コラム

国と国をつなぐ心の架け橋

ハンガリーとオーストリアの国境には、何の変哲もない「木の橋」が小さな川に架かっています。1956年にソ連がハンガリーへ侵攻したためハンガリーの国民約16万4,000人が着の身着のまま、この橋を渡ってオーストリアへ逃れたのです。そのうちの約7万人がオーストリアに住み着きました。その後、国境は長く閉鎖され、その橋も朽ち果ててしまいました。しかし、1996年、一方は苦難のときに同胞を受け入れてくれた隣国に感謝し、一方はこれからもよき隣人を願って、両国で橋を架けたのです。「心の架け橋」という言葉もあるように、永遠に向けて架け橋を伸ばしていくことは、万国共通の望みではないでしょうか。

画像国と国をつなぐ心の架け橋