[2007/3/6]

低コストなコンクリートの高度リサイクル技術を開発

  • 天然骨材と同程度の品質の骨材を高効率に製造
  • 一般の建物の構造用コンクリートに利用可能
  • 事業性の見込める技術

 鹿島(社長:中村満義)は、コマツ(社長:坂根正弘)、(有)大東土木(社長:柳瀬茂夫、本社:千葉県木更津市)と共同で、このたび低コストなコンクリートの高度リサイクル技術を開発しました。

 本技術は、ビルの解体などで発生するコンクリート塊(以下、ガラ)から、再生骨材(粗骨材、細骨材)を製造し、建物用の再生骨材コンクリートとしてリサイクルするもので、実際に牟礼団地(東京都三鷹市、施主:UR都市機構)の建替え工事において、集会所の構造用コンクリートとして適用されました。この適用にあたっては、国土交通省から再生粗骨材と天然細骨材を組み合わせた再生骨材コンクリートの認定を取得しています。

 建設リサイクル法の施行により、建設業における廃棄物のリサイクルが積極的に行われています。ビルの解体などで発生するガラも、大半が道路用の路盤材としてリサイクルされていますが、都市再開発などで、ガラの発生量は年々増加しています。また、道路整備が進むに連れて、路盤材としての需要は減少しており、新たなリサイクル用途を開拓する必要があります。

 そこで、ガラから品質の高い骨材を効率的に製造する「機械式すりもみ装置」を中心とした技術開発を行いました。これまでも同等の技術が開発されていますが、品質の高い骨材を製造するには、加熱による前処理や複数回処理が必要であるなど、効率・コスト面で多くの課題がありました。

 このたび開発した「機械式すりもみ装置」は、天然骨材と同程度の品質の骨材を製造できるもので、ガラの処理能力40t/hという高い効率の高度処理を実現しています。

 また、中間処理施設での製造を想定した場合、ガラの受入れや運搬費用、立地などの条件が整えば、コストを踏まえ事業的にも採算が見込める画期的なものです。

 今後、当社では団地の建替えのみならず、電力施設の立替えや都市再開発事業などへの展開を視野に、グループ会社である鹿島道路を中心として事業化を検討していく考えです。また、本技術により、資源循環型社会の実現に貢献していきます。

本技術の特長

本技術の特長は、次のとおりです。

プレスリリースに記載された内容(価格、仕様、サービス内容等)は、発表日現在のものです。
その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。