[2012/10/19]

2012年度グッドデザイン賞を受賞

 鹿島(社長:中村満義)は、公益財団法人日本デザイン振興会主催の2012年度グッドデザイン賞を自社物件2件を含む3件受賞しました。
 グッドデザイン賞は、日本唯一の総合的デザインプロモーション機関である公益財団法人日本デザイン振興会が決定するものです。そのデザイン対象はデザインのあらゆる領域にわたり、受賞数は毎年約1,000件、55年間で約38,000件に及んでいます。

 本年、鹿島が受賞した作品は以下のとおりです。

AKASAKA K-TOWER (赤坂Kタワー)(東京都港区)
 

 鹿島の旧本社ビル跡地に計画された高さ約160mのオフィスと住宅、店舗の超高層複合ビル。入念に計画された構造フレームが作り出す影や性能の良い窓ガラスなどにより、設備機器に頼ることなく、環境負荷の低減と快適な居室内環境を両立させました。

(審査委員の評価)
 鹿島カットアンドダウン工法という画期的な解体工法が採用されて注目を集めた旧社屋の面影を残したようなデザインが印象的。特に注目すべきはPCによる精度の高いアウトフレーム。構造として高い性能を確保するだけでなく、外観に深い彫りを与えているところに創造性を感じる。オフィス部分と住居部分の差が見事にわからなくなっているところに驚く。
AKASAKA K-TOWER(赤坂Kタワー)


小松製作所 大阪工場 大阪テクニカルセンタ(大阪府枚方市)

 世界的建機メーカー・小松製作所の開発・研究所。企業理念である「見える化」を表現し、全世界の部門を超えた拠点とするため合理的で透明な建築としました。生産性の高い開発を実現するため、部門を超えた業務連携や偶発的な出会いによるアイディアを促進する仕掛けをデザインしました。

小松製作所 大阪工場 大阪テクニカルセンタ

(審査委員の評価)
 まるで公園の中に計画されているような恵まれた敷地に建つ建築。フレームが自立した印象的なファサードは、全方位に軒のある開放的ダブルスキンのような効果があり、環境対応が行われている。長い時間をかけて生物多様性をうたう里山が設けられており、自然をリスペクトする企業精神が伺われるものとなっていることも特筆したい。


鹿島KIビル ZEB化リニューアル (東京都港区)

 KIビルでは、CO2排出量50%削減を目指した省エネ改修工事を夏季休暇を利用した居ながら施工で実施しました。オフィスの快適性を維持しながら、ユーザー参加型で省エネに取り組める仕掛けを用意したほか、オフィスの電力需要を供給側の限度に合わせながら自動的に制御する基盤技術についても導入しています。

鹿島KIビル ZEB化リニューアル 

(審査委員の評価)
 かつてオフィス環境に香りを導入して、人間の様々な知覚に訴えた執務空間の質を開発していたKIビルの、環境的な側面からのリニューアルである。単に機械の更新による環境性能の向上よりもむしろ、人間の光の感じ方、冷涼感、居住人口の密度などに敏感に呼応させる技術と社員の取り組み姿勢によってCO2排出を抑制しようという試みである。このような生理学的な視点、あるいは動的な空間把握による環境制御技術は、今後の建築デザインを大きく変えていきそうである。


 なお、上記物件の他に、施工者として携わった「京急本線・空港線(京急蒲田駅付近)連続立体交差事業」がグッドデザイン・ベスト100に、また、デザイナーとして関わった「サンデンフォレスト・赤城事業所」がグッドデザイン賞にそれぞれ選ばれました。


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