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長周期地震動とは

「長周期地震動」は、2003年十勝沖地震の際に、震源から約250km離れた苫小牧市内で、建物の被害がほとんどなかったにもかかわらず、大型の石油タンクだけが被害を受け火災が発生したことから広く知られるようになりました。その後、新潟県中越地震や東北地方太平洋沖地震などを経て、超高層ビル等への影響について着目されています。

●巨大地震による長周期地震動の生成とその影響

南海トラフ巨大地震のような比較的規模の大きな地震で生じる、ゆっくりした揺れが長く続く地震動です。


強さを保ったまま伝播するため、震源から遠く離れた場所でも、大きな揺れが到達することがあります。


平野部の柔らかい堆積層の内部では、周囲の固い層との境界で反射した地震動が繰り返し伝播してくるため、揺れが長く続きます。


東京、名古屋、大阪をはじめとした都市部の多くは、このような地理的条件下にあるため、そこに建つ超高層ビル等は共振により長時間大きく揺れることが考えられます。


構造体に被害のない場合でもエレベーターの停止や光熱インフラの途絶等、多岐にわたる懸念があります。

図:巨大地震による長周期地震動の生成とその影響


●長周期地震動による被害

2004年新潟県中越沖地震(M 6.8)
  震源から約200q離れた東京都内の高層ビル(最大震度3)でエレベーターのワイヤーが損傷する被害が発生しました。

2011年東北地方太平洋沖地震(M 9.0)
  東京都内の高層ビルで大きな揺れを観測しました。低層階に比べて高層階で大きな揺れとなりました。
震源から約700q離れた大阪市(最大震度3)の高層ビルでエレベーターの停止による閉じ込め事故、内装材や防火扉が破損するなどの被害が発生しました。
図:長周期地震動による被害

参考
長周期地震動階級関連解説表 
高層ビルにおける人の体感・行動、室内の状況等

長周期地震動
階級
人の体感・行動 室内の状況 備考
階級1 室内にいたほとんどの人が揺れを感じる。驚く人もいる。 ブラインドなど吊り下げものが大きく揺れる。
階級2 室内で大きな揺れを感じ、物につかまりたいと感じる。物につかまらないと歩くことが難しいなど、行動に支障を感じる。 キャスター付き什器がわずかに動く。棚にある食器類、書籍の本が落ちることがある。
階級3 立っていることが困難になる。 キャスター付き什器が大きく動く。固定していない家具が移動することがあり、不安定なものは倒れることがある。 間仕切り壁などにひび割れ・亀裂が入ることがある。
階級4 立っていることができず、はわないと動くことができない。揺れにほんろうされる。 キャスター付き什器が大きく動き、転倒するものがある。固定していない家具の大半が移動し、倒れるものがある。 間仕切り壁などにひび割れ・亀裂が多くなる。
出典:気象庁HP

参考文献
 
気象庁 HP   長周期地震動について


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