ホーム > KAJIMAダイジェスト > October 2014:特集「台湾 鹿島の伝統とブランドが息づく地」 > 台湾の鹿島を支える優秀な人材

KAJIMAダイジェスト

台湾の鹿島を支える優秀な人材

鹿島の台湾における事業展開を支えてきたのは,現地スタッフだ。
優秀な人材が活きいきと業務に励んでいる。

台湾統括営業所の現地スタッフ
営業所を支えているのはローカルスタッフ。
その声を紹介する。

台湾統括営業所には,日本籍社員5名に対し,台湾籍社員が8名在籍している。現地スタッフの定着と成長がそのまま会社の成長につながっていくのだ。営業所の事務部門を統括する佐々木聖副所長は「みんな非常に快活で明るく頑張っている。分け隔てなく働いてもらっています」と話す。勤続10年を超える社員が多く,優秀なスタッフがここまで定着するのは台湾では珍しいことなのだという。「人材の流動性が高い台湾で,長く勤めてもらっているのは,日本に対する信頼が高いことだけではないだろう」と工事部門の古田雅啓副所長。営業所の雰囲気がいいことも要因ではないかと話す。田中正臣事務課長は,「相手の話を良く聞き,現地の言葉で直接“対話”することこそ,信頼関係を深めるコツだ」という。各部門のエキスパートが揃う台湾統括営業所。眞貝陽樹事務担当はいう。「本当に優秀な社員がモチベーション高く業務に取り組んでいる。見習うことばかりです」。

実際に働くスタッフの声はどうか。工務系の人間は,高い技術力に多くのことを学んできたという声が多い。「規模の大きな現場を抱え,常に勉強になる会社」。「高い技術をもっている会社。台湾の同業のなかでも上位を保っている」。

一方で,社員に対するやさしさを挙げる社員も多い。「社員に対して思いやりがある会社だと思う」。「コミュニケーションがうまくとれている。問題があった際には,上司に相談すれば必ず解決できる」。「安定した会社。安心して働ける」。

同時通訳をこなし,係争案件の交渉も務めてきた李玲瑜経理は鹿島に人材が集う理由を語ってくれた。「12年前,当時通訳の仕事をしていて,日本から来たお客さんが講演をするので手伝ってくれないかと依頼があった。それがきっかけで基隆河のトンネル工事の現場に勤めることになって今に至っています。ここまで続けられたのは,鹿島が人を尊重してくれる会社だからだと思う。上司が部下をしっかりカバーしてくれて,部下の分まで精一杯仕事をする姿を見て素晴らしいと思った。現在でも立場の高い人こそ偉ぶったところがない。そんな会社だからこそ人材が定着しているのだと思います」。

図版:佐々木聖副所長

佐々木聖副所長

図版:古田雅啓副所長

古田雅啓副所長

図版:吳柏林協理

吳柏林協理

図版:柯子超経理

柯子超経理

梁 霖経理

作字霖経理

図版:李玲瑜経理

李玲瑜経理

改ページ

図版:田中正臣事務課長

田中正臣事務課長

図版:眞貝陽樹事務担当

眞貝陽樹事務担当

図版:李雪華課長

李雪華課長

図版:陳惠珠副課長

陳惠珠副課長

図版:李鳳英会計担当

李鳳英会計担当

図版:智玉祥総務担当

智玉祥総務担当

中鹿営造の若手社員
中鹿では,新卒学生の定期採用をはじめて4年になる。
頼もしい若手社員に聞いた。

――中鹿を志望した理由は

周中庭 日系企業がつくったものは品質がよく,付加価値がつくイメージがあります。そういう会社で品質管理を勉強したいと志望しました。

陳冠霖 現場を見学させてもらったことがあり他に比べて現場がきれいなことに驚きました。その印象が強かったです。

邱上銘 外資系の企業に勤めたいと思って就職活動をしていました。私の親も建設業に勤めていますが中鹿の評判がよく,日本の知人からも鹿島の現地法人ならばと勧められたのが動機ですね。

邱君安 4年半ほど日本に留学していましたから,その経験を活かした職に就きたいと考えました。日本語も忘れないだろうという思いもありましたが。

――働いていて感じることは

陳冠霖 一つひとつ丁寧に教えてもらい,自分で考える癖がついた。最初はその現場の課長が特別なのかと思っていましたが,3つ現場を経験し,どの現場に行っても同様に丁寧な指導があった。安心感を持って仕事ができています。

王承宇 様々ありますが,特に安全を重視しているのは強く感じます。上司が過去の経験などを交えながら教えてくれるのが,わかりやすく参考になっています。

泰偉庭 入社から見積もり業務と現場管理を経験し,昨年の9月から半年近く日本に研修にいきました。東京建築支店の超高層マンションの現場にお世話になりましたが,非常に勉強になりました。これから台湾で活かしていきたいです。

改ページ

――今後やりたいことを聞かせて下さい

呉珊瑜 丁寧に指導してもらい図面も読めるようになった。これまでは工務を中心にやってきましたが現場に出て工事管理に携わりたいですね。

周中庭 是非,日本に研修にいきたいと思っています。現場の計画と施工の流れの勉強をしていきたい。上手に計画を立てることが工事を進めていくうえで一番大切なことだと思っています。

邱上銘 私も日本に研修にいきたいです。この8月から新しい現場を担当することになりましたので,最後までやり通したいと思います。

王承宇 発注に見積もり,日本語の勉強…。色々なことにチャレンジしていきたいです。

泰偉庭 今の仕事を最初から最後まで一人でできるようになりたい。まだまだわからないことだらけですが,先輩に教えてもらいながら頑張ります!

左から陳冠霖さん,邱上銘さん,呉珊瑜さん,邱君安さん,周中庭さん,王承宇さん,泰偉庭さん

左から陳冠霖さん,邱上銘さん,呉珊瑜さん,邱君安さん,周中庭さん,王承宇さん,泰偉庭さん

海外土木支店 台湾統括営業所長 出浦 昇

海外土木支店 
台湾統括営業所長
出浦 昇

私が初めて台湾の地を踏んだのが1981年。以後,日米での勤務を経て台湾で通算25年ほど仕事をしてきました。その間,地下鉄や高速鉄道,電力土木と様々な工事が行われてきましたが,感じるのは鹿島に対する企業者の強い期待と信頼関係です。高い技術が要求される工事を工期通りに品質よく納める。営々と築いてきた成果があればこその話です。

先日,日月潭発電開始80周年の記念式典に出席しました。日月潭は今でこそ一大観光地になっていますが,80年前はマラリアの犠牲者が後を絶たない秘境だったといいます。台湾の最初の発電所建設という歴史的な事業に「過酷な環境下で十分な資機材がないなか,技術者たちは全霊を尽くして立ち向かったものだ」と工事に従事した故松尾梅雄顧問が熱っぽく話されていたことを思い出します。筆舌に尽くし難い先達の努力が現在の我々の基盤を築いているのだと改めて感じるのです。

台湾には,100年を超える鹿島の歴史があり,企業者,設計者,協力会社との絶大な信頼関係があります。鹿島の伝統が息づく地で,更なる信頼を得ることができるよう精進を続けていきたいと思っています。

改ページ

中鹿営造 董事長兼總經理 小野寺俊博

中鹿営造 
董事長兼總經理
小野寺俊博

本文でも触れられていますが,中鹿営造は昨年で設立後30年を経過しました。この間60社の日系企業と50社の台湾企業の工事を担当させていただいてきました。台湾の建設業界での日系企業として知名度も増し,一定の地歩を築くに至ったと感じています。これも客先のご愛顧,ご関係者のご支援,そして工事にかかわった鹿島出向社員と中鹿台湾人社員の努力のたまものです。

中鹿営造は鹿島の伝統と社風を受け継ぎ,鹿島の技術力を背景に,施工におけるプロセスでの品質の造り込みにこだわりを持って当たることを最大の特徴としています。

ある客先が,マンションを販売するのはそう難しい事ではないが,高い品質の建物を造ることは簡単ではなく,それを中鹿に期待しているという話をされたことがあります。最近引き合いをいただく案件を見ると,複雑で難度が高く技術力と管理力の問われる工事や,工期面での要求の厳しい工事で中鹿への期待が大きいように感じます。

今後も継往開来を念頭に,この社会で縁を拡げ絆を深め,鹿島の総合力を発揮してこのような期待に応え,より多くの客先にとってなくてはならない営造会社を目指していきたいと考えています。

改ページ

ホーム > KAJIMAダイジェスト > October 2014:特集「台湾 鹿島の伝統とブランドが息づく地」 > 台湾の鹿島を支える優秀な人材

ページのトップへ戻る

ページの先頭へ