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東京大学ハイパーカミオカンデ 着工記念式典

鹿島が岐阜県飛騨市神岡町で施工を進めている「ハイパーカミオカンデ」の着工記念式典が、東京大学宇宙線研究所の主催により2021年5月28日、現地の坑口付近にて行われました。式典には、発注者である東京大学関係者、鹿島・押味社長ら、約50名が出席しました。コロナウイルス感染症拡大の影響により、押味社長はじめ出席者の約半数はオンラインで参加しました。

着工式典では発注者を代表して東京大学・藤井総長から挨拶があり、施工者として押味社長が挨拶を述べました。続いて行われた鍬入れの儀では、オンラインでの参加者が画面上で合成され、現地での参加者が掛け声とともに鍬入れを行い、工事の安全を祈願しました。

東京大学が建設を進める「ハイパーカミオカンデ」は、現行の「スーパーカミオカンデ」の後継となる新しいニュートリノ観測施設です。地下に構築した円筒形の大空洞の壁面に超高感度光センサを設置し純水を注入。超新星爆発等で発生する素粒子・ニュートリノと水の衝突によって発生する「チェレンコフ光」を検出します。ハイパーカミオカンデは、スーパーカミオカンデと比較して、水槽の有効体積は約10倍、光センサも4倍の約4万個が設置されます。スーパーカミオカンデの100年分のデータを約10年で観測することが可能となり、実験感度の向上により素粒子の統一理論や宇宙進化史の解明が期待されます。

工事は2020年度から施工ヤードの整備が始まり、2021年5月からいよいよアクセス坑道となるトンネルの掘削が開始されました。今後、約10か月かけて約1,873mのアクセス坑道の施工を行い、その後アプローチ坑道を掘削し、2022年6月頃より地表から650mの地下に設置される直径68m、深さ71mの巨大な水槽を設置するための地下大空洞の掘削が始まります。掘削工事の完成予定は2024年度、ハイパーカミオカンデの観測開始は2027年度の予定です。

図版:現地坑口付近で行われた着工式典の模様

現地坑口付近で行われた着工式典の模様

図版:本社からオンラインで挨拶をする押味社長

本社からオンラインで挨拶をする押味社長
(c) 東京大学宇宙線研究所

図版:オンライン参加者と画面上で合成された鍬入れの様子

オンライン参加者と画面上で合成された鍬入れの様子
(c) 東京大学宇宙線研究所

図版:ハイパーカミオカンデ検出器のイメージ図

ハイパーカミオカンデ検出器のイメージ図
(c) Hyper-Kamiokande Collaboration

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