[2010/4/22]

環境に優しい電動コンクリートポンプ車を開発

−エンジンを停止しても電気で動く「ツインドライブピストンクリート」−

鹿島建設株式会社
極東開発工業株式会社
  • 建設現場の電力を利用して、生コンクリートを圧送
  • 作業現場でのCO2排出がゼロ、騒音の発生を約5dB低減(極東開発 従来比)

 鹿島建設株式会社(社長:中村 満義)は、極東開発工業株式会社(社長:筆谷 高明)がこのたび新たに開発した環境に優しい電動コンクリートポンプ車「ツインドライブピストンクリート」を、鹿島旧本社跡地で進めている(仮称)元赤坂Kプロジェクト建設工事で導入しました。
 建設現場で生コンクリートを圧送するために使用されるコンクリートポンプ車は、現在、生コンクリートを圧送する装置を車両のエンジンから取り出す動力で駆動させております。今回極東開発が開発した「ツインドライブピストンクリート」では、エンジンによる駆動に加えて、車体に電動モーターを搭載することで、電力を利用して装置を駆動させることができます(「2wayパワー方式」)。その結果、コンクリート打設作業中にエンジンを停止することができるため、CO2の排出がゼロ、騒音は従来に比べて約5dB低減されます。
 鹿島は、環境問題に対し積極的に取り組んでおり本製品の企画・立案を極東開発とともに進めてまいりました。極東開発では、本機種を2010年4月26日から正式発売する予定です。

「ツインドライブピストンクリート」

仕様

製品の特徴

■「2wayパワー方式」

   「ツインドライブピストンクリート」は、車体に電動モーターを搭載することで、建設現場の電力を利用することを可能にしました。これにより、生コンクリート圧送装置の動力源として、エンジン、もしくは、電動モーターを選択することができます(「2wayパワー方式」)。電動モーターを選択した場合は、エンジンを停止して、コンクリート打設作業を行うことができます。

車両左側面

車両右側面

■CO2排出量がゼロ、騒音も低減

 コンクリート打設作業中のCO2の排出がありません(*1)。また、作業中に発生する騒音も、約5dB低減されます。(*2)

*1 打設作業に電動モーターを使用した場合の圧送装置の駆動にかかるCO2排出量であり、使用電力の発電過程でのCO2排出量は含まれていません。

*2 車両前方7メートルでの測定値です。

今後の展望

 鹿島は、施工中の鹿島旧本社跡地で進めている(仮称)元赤坂Kプロジェクト建設工事で、「ツインドライブピストンクリート」を活用したほか、稼働中の大型プロジェクトでの導入を検討しております。環境問題への取組み意識が日増しに高まりを見せるなか、今後鹿島では、現場で、同製品を積極的に活用することで、建設現場におけるCO2発生量の削減に貢献していきます。
 極東開発工業は、バッテリーで圧縮装置を駆動させる電動ごみ収集車「eパッカー」(2010年1月発売)や、計量装置が付いた脱着ボデー車「スケールフックロール」(2009年4月発売)等の環境に配慮した製品の開発に注力しています。今後も引き続き環境保全に役立つ製品の開発に積極的に取り組んでいきます。

販売価格(希望小売価格)

 87,150千円(消費税込み。)

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