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コアウォールで地震対策
本工法はコアウォール(鉄筋コンクリート造の壁)と荷重伝達梁による耐震機構によって建物供用時と同様の耐震性を確保しています。コアウォールは、地震時に建物に働く水平力を荷重伝達梁を介して受け止めて基礎に伝達、コアウォールに縦に切られたスリット溝に荷重伝達梁が嵌合してスライドすることで、ジャッキダウン中や柱切断時など建物が上下に移動する時でも常に地震時の水平力を伝達できます。
また、荷重伝達梁に建物位置調整機能をもたせているため、常に建物を正しい位置に保つことができます。
幅広い規模のビル解体に対応できるジャッキシステム
鹿島独自開発のジャッキシステムは旧本社ビル解体で使用した揚力8000kN(約800tf)と新開発した15000kN(約1500tf)を保有しており、幅広い規模のビル解体に対応可能です。また、同調性能やフェイルセーフ、フールプルーフをより向上した制御システムも新たに開発しました。鹿島技術研究所などで、最高22500kNでの保持能力や伸縮操作、40台の同調性などを検証しています。
ジャッキ配置計画時には、これらの実験で求めたジャッキ軸剛性などの細かいデータを基に構造解析精度を高め、建物剛性や施工ステップごとの状態を細かく検討することで、特定のジャッキに過大な軸力が掛からない様にし、高い安全性を保持しています。