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制震技術

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最高レベルの安全・安心を実現する制震オイルダンパ

HiDAX®-R
ハイダックス アール
High DAmping system in the neXt generation - Revolution)
超高層オフィス・ホテル

世界初、地震エネルギーで建物の揺れを抑える技術で、最高レベルの制震効率を達成

HiDAX-Rは、新開発の振動エネルギー回生システムVERS(Vibration Energy Recovery System)を搭載することで、その制震効率は従来型HiDAX-eの約2倍、一般型のオイルダンパの約4倍に達します。風揺れから震度7クラスの大地震までカバーすることはもちろん、頻度の高い震度4~5クラスの地震や、継続時間の長い長周期地震動に対して特に効果を発揮します。

第45回日本産業技術大賞 文部科学大臣賞
第19回日本免震構造協会賞 技術賞

HiDAX-R(動画:4分1秒/音声・音楽あり)

HiDAX-Rの内部機構概念図

【HiDAX-Rの内部機構概念図】建物の振動エネルギーを補助タンク内の圧力エネルギーとして一旦回収し、それをアシスト力として使用することでダンパ効率を高めます。

東北地方太平洋沖地震(東京・大手町の記録)に対する35階建物の解析例

【東北地方太平洋沖地震(東京・大手町の記録)に対する35階建物の解析例】一般的な鋼材ダンパと比較して、揺れ幅は1/2、後揺れ時間は1/10程度に短縮されます。

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万全のフェイルセーフ機能で安心をバックアップ

1台あたりの消費電力は約70Wであり、軽微な無停電電源装置で停電時をカバー。万が一、全ての電源供給が止まった場合には、電源を必要としないパッシブ型HiDAX-eに自動的に切り替わるフェイルセーフ機能を搭載しています。

1台あたりの消費電力わずか70Wで、軽微な無停電電源でバックアップが可能です。

1台あたりの消費電力わずか70Wで、軽微な無停電電源でバックアップが可能です。

居住性・BCPを重視する建物に最適

ハイレベルな居住性や着実なBCP(事業継続計画)が求められる超高層ビルはもちろん、中低層建物にも有効です。また、建物に既に設置されている旧型オイルダンパをHiDAX-Rへバージョンアップすることも可能です。

高い耐震安全性能とBCPを考慮し、東京ミッドタウン日比谷にもHiDAX-Rが導入されています。

高い耐震安全性能とBCPを考慮し、東京ミッドタウン日比谷にもHiDAX-Rが導入されています。

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性能とコストを高次元で両立させた制震オイルダンパ

HiDAX®-e
ハイダックス イー
High DAmping system in the neXt generation - eco)
超高層オフィス・ホテル

制御機構に電力を使わないパッシブ型ながら、一般のオイルダンパより格段に優れた制震効率を実現

ダンパ内部の制御弁を最適なタイミングで開閉させ、オイル流量をコントロールする鹿島独自のロジックを用いたオイルダンパ。制震効率は一般型のオイルダンパの約2倍に達し、電気を用いることなく揺れを制御することができます。新築のみならず、既存建物の制震改修にも最適です。

2008年日本建築学会賞(技術)
第11回日本免震構造協会賞 技術賞

HiDAX-e

HiDAX-e

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既存超高層ビルの長周期地震動対策用 超大型パッシブTMD

D3SKY®
ディースカイ
Dual-direction Dynamic Damper of Simple Kajima stYle)
超高層オフィス・ホテル

屋上に巨大なおもりを設置し、「居ながら®」施工で建物の安全性を向上

従来のTMD(Tuned Mass Damper:同調質量ダンパ)は風揺れ対策であり、大地震対応の制震装置ではありませんでした。D3SKYは大地震にも対応可能な超大型のTMDで、巨大なおもりの支持方法や、数メートルも動くおもりを安全に制御する技術を新たに開発して実用化しました。屋上への設置のみで、居室階への影響を最小限に抑えながら建物の制震性能を向上させることができます。

第17回日本免震構造協会賞 技術賞
2018年日本建築学会賞(技術)

D3SKY(動画:2分53秒/音声・音楽あり)

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鋼製ケーブルによる懸垂式

D3SKYは、おもり・ケーブル・オイルダンパ(RiDAM:ライダム)で構成されます。RiDAMには万一の設計想定を超える地震動に対しても、おもりの揺れを安全な範囲に制御する機能が内蔵されています。

鋼製ケーブルによる懸垂式

多段積層ゴム式

おもりの支持に多段の積層ゴムを採用することで、装置全体の高さを低く抑えるとともに、構成部材を小さく分割することで、エレベータでの搬入・組立てが可能です。

多段積層ゴム式

長周期地震動はもちろん、風揺れから大地震まで、さまざまな揺れに有効

D3SKYは特に長周期地震動に効果が大きく、建物の揺れ幅を50%程度減らすことが可能です。また、地震の後揺れや風揺れなど、振幅は小さいものの頻度が多い揺れに対しても効果を発揮し、居住者の安心感を大きく向上させます。

頂部変位の時刻歴(東北地方太平洋沖地震時の観測波)

頂部変位の時刻歴(東北地方太平洋沖地震時の観測波)

「居ながら®」施工でD3SKYを設置した新宿三井ビルディング。最新鋭のビルと同じ制震性能を実現しました。

「居ながら®」施工でD3SKYを設置した新宿三井ビルディング。最新鋭のビルと同じ制震性能を実現しました。

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周期が変動する建物に対応可能な
セミアクティブ型(電気制御)TMD

D3SKY-RC
ディースカイ アールシー
Resonance Control)
超高層マンション

鉄筋コンクリート造の超高層マンションや煙突に最適なD3SKY

TMD(Tuned Mass Damper:同調質量ダンパ)は建物周期との同調がずれると充分な効果が発揮できない場合があります。D3SKY-RCは、地震や経年で周期が変動する鉄筋コンクリート造用に開発された、電気制御の最新型TMDです。全天候型で屋外設置が可能であり、煙突などの工作物にも適用できます。

超高層マンション屋上への設置イメージ

超高層マンション屋上への設置イメージ

超高煙突への設置イメージ

超高煙突への設置イメージ

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中低層の鉄骨造ビルに特化したコンパクト型パッシブTMD

D3SKY®-c
ディースカイ
compact, customized, concrete-made, cost-conscious)
中低層ビル

サイズ・コストを極限まで縮小した、コンパクトタイプのD3SKY

コンクリート製のおもりを新開発の中空積層ゴムで支持して高機能オイルダンパで制御することにより、性能・コスト・省スペース性を高次元で両立させた、中低層ビル用コンパクト型TMD(Tuned Mass Damper:同調質量ダンパ)です。

D3SKYⓇ-cの概要

D3SKY®-cの概要

スレンダーな建物への適用

自由度の高い建築・設備計画を可能にする都市型制震構法

市街地に多い、間口が狭く層間型ダンパの設置が難しいスレンダーな建物への設置例です。コンクリート製のおもりは屋上設備の架台としても利用できるので、スペースを有効活用できます。

屋上階平面

屋上階平面図

既存建物を「居ながら®」補強

ねじれ振動が懸念されたビルをD3SKY-c 1台で「居ながら®」制震補強

耐震壁が平面的に偏って配置されており、地震時にねじれ振動が生じる懸念のある既存ビルに対し、屋上階の最適な位置にD3SKY-cを1台設置する合理的な補強を実施しました。建物外周にオイルダンパを設置する一般的な対策に比べて、短工期・低コストを実現しました。

屋上設置状況

屋上設置状況

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立体自動倉庫の制震技術

ADS®
Attic Damper System) 立体自動倉庫

変形性状に着目した合理的制震架構

ADSは、地震時に上部が大きく曲がるように変形するラックの特性を利用し、上部の屋根裏空間などのスペースに、オイルダンパと取付フレームによる小型かつ軽量な制震架構を設置します。効率的に地震エネルギーを吸収することで積荷の落下とラック本体の損傷を防ぎます。

従来構造とADS実装時

従来構造とADS実装時

平面配置例

平面配置例
※長辺方向は大地震時でも損傷個所が限定的であるため、BCPの観点からは、対応不要と考えます。

ADSの特徴

1. 震度6クラスでも揺れを1/2~2/3に低減

高性能オイルダンパが地震エネルギーを吸収することで、従来構造のラックに比べ揺れを大幅に低減することができます。一般に提案されているTMD(Tuned Mass Damper:同調質量ダンパ)と比較しても、ADSは地震レベルによらず安定した効果を発揮します。

大型振動台を用いた振動実験結果を再現した、解析モデルによるシミュレーションで効果を確認しています。このモデルは積荷の滑りやそれに伴う周辺部材との衝突、部材の非線形挙動も考慮した詳細モデルです。

ADS比較データ

ADS比較データ

詳細な解析モデル

詳細な解析モデル

大型振動台による振動実験

大型振動台による振動実験

2. 積荷の収容率への影響ゼロ

屋根裏のスペースを利用してコンパクトな架構を設置するため、荷室を利用するTMDと比較して、収容率への影響がありません。

3. 新築、既存倉庫のいずれにも適用可能

制震架構は小型軽量のため狭所でも施工性が高く、新築のみならず既存倉庫にも適用できます。また、ビル式・ユニット式のいずれにも適用可能です。

4. 優れたコストメリットでご提供

新築倉庫の場合:倉庫全体の工事費の3~4%で設置可能です。
既存倉庫の場合:条件によりますが、2000パレット規模の倉庫であれば0.8~1.5憶円程度で設置可能です。

5. 無溶接工法で施工中の火災リスク低減、倉庫の稼働も可能

既存改修時の取付フレーム設置は、溶接ではなく鋲打ち工法を用いることで、施工中の積荷への影響を最小限に抑えます。また、施工期間中も一部の荷室の使用が制限されるのみで、倉庫の稼働が可能です。

ADSの取付部イメージ

ADSの取付部イメージ

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CDS
Container Damper System) 立体自動倉庫

積荷自体を制振装置(TMD)として利用する制震架構

CDSは、ラック荷室の上部1/3~1/2程度の範囲に専用開発の「制震スライダー」を設置することで、積荷自体をTMD(Tuned Mass Damper:同調質量ダンパ)のおもりとして機能させます。これにより、効率的に地震エネルギーを吸収し積荷の落下とラック架構の損傷の双方を抑制することができます。

なお、大地震時でも積荷を確実にTMDのおもりとして機能させるため、バンディングとの併用を推奨します。

バンディングの図

バンディングの図

CDSの制震イメージ

CDSの制震イメージ。制震スライダーによって積荷が地震の揺れを打ち消す方向に動く

CDSの設置範囲

CDSの設置範囲

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CDSの特徴

1. 震度6クラスの揺れを1/2~2/3に低減

CDSは、ラック架構本体に対して積荷(TMD)の重量比が格段に大きいため、震度6クラスの大地震に対しても安定した効果を発揮します。大型振動台を用いた実験によって、大地震時に積荷の落下、ラックの損傷の双方を抑制する効果を確認しています。

CDS比較データ

CDS比較データ

CDS無し(動画:11秒/音あり)

CDS有り(動画:10秒/音あり)

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2. 積荷の収容率やスタッカークレーンの運行への影響を最低限に抑える

積荷自体をTMDのおもりとして利用するため、積荷の収容率への影響が少なく、また大地震時でも積荷の動きはわずか2~3cm程度のため、スタッカークレーンの運行への影響も最小限に抑えることができます。

3. 一般的な全てのラックに対応し、新築・既存いずれにも適用可能

制震スライダーは、一般的な自動ラックをカバーする標準化した構成としているため、メーカーを問わず、また新築・既存問わず適用することができます。

4. 優れたコストメリット

1パレットあたり3~6万円程度で制震化が可能です。なお、施工期間は倉庫全体のパレット数×0.01~0.02日程度です。(施工条件、期間、制震スライダーの設置台数等により異なります。)

※1パレットは自動ラック倉庫の荷室1つあたりを想定しています。

5. 施工性に優れ、維持管理も容易

特別な装置や器具を用いることなく人力での設置が可能です。また制震スライダーは小型・軽量なため、荷卸用のスタッカークレーンで設置箇所まで運ぶことができます。また、維持管理は目視点検程度と非常に容易です。

制震スライダーの構成

制震スライダーの構成

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事務所・研究所向けの制震技術

ハニカムダンパ®
事務所・研究所

ハニカムダンパは、壁や梁などの構造躯体に組み込み、地震エネルギーを吸収する鋼板ダンパです。

ハニカムダンパ

S-Lockダンパ®
事務所・研究所

ダンパと梁の地震エネルギーの負担割合を最適化する変形抑制機構を搭載した鋼板ダンパです。

第16回日本免震構造協会賞 技術賞

S-Lockダンパ

ジョイントダンパ
事務所・研究所

複数のビルを連結して揺れを相殺。耐久性に優れ、低コストを実現します。

ジョイントダンパ

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住宅向けの制震技術

スーパーRCフレーム構法
住宅

超高層マンション用の制震構法。屋上のスーパービームに設置したオイルダンパが効率よくエネルギーを吸収します。

2004年日本建築学会賞(業績)

概念図

概念図

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原子力施設向けの制震技術

Nu-DAM ニューダム 原子力施設

沿岸域の屋外など、過酷な環境に耐えるオイルダンパ。重要構造物や塔状構造物を大地震から守ります。

Nu-DAM

Nu-DAM

原子力発電所排気筒

原子力発電所排気筒

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