ホーム > KAJIMAダイジェスト > October 2015:特集「スナヤン・スクエア」プロジェクト完成 > People(ピープル)

KAJIMAダイジェスト

People(ピープル)

この街を創るひとたち

“質の高い,いいもの”だけを追求し続けた創り手の妥協のない努力と,
ここで日常を過ごす人々のいとなみによって,「スナヤン・スクエア」は成熟した街へと成長を遂げた。
「スナヤン・スクエア」プロジェクトの完成を祝して,
この街とつながる人たちから歓びのメッセージが寄せられた。

写真:「スナヤン・スクエア」

改ページ

「スナヤン・スクエア」の全体完成おめでとう

写真:橋本雅夫

カジマ・オーバーシーズ・アジア
シニア・アドバイザー
(初代スナヤン・トリカリヤ・スンパナ
社長)

橋本雅夫

長きにわたり,「スナヤン・スクエア」の成長を見守り続けてきました。こうして実際に出来上がった街を見ると,感慨もひとしおです。

私は,第一期商業開発からアパートメント・A棟&B棟,オフィス・1のつくり込みを主に行いました。商業開発では,商品企画の作成,テナントミックス計画,キーとなる百貨店の確保と,それに続く200以上ある専門店舗のリーシング業務が大きな課題でした。オフィス開発では,最初のキーテナント発掘に骨が折れましたが,これもやりがいのある仕事でした。

これからも,「スナヤン・スクエア」はジャカルタ市場でトップレベルを維持し続けるであろうと期待しています。そのためには,短期・中期・長期の管理運営業務を怠りなく行うことが肝要かと思います。このような大規模開発をアジア各地,さらには世界各地で展開することを期待しています。

マスター・アーキテクトとして,込めた想い

写真:片岡博之

建築設計本部 建築設計統括グループ
グループリーダー

片岡博之

私は1994年より十数年にわたり,マスター・アーキテクトとして,各施設の建築設計デザインだけではなく,インテリアやランドスケープも含めた全体コーディネーターの役割を果たしてきた。インドネシアにおける様々なリスクを考慮して,各施設を分散した配置計画とし,段階的な開発・運営が可能なマスタープラン/プログラムを構築した。その結果,アジア通貨危機,暴動に伴う7年間の中断後も,開発・施工サイドと連携し,すぐに開発事業を再開,継続することができた。

各施設の設計では,熱帯気候への対応,ローカル素材の活用,現地の施工・技術力の問題に対する日本の設計ノウハウの活用など,地域特性を配慮しつつ,海外インテリア・アーキテクトやランドスケープ・アーキテクトとのコラボレーションにも取り組んだ。その結果,日本にはない南国的な独自の空間を創造することができた。施設全体としてはシンプルで洗練された外観デザインを保ちながら,用途ごとに個性ある表情を持たせた群造形となっている。マスター・アーキテクトとしての集大成ともなった,このプロジェクトの最終フェーズであるホテル「フェアモント・ジャカルタ」が無事完成したことは,実に感慨深い。

鹿島の開発・設計・施工の総合力を活かして創り上げた「スナヤン・スクエア」が,ジャカルタの新たなシンボルとして,インドネシアの経済・文化を活気づける役割を担ってくれることを願う。

改ページ

高品質な建物は“現場力”から生まれた

カジマ・インドネシア社長
入江紳二

カジマ・インドネシア
KNSS-GAPLプロジェクト所長
(ホテル棟工事所長)

山本真嗣

写真:入江社長(右)と山本所長

入江社長(右)と山本所長

2005年,オフィス・2の所長として赴任。その後,ゼネラル・マネージャーを担当し,2014年よりカジマ・インドネシアの社長として,現地組織を総括している。「スナヤン・スクエア」の成功で,鹿島のブランド力は格段に上がり,近年,デベロッパーからのマンション建設の引合いが非常に増えている。鹿島は,900人近いローカル作業員を直接雇用しており,それが高品質な建物をつくる大きな鍵である。海外建築では,ローカル・スタッフのスキルを如何に所長レベルまで引き上げるかが課題であり,今後も人材育成に力を入れていきたい。(入江)

ホテル棟工事は,厳しい作業条件下での人海戦術であった。最盛期の作業員数は約2,500人を数えた。言語・文化・価値観の異なる数多くの人間を束ねて,求められる品質・安全・工程・コストを守るには,自分の目を信じ,納得できるまで改良・開発していく“現場力”が必要だった。この厳しくもやりがいに満ちた経験は,私を大きく成長させたと感じている。大きな仕事を終えたいま,自分の中に“新しい風景”を見いだした気がする。(山本)

写真:ホテル施工の様子

ホテル施工の様子

改ページ

Quality is all that counts──品質こそがすべて!

写真:クリス ・J・アンプルビー

スナヤン・トリカリヤ・スンパナ
プロパティ・マネージャー

クリス ・J・アンプルビー
Chris J. Umpleby

写真:STSのスタッフたち

STSのスタッフたち

ショッピングセンター建設中の1994年後半から,運営管理業務に携わってきました。現在は,施設全体の運営管理を総括しています。組織の立ち上げにはじまり,マネジメントの基準や手法の確立に没頭した日々が懐かしく思えます。複合施設が成長していく中で,組織も拡大し融合していき,現在STSは直接雇用・外注合わせて約1,800人のスタッフが,質の高いサービスを提供しています。

「スナヤン・スクエア」は,間違いなくジャカルタ最高峰の不動産開発のひとつと言えるでしょう。この成功までの道のりには,様々な試練も経験しました。ショッピングセンター開業後に起きたアジア通貨危機は,購買ターゲットであったアッパー・ミドル層に大きな打撃を与えました。テナントも国際的なブランドショップが多数撤退し,モールのクオリティを維持する困難にも直面しました。続く,1998年の暴動も今までにない経験であり,施設内には兵士たちが配備され,アパートメントの住人の中には,インドネシアを去る人もいました。2002年から相次いだ爆弾テロに対しては,テナントを守るために厳重なセキュリティ対策を構築することに尽力し,その管理システムは,いまも引き継がれています。

「スナヤン・スクエア」の成功物語は,スタッフのプロ意識と責任感の強さによるものです。プロジェクトに対する高い市場評価に,スタッフ一同,達成感と誇りを共有しています。このクオリティを維持すべく,今後も我々は顧客やテナントの要望に真摯に向き合っていきます。

改ページ

他にはない“遊空間”の創出を目指して

スナヤン・トリカリヤ・スンパナ
リーシング・マネージャー

レイコ・ウエスト
Reiko West

写真:レイコ・ウエスト

我々,リテール・リーシング・チームは,「プラザ・スナヤン」のテナントであるショップ,レストランの市場調査から,入居誘致,契約管理業務,イベント企画,各種メディアを利用した宣伝活動を独自に行っています。他の商業施設との差別化を図るため,ここでしか体験できない “遊空間”の創出を目指してきました。

文化,慈善活動にも積極的に取り組んでおり,開業当初から開催しているファッションデザイン・コンテストや市來前社長が創設した文学賞は,毎年恒例の一大イベントであり,才能溢れる若者たちをバックアップしています。最近,グリーン・プロジェクトも立ち上げました。施設内のゴミをリサイクルし,その収益をストリート・チルドレンの救済活動に役立てています。

「スナヤン・スクエア」の成功とは,品質にこだわった運営を長年継続してきたその実績です。今後は,新しく完成した「フェアモント・ジャカルタ」との連携により,今までにない営業展開の可能性を期待しています。

改ページ

ビジネスを支える強力なインフラ機能

三菱商事 インドネシア総代表
伊勢田純一 執行役員

写真:伊勢田純一 執行役員

三菱商事はジャカルタに事務所を開設して,今年で60年になります。日本向けの資源輸出,インフラ・プラント建設,自動車事業を中心にビジネスを展開して参りましたが,ここ数年は拡大する中間層をターゲットとした衣食住関連のビジネスにも注力しております。

「スナヤン・スクエア」には,私達のビジネスを強力にサポートしていただいています。 オフィス・モール・アパートメント・ホテルが一ヵ所にまとまり,どの施設も高品質の機能とサービスを提供している。このような場所は,なかなかお目にかかることはできません。私が好きな場所は,アパートメント内にあるカフェテリアです。窓からの眺めは,バリ島のライステラスを彷彿とさせ,昼食時よくここを訪れ,ビジネスの現場から離れて一時のリゾート感覚を楽しんでいます。

現在,当社グループ6社がオフィス・2の7フロアをお借りして,事務所を構えております。これまでも,この素晴らしい環境を十二分に堪能して参りましたが,今回ホテルの開業でパズルの最終ピースが埋まり,さらに充実した場所となることが期待されます。出張者ともこの魅力的な空間を共有できることを,嬉しく思っております。

ここに至るまでの25年の歳月の中には,幾多のご苦労がおありだったと思います。そうしたご苦労が報われ,益々この街が発展していくことを心より願っております。

写真:アパートメント・カフェテリア前に広がるランドスケープ

アパートメント・カフェテリア前に広がるランドスケープ

改ページ

最高のもてなしを目指して

写真:カルロス・モンテルデ

「フェアモント・ジャカルタ」総支配人
カルロス・モンテルデ
Carlos Monterde

このたび,「フェアモント・ラッフルズ・ホテルズ・インターナショナル」は,この偉大なるファイブスターホテルを運営する名誉を与えられました。バリに続くインドネシアの都市部では,初めてのフェアモントブランドになります。

私は,2014年8月からホテルの総支配人としてオープン準備チームに参加しました。3人のスタッフでスタートしたチームは,ファイブスターに相応しい優れた人材を発掘するために,何度となくインタビューを繰り返し,最強のスタッフ陣を取り揃え,ホテルのオープンを迎えることができました。

ホテルの建設中からプロジェクトに参加できたことは,貴重な経験でした。新しい空間と対面するたびに興奮が沸き起こり,それはまるで異国の地に足を踏み入れた旅人のような感覚でした。意匠,構造,設備,インテリア,全て最高品質の仕上がりとなっています。鹿島とフェアモントチームが手を取り合って協働できたことは,私にとって貴重な財産です。

「フェアモント・ジャカルタ」は,ジャカルタを代表するホテルと言えるでしょう。高級モール,最先端オフィス,ダイニング,エンターテインメントが同一敷地内に揃う,これほど恵まれた環境にあるホテルはありません。人々が集まり,語らい,安らぐ棲み家のような存在になることを期待して,私どもは最高のサービスを提供して参ります。

ホーム > KAJIMAダイジェスト > October 2015:特集「スナヤン・スクエア」プロジェクト完成 > People(ピープル)

ページのトップへ戻る

ページの先頭へ