多様な発注方式について

最も適切な発注方式を、お客様の立場に立って検討します

施工業務の発注方式は、従来設計施工分離発注が多くを占めていましたが、昨今、設計施工一括発注や、その一つとしてDB(デザインビルド)も増えています。このような状況をふまえ、施工業務の発注方式について整理します。

病院建築の特徴
―― 複雑で検討事項が多く調整が難しい

病院建築はオフィスや住宅など他の用途と比べて複雑で検討事項が多いのが特徴です。よって施設整備を推進するためには、全体最適化を考え、手際よく、タイムリーに検討事項を方針決定することが重要です。

図版:病院建築の特徴/病院建築の設計・施工に伴うリスク

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施工までの流れと各ステップの概要
―― 各ステップの特徴を理解する

施設整備の流れを概観すると、大きく以下の4ステップに分けることが出来ます。各々の段階の内容は以下の通りです。また後述する発注方式ごとに設計者・施工者選定のタイミングが下記のように異なりますが、この「どのタイミングで選ぶか」ということは、各発注方式の特徴と関連しています。

図版:施工までの流れと各ステップの概要

  1. 基本計画

    • 調査や企画を基に、基本設計を行うための設計条件を整理する段階です。
    • この段階(発注者要求の整理)が曖昧だと、設計案が幅広くなり、
      設計者選定が難しくなる可能性があります。
  2. 基本設計

    • 建物構成や主な使用機器等を検討し、建物機能と予算等を調整する段階で、
      病院の場合ここで各科ヒアリングが行われることが一般的です。
    • 検討不十分だと実施設計で手戻りが生じる可能性があります。
  3. 実施設計

    • 基本設計に基づきさらに細部検討を行い、施工や見積の材料として必要十分な設計図書を
      作成
      します。
    • 施工への配慮がないと、予期せぬ状況が発生し設計見直しが発生する可能性があります。
  4. 施工・工事監理

    • 施工者は図面を基に施工し、設計者は図面通りに施工が行われるかどうかをチェックして、
      監理者として品質管理に参画します。
    • 施工を建築、設備に分けて発注する場合、施工者同士の調整が別途必要になります。

ココがポイント!

  • 発注方式を検討する際は、設計と工事費をすりあわせるタイミング、ノウハウの発揮、「手戻り」や「予期せぬ状況変化」を発生させないこと等を考えて、「各ステップを誰がどのように行うことがベストか」を考えることが重要です。

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最適な発注方式のご提案

設計者や施工者など、事業パートナーをどの時点で選定するかによってさまざまな方法が考えられます。
それぞれメリットやデメリットがあるため、プロジェクトの特性を踏まえて適切な発注方式をご提案します。

図版:最適な発注方式の提案

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ココがポイント!

  • 発注方式検討の際は、コストの透明性、建設会社の技術取り込み(コスト圧縮や工期短縮等のメリット享受)、経験・実績等、何を優先するかを決めることが重要です。

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