鹿島(社長:中村満義)と八重洲ブックセンター(鹿島の関連会社、社長:鹿島光一)は、書店では初のミツバチプロジェクト(都市型養蜂)となる「B-Beeプロジェクト」を八重洲ブックセンター本店にて開始します。
書籍(Book)とミツバチ(Bee)をテーマとして、生物多様性(Biodiversity)を考える環境イベントを定期的に開催し、都市における人と自然の共生に関する情報発信と交流を行います。
八重洲ブックセンターは、1978年、東京駅八重洲口の鹿島旧本社跡地に、「どんな本でもすぐ手に入るような書店が欲しい」という鹿島守之助会長(当時)の遺志により、当時日本一の売り場面積の書店として開店しました。現在、売り場面積約1300坪、在庫40数万点・100万冊と、質量共に日本有数の大型書店です。周辺は日本を代表するビジネス街で、ビジネス書を始めとする専門書の豊富な品揃えには定評があり、首都圏勤務のビジネスパーソンから高い支持を集めているとともに、東京駅至近という立地から、全国より年間約200万人のお客様をお迎えしています。現在、八重洲本店を含め、関東近県を中心に計13店舗を運営しています。
ミツバチは、花粉や蜜を集める際に周辺の植物の受粉を助ける働きが知られており、生き物の少ない都市域ではポリネーター(受粉媒介者)として特に重要な役割を担っています。
このミツバチを都心のビル屋上などを利用して飼育する「都市型養蜂」は一般にミツバチプロジェクトと呼ばれ、首都圏を中心に全国各地に広がっています。ミツバチが受粉・結実を手助けし、その実に野鳥たちが集まってくることで、都市の生態系が活性化する効果が期待されています。
今回開始する「B-Beeプロジェクト」は、都市における生物多様性への取組みを進めてきた鹿島と、幅広い分野の書籍を提供し続けてきた八重洲ブックセンターが共同で実施するものであり、八重洲ブックセンターの屋上でミツバチを飼育しながら、ミツバチをテーマとした環境コミュニケーションや環境教育、環境モニタリングを実施することで、実体験にもとづく環境情報を書店から発信するとともに、生物多様性の都市づくりを推進していくプロジェクトです。
環境コミュニケーションの第一弾として、4月23日(火)のサン・ジョルディの日※(世界本の日)に「大切な人に『はちみつ』を添えて『本』を贈ってみませんか?」と題したサン・ジョルディフェアを実施します。フェアでは本の購入者に先着順でハチミツをプレゼントする他、ミツバチのパネル展示や関連書籍のブックフェアを開催します。
また、5月以降の環境イベントとして、八重洲産のハチミツを楽しみながらミツバチについて学ぶ「八重洲ブックセンター ミツバチカフェ」、八重洲周辺の蜜源を探索する「蜜源ウォーキング」、蜜蝋キャンドルを用いた「八重洲ブックセンター キャンドルナイト」、ハチミツ料理や養蜂関連の書籍の「読書会」や「ブックフェア」などを予定しています。加えて、八重洲ブックセンター内のカフェ“ティファニー”での八重洲産ハチミツの提供や、町内会や近隣小学校と連携した環境教育の実施も検討しています。
※サン・ジョルディの日・・・スペインのカタルーニャ地方では、キリスト教の聖人であるサン・ジョルディの命日であるこの日に、大切な人に愛と知性のシンボルとして1本のバラと1冊の本を贈る風習があります。ウイリアム・シェイクスピアやミゲル・セルバンテスの命日でもあるこの日は、ユネスコにより「世界本の日」に制定されています。
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ミツバチカフェイメージ(鹿島での実施例) | 蜜源ウォーキングイメージ(鹿島での実施例) |
鹿島では、東京都内の社有施設において2009年にミツバチプロジェクトを開始し、都市における安全なミツバチ飼育のノウハウを構築すると共に、ミツバチの活動エリアのモニタリング調査や周辺住民へのアンケート調査を行い、 “生物多様性都市づくり”の提案に活用してきました。
八重洲ブックセンター本店では、鹿島のノウハウを用いて屋上でセイヨウミツバチ2群(約2万匹)の飼育を行います。セイヨウミツバチの活動する半径4kmのエリアには、皇居、日比谷公園、浜離宮など緑地が立地しており、ソメイヨシノ、トチノキ、ユリノキなどを密源として、質の高いハチミツが採集できると考えられます。プロジェクトチームは鹿島と八重洲ブックセンター両社のスタッフが参加し、ミツバチの巣箱検査やハチミツ採集などの養蜂に関する作業を実施します。
また、八重洲ブックセンター本店の位置する東京駅周辺の公園や街路樹などを探索し、ミツバチがどのような植物から蜜を集めてくるのかをデータ化する蜜源植物モニタリングの実施や、八重洲、丸の内周辺の企業とミツバチ等の昆虫の蜜源となるような生物多様性に配慮した屋上緑化の在り方などを協議していければと考えています。
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八重洲ブックセンター本店屋上の巣箱 | 巣箱から取り出したミツバチ |
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巣箱の様子 | ミツバチの様子 |
鹿島は、都市においても自然の恵み(生態系サービス)が享受できるまちづくり「いきものにぎわうまち」を目指して、生物多様性保全に関する多様な取組みを実施してきました。他社に先駆けて、2005年に「鹿島生物多様性保全行動指針(2009年に改正改名)」を制定し、カニが棲息する護岸(カニ護岸パネル)や、コゲラなどを指標としたエコロジカルネットワーク評価手法、烏骨鶏やヤギを用いた低環境負荷の緑地管理技術を展開するとともに、NGOと連携した自然保護活動や、小中学校における環境教育など地域社会との環境コミュニケーションを推進してきました。
鹿島は、今後とも「いきものにぎわうまち」をテーマに、都市の生物多様性を豊かにするための取組みを提案していきます。
※いきものにぎわうまち は、鹿島建設株式会社の登録商標です。
◆参考ホームページ: | 八重洲ブックセンター プロジェクトサイト
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鹿島 いきものにぎわうまち
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