エネルギーマネジメント」「再生可能エネルギー」という4つの視点から,具体的な技術開発と実証プロジェクト等に取り組んでいく。

図:タスク&アンビエント照明・空調

タスク&アンビエント照明・空調
人のいる場所を感知する照明・空調システムにより,省エネ効果の高い執務環境を実現。壁面に柔らかく光を当てることで,省エネと明るさ感の両立を図る

図:昼光利用と放射空調による省エネ効果

昼光利用と放射空調による省エネ効果
ライトシェルフにより昼光を積極的に室内に導き,照明のエネルギーを削減する。また,放射空調により省エネと快適さの両立を図る

図:モードチェンジの場

モードチェンジの場
半屋外空間は,プレゼン,打合せ,思索のためのスペースとなる。緑のカーテン越しの心地よい風でリフレッシュ

図:知的生産性を高めながらCO2排出量をゼロへ導く,オフィス版ZEBをかたちにする様々な仕掛けとは――。

知的生産性を高めながらCO2排出量をゼロへ導く,オフィス版ZEBをかたちにする様々な仕掛けとは――。

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