建物の骨組になる鉄骨。超高層などの大型のビルでは、ほんの数センチのずれも許されない、とても繊細な作業になります。そのため、作業ごとに、それぞれ秀でた職人さんが責任を持って任務を遂行しています。
鉄骨を指定の場所まで運んで建てます。鉄骨はとても重いのでクレーンで吊り上げますが、設置は人の力で行うため、高所での作業が欠かせません。そのため、高所作業を得意とする鳶工という職人さんが、安全帯などの十分な安全対策をしたうえで作業を行っています。
鉄骨を建てたら、倒れないようにボルトで固定します(仮止め)。
鉄骨を仮止めしたら、次は測量工と鍛冶工という職人の出番です。
測量工は、測量器を使って、鉄骨がまっすぐ建っているか、ゆがみや角度のずれがないかを慎重に確認します。
鍛冶工は、この鉄骨の調整が完了したら、ボルトを使って鉄骨がずれないようにしっかり固定します。
鉄骨をしっかり固定したら、最後は資格を持った鍛冶工が溶接を行います。ボルトで固定した鉄骨同士を、溶接棒を溶かして接着させます(溶接)。溶接することで、いくつかに分かれていた鉄骨が一つにくっつき、建物の強度を高めます。
こうして建ち上がった鉄骨のまわりに、鉄筋を巻いてコンクリートを流し込んでいきます。これを、「鉄骨鉄筋コンクリート造」といいます。鉄骨鉄筋コンクリート造は、地震や火事に強い建物になります。