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医療・福祉施設

先端医療分野に強い! -一歩先の医療空間

最先端手術室

ハイブリッド手術室と手術室新空調システム

急激な医療情勢の変化や先端医療機器の導入と、昨今の医療現場は多くの変化への対応を迫られています。その最前線を担う手術部門では、術式の多様化や低侵襲化、更には手術室自体の環境までも変化を求められています。鹿島は、こうした変化に対して専門エンジニアリングを集結し、エビデンスをもって最先端のオーダーメイドな手術室づくりをサポートします。

キーワード

先端医療、手術室、ハイブリッド、独自技術、安全、快適、設備、アメニティ

機能性を重視したハイブリッド手術室

手術室に画像診断装置を設置するハイブリッド手術室が普及しつつあります。鹿島は、より正確に、より安全かつ低侵襲に手術を行うための全く新しい手術室の実現をお手伝いします。鹿島独自の技術と豊富な実績をもとに先生方の意向を充分に反映するようにカスタマイズした貴病院オリジナルの手術室をご提供します。

CT-NOR(ガントリー移動型CTを導入した脳神経外科専用手術室)

術中の画像診断のスピードを画期的に早くする

術中の画像診断で患者さんや患者さんを乗せた術台が動く場合は、その安全性への配慮もあり、非常に時間がかかります。また、CTのガントリーが可動する場合でも顕微鏡などの手術機器を一旦撤収する必要がある場合には撮影後に手術再開までに時間を要することに対して少しでも安全にかつスピーディーに術中画像診断をするためにカスタマイズされた手術室です。

機器同士が干渉しない範囲でCTと無影灯が平行移動するため、ほぼ手術をしている状態で撮影ができ、撮影後すぐに手術が再開できるように設計しました。具体的には、仰向け手術の場合は、麻酔後にガントリーを患者の胴周りまで動かし、手術を開始。術中の撮影時は患者の胴周りから頭にかけてCTが往復するだけのために胴回り部分にもどったところですぐに手術を再開することができます。

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患者さんやスタッフの負担を軽減してより安全に

機器同士が干渉しないように可動させ、患者さんだけでなく麻酔器等の患者さんにつながっている医療機器も固定したまま術中撮影が可能です。更に仰向け、うつぶせのどちらの体位にも対応可能なことから撮影時のスタッフへの負担も軽減され、手術時間が短縮されることで患者さんへの負担も軽減されて、より安全な術中画像診断が可能です。

図版:片木脳神経外科

片木脳神経外科(愛媛県)

  • 安全性向上:術野を動かさない
  • 術中診断のスピードUP:撮影準備が少ない
  • 負担軽減:患者さんが移動しない

可動無影灯架台(自社開発)の導入

画像診断機器や顕微鏡などの手術室内の機器と無影灯やシーリングペンダントが干渉しないように位置を動かすことができる可動無影灯架台を開発、導入しました。

清潔領域を確保したい術野上部に空調吹出口を配置したままHEPAフィルターのエリアを可動することができる無影灯やシーリングペンダントを設置できる架台です。アーム形状を保持したままでの平行移動が可能なため、術台を固定したままで術中の画像診断機器との干渉やふせぎ、撮影後の手術再開へスピーディーかつ安全に対応できます。

図版:HEPAフィルターエリアを可動可能でどの位置に動かしても清潔領域を確保できる無影灯架台

HEPAフィルターエリアを可動可能でどの位置に動かしても清潔領域を確保できる無影灯架台

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天吊式アンギオを装備し、内科と外科の統合的治療を実現
三井記念病院

三井記念病院では、チーム医療推進の一環として新入院棟に最新のハイブリッド手術室を導入し、2009年1月よりハイブリッド手術を開始した。カテーテルを用いて血管の狭窄や動脈瘤などを治療する内科的治療法と、胸などを切り開いて行う外科的治療法の両方を一つの治療プロセスの中に組み込み、外科医、内科医などが各診療科の垣根を超えて協力して総合的に治療に当たることのできる手術室を構築しました。これにより、患者さんの負担軽減と入院期間の短縮などより効果的な治療を行い、「より患者にやさしい医療」とQOL(生活の質)の高い生活を実現しています。さらに、これまで困難だった高齢者や併存疾患を抱える患者などへの治療を可能にし、それぞれの患者に合わせた最善の医療を提供することを目指しています。

図版:三井記念病院(東京都)

三井記念病院(東京都)

  • 統合化:内科と外科の統合治療
  • 安全性向上:小児、高齢者、合併症患者の治療が可能
  • 負担軽減:低侵襲によるやさしい医療

手術室にハイブリッドANGIO-CTシステムを導入し、低侵襲で安全な治療を提供
埼玉医科大学国際医療センター

2007年4月に開設された埼玉医科大学国際医療センターでは、脳卒中センター手術室にアンギオ装置とCT装置を導入し、脳血管内治療や神経内視鏡治療で予期せぬ事態が発生しても、迅速に開頭手術へ移行できるシステムを構築しました。これにより、脳血管内手術チームと開頭手術チームのコラボレーションによりハイブリッド治療が実現しました。

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図版:埼玉医科大学国際医療センター(埼玉県)

埼玉医科大学国際医療センター(埼玉県)

  • 安全性向上:脳血管手術と開頭手術チームのコラボレーション

天井懸架移動式の高磁場術中MRIによる患者負担の軽減
筑波大学附属病院けやき棟

筑波大学附属病院では、PFIで整備したけやき棟3階の手術室に、高磁場術中MRI手術室『VISIUS Surgical Theatre』(イムリス(株)製で米国をはじめ世界の約60の医療機関で採用)を2012年10月、国内で初めて導入しました。天井懸架移動式の高磁場術中MRIが手術台に移動することで、患者に負担をかけることなく脳神経外科手術を実施できます。

図版:筑波大学附属病院けやき棟(茨城県)

筑波大学附属病院けやき棟(茨城県)

  • 安全性向上:天井懸架稼動式MRI
  • 術中診断の高度化:脳神経外科術中MRI(1.5T)画像の撮影が可能
  • 多用途化:全身MRI一般撮影検査が手術室隣室の検査室で実施可能
  • 多様化:医療機関のニーズに合った多用な設計が可能
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患者にも術者にもやさしい新手術室空調システム「KVFS」

術野の清浄度確保を主眼としたこれまでの手術室空調は、「患者の低体温化」「術者の暑熱感」「術野への塵埃落下」などの問題が多く指摘されてきました。また、近年では、「縮流」の問題が示唆されるようになってきました。鹿島では、これらの問題を手術室のグレードを変えずに解決する全く新しい空調システム『KVFS』を開発しました。

縮流とは?

現在の手術室空調の主流である手術台上からの層流吹出しにおいて、冷房時、吹出し温度が低く周囲空気より密度が高いため、吹出し後、風速が上昇し、気流断面が減少する現象です。

高速の冷風が患者に当たることによる患者の低体温化と、清浄域が狭くなるため吹出口の位置によっては術野をカバーできないことが懸念されています。

図版:縮流

新空調システム「KVFS(Kajima Valiant Flow System) 」

従来システムが吹出口全面からの低温一様吹出しであったのに対し、KVFSでは吹出しを2系統に分け、吹出口中央部からは中温で、周囲部からは低温で吹出します。これにより「縮流」の発生を防止し、患者にも術者にも優しい理想的な手術室空間を実現します。

  • 手術台の清浄度を確保
    吹出口中央部からの中温吹出により、手術台全域の清浄度を確実に確保します
  • 患者様にやさしい
    手術台近傍を室温程度に保ち、術野の低温化防止に寄与します
  • 術者にやさしい
    吹出口周囲部からの冷風吹出により、術者の暑熱感を改善します
  • 塵埃の落下防止
    中央部分の気流が周囲空気の混入を防ぎ、術野への塵埃落下防止に寄与します
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図版:新空調システム「KVFS」

純粋ミストを用いた気流可視化による検証

従来型(層流)システム
風速が早く、縮流が生じるため術野側へ流れている

KVFS
適度な風速が術野へ向わず、術者に沿って流れているため術者から発生する塵埃の術野への落下防止に効果があることがわかる

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導入事例

図版:東埼玉総合病院

東埼玉総合病院(埼玉県)

図版:東埼玉総合病院

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