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本システムに使用する遮水ライナーは図2のように2枚の遮水シートの間に凹凸の形状を持つ中間排水材を挟み込み、更にその上下を保護マットで挟み込んだ構造となっており、端部を接着した巨大な薄い座布団のような形状をしています。ライナーの大きさは最大25m×25mを想定しています。廃棄物最終処分場では、その遮水ライナーを底面に敷きつめ、接合部を接着して遮水シート工を完了した後50cm程度の厚さで保護土を覆土します。
本システムでは、供用後の廃棄物の投入などにより遮水ライナーが破損すると、浸出水が処分場底面の傾斜を利用してライナー内を自然流下し、検知ピットにおいて検知されます。一つの遮水ライナーごとに一つの検知ピットがあり、どの遮水ライナーで破損が生じたかがわかります。浸出水を検知すると、浸出水を検知した検知管を使って遮水材を注入します。注入材は遮水ライナーの中にまんべんなく均一に充填され、破損部に到達すると周辺の保護土と混ざり合って固化体を形成し、破損部を塞ぎ遮水機能を回復します。本システムでは、遮水材を確実に充填するため複数の空気排出管を利用した空気排出促進システムを採用しています。これを用いることにより注入の際にライナー内の空気が効率的に排出されるため、袋状の遮水ライナーの隅々まで注入材を確実に充填することが可能で、遮水ライナーのどこに破損が生じても確実に修復することができます。

図-1 システム全体構成図

図-2 修復性遮水ライナーの構造

図-3 遮水シート破損部からの自然流下による漏水検知システム

図-4 遮水材の注入による遮水シート破損部の修復システム
これまでの修復性遮水システムの注入材には、セメント系の材料が用いられてきましたが、セメント系の材料では、材料分離の発生によりの狭隘な空間に隅々まで均一に充填することが難しいことが実験によって明らかになっています。また、セメント系の注入材が固化した後、地盤の不等沈下等が生じた場合には、注入材が破損して遮水機能が失われたり、注入材の破損面がシートに更なる損傷を発生させるという懸念がありました。そこで当社では注入材として、溶液系のため材料分離が生じにくく、固化後に弾性的な挙動を示すポリマー系の材料を使用しました。この注入材はセメント系のような、粒子が水分中に浮遊している懸濁材料とは異なり、溶液材料なので、中間排水材の細かい隙間にも均一に充填することが可能です。性状は注入時にはくず湯程度の粘性を持つ液体で、固化するとこんにゃくゼリーのような弾性的な性状を有するため、固化後に地盤の不等沈下等が生じてもその動きに追従して、遮水機能が低下したり、シートを破損することはありません。

図-5 今回開発したポリマー系遮水材
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