[2008/04/03]

超低空頭の場所打ち杭工法「BCH工法」の実績1000本達成

  • 2.7mの超低空頭下でも場所打ち杭を造成
  • NETIS登録も完了し道路橋の架け替えやリニューアル工事にも積極展開

 鹿島(社長:中村満義)は、2004年に超低空頭かつ狭隘な場所で場所打ち杭を造成できる「BCH(Bottom Circulation Hole)工法」を財団法人鉄道総合技術研究所(東京都国分寺市、理事長:秋田雄志)の協力により開発しましたが、その施工実績がこのほど1000本を突破しました。
 近年、既設鉄道の高架化工事や複々線化工事による桁の架け替え工事や耐震補強工事などにおいて、既存の桁による高さ制限が厳しい場所や既設構造物近傍の狭隘な場所で、杭を造成しなければならないケースが増えています。
 BCH工法は、そうした厳しい施工条件下での場所打ち杭の施工を可能とした工法です。2005年に東急旗の台駅改良工事に適用されたのを皮切りに、鉄道工事を中心に実績を重ね、このほど適用工事30件、施工数1000本を達成しました。
 BCH工法は、軽量かつ小型のBH掘削機をベースとした、揚泥管及び口元管配置によるリバースサーキュレーション工法です。本工法により、2.7mという超低空頭下での施工を可能とし、運搬移動の作業性の改善が図られました。

切梁下の低空頭下での施工状況 BCH工法の施工概念図
(左)切梁下の低空頭下での施工状況
(右)BCH工法の施工概念図

比較概念図
BH(サーキュレーション工法)とBCH(リバースサーキュレーション工法)の掘削機構の比較概念図

 超低空頭・狭隘部でも高品質な杭造成が行えるBCH工法は、鉄道ACT研究会の工法一覧に掲載され、近年、鉄道工事の実績が飛躍的に増加していますが、昨年、実証実験により杭径2mまで対応可能であることを確認しました。更に、このほどNETISの登録も完了したことから、今後は鉄道工事だけでなく、道路橋の架け替え工事を始め、一般土木構造物のリニューアル工事などにも積極的に採用を働きかけていく方針です。

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