06KAJIMA202501新しい年が始まる。2025年は巳年。縁起の良い「実(巳)」を結ぶ年ともいわれる。今年の第一弾を飾る特集は,日本・世界各地の拠点トップからのメッセージとともに,未来を開拓する各拠点から,今年注目のプロジェクトを紹介する。2025年はどのような実を結ぶのか。可能性に満ちたKAJIMAから,目が離せない!2025幕開け特集-1年
07KAJIMA202501©東京大学宇宙線研究所神岡宇宙素粒子研究施設画像提供:ジャパンエンターテイメント
08KAJIMA2025012 北海道では大晦日の夜におせちを食べて,新年を迎えるご家庭が多いとのこと。全国から集まっていただいている皆さんもそれぞれの地元で素晴らしい正月を過ごされたことと思います。 北海道では今まさに,今後の北海道を形作るプロジェクトがあまた進行中で,当社もその多くに携わっています。北海道の発展と当社の持続的な成長に貢献できるように,今年も支店一丸となって『明るく前向きに,そして柔軟に』北海道の未来を創造していきましょう。 今年開催される大阪・関西万博に“東北絆まつり”が参加します。このお祭りは東日本大震災で被災された方の鎮魂や復興を願い,ねぶた祭りや竿燈まつりなどの東北の夏祭りを集結させたもので,震災の年から6県持ち回りで開催されています。今年はこれまでの支援に感謝の思いを伝えるため,万博に参加しますので,是非お楽しみください。 東北の復興も大分進み新たな発展を目指しておりますが,建設事業や開発事業を通して地域の発展に貢献してまいります。 関東支店エリア6県には,広範囲にわたりお客様の拠点が点在します。土木では橋梁改修や山岳トンネルなど難易度の高い大型工事が継続,建築では半導体や製薬関連の設備投資が盛況で,例年以上に繁忙な一年になると思われます。その中にあって日々の情報処理や伝達は一層重要になってきており,ITやDXを活用したさらなる生産性向上が試される年だと感じています。従来の発想にとらわれず,精力的に新しいことへチャレンジしていきましょう。北海道支店東北支店関東支店奥村一正勝治博野村祥一執行役員北海道支店長専務執行役員東北支店長執行役員関東支店長WorldNetwork中鹿営造(股)有限公司北海道支店東北支店関東支店東京土木支店東京建築支店横浜支店北陸支店中部支店関西支店四国支店中国支店九州支店海外事業本部海外土木事業部鹿島建設(中国)有限公司KajimaOverseasAsiaPte.Ltd.KajimaDevelopmentPte.Ltd.KajimaEuropeLtd.KajimaAustraliaPtyLtdKajimaU.S.A.Inc.Message拠点長メッセージ
09KAJIMA2025010 皆様良い新年を迎えられたことと思います。管内では,北は福島から南は離島まで多種多様な環境で工事を行っておりますが,特に品川や羽田地区においては,多くの現場が稼働し,今後最盛期を迎えます。継続して技術革新と安全対策に努め,現場第一の精神を忘れず,事業を推進してまいります。昨年は新中期経営計画のもと,人材教育に重点的に取り組みました。今年は昨年の実施状況を踏まえ,さらに発展させる年です。支店一丸となって,成長できる良い年にしましょう。 海外の年末年始は元旦以外カレンダーどおりに仕事をしているので,年が逝き年が明ける,あの気持ちが改まっていく時の流れを感じることはできません。ただ,昔と違って紅白歌合戦も殆どの国で見られ,おせち料理の食材も手に入るので,「お正月」の気分は味わえます。 2025年は地政学的にもマクロ経済的にも変化の激しい年になりそうで,思わず肩をすくめる時もあるでしょうが,UPWARDANDFORWARD(上へ前へ)進みたいと思います。 昨年は能登半島地震に始まりましたが,建設物価の上昇や設備サブコンの繁忙に支店を挙げて取り組みました。都心の様々な再開発工事が進み,旧本社のあった八重洲二丁目中地区も着工しました。事業を取り巻く環境の厳しさはしばらく続くと思われますが,働き方改革,業務イノベーション,IT活用をさらに進め,若い世代をはじめ皆さんが鹿島のノウハウを活用できるようデジタル化による生産性向上を進めていきたいと思います。支店の持てる力を出してともに頑張っていきましょう。 全米大学フットボールプレーオフの重要な一戦であるローズボウルは,新年の米国で特に注目されるイベントの一つです。パレードや航空ショーとともに,多くの人々がテレビで楽しみます。元旦の祝日を楽しんだ後,2日からは通常業務に戻ります。今年は,トランプ新大統領の政策次第で国際情勢や市場環境が大きく変わる可能性もありますが,鹿島USAの強みである柔軟性,多様性,創造性を活かし,地域社会の活性化と当社グループのさらなる成長に貢献していきたいと考えています。 新年あけましておめでとうございます。今年は巳年。蛇は知恵と再生の象徴と言われています。この一年が,皆で知恵を出して新たなことに挑戦し,より一層成長する年となりますよう,心より願っております。さて,支店内の工事では,横浜関内のシンボル的な施設となる「BASEGATE横浜関内」が年末に竣工いたします。また,土建ともに多くの注目度の高い内定案件が着工いたします。横浜から多くの明るいニュースをお届けできるよう,支店一丸となり頑張っていきましょう。 KOAグループ内に向けたスローガンを,今年から「これからも進化し続けよう」という意味を込めて“Together,TotheNextStage”に変えました。KOAグループは8ヵ国に拠点を有し,多種多様な国籍・宗教・文化的背景を有する社員が働いていることから,Togetherを入れてKOAグループとして「一緒に」前進することを目指しているところが我々のこだわりです。今年もスローガンにふさわしい成果をあげられるようKOAグループ一体となって全力で取り組みます!東京土木支店海外事業本部東京建築支店KajimaU.S.A.Inc.横浜支店KajimaOverseasAsiaPte.Ltd.吉弘英光越島啓介松嶋潤梅原基弘桐生雅文澤宏明常務執行役員東京土木支店長副社長執行役員海外事業本部長専務執行役員東京建築支店長KUSA社長常務執行役員横浜支店長KOA社長特集1 2025年幕開け
10KAJIMA2025012 昨年元日の最大震度7を観測した能登半島地震から一年が経ちました。地域の復興までは遠い道程ですが,被災地の皆様のお役にたてるよう,「さすが鹿島」と云っていただけるよう,支店をあげて取り組んでまいります。一方,北陸新幹線は3月に念願の福井敦賀までの延伸開業を迎えました。東京からのアクセスの良くなった北陸,「観光」「カニ」「日本酒」など多方面で賑わいをみせております。今年は,「そうだ北陸,行こう!」でいきましょう。 2025年のアジアはリゾート開発が目白押しです。プーケット(タイ)のアバディーナヒルズ,バリ(インドネシア)のラッフルズ,バイノム(ベトナム)のマンダリンオリエンタル,チャンパサック(ラオス)のリバーリゾート,そしてモルジブへも(?)。働き方改革で生まれた時間でリゾート体験をしてみませんか。心の健康もビジネス成功には不可欠です。 TheGEAR(シンガポール)は2024年8月に法人化し,鹿島の技術力を世界に発信する拠点として今年も進化を続けていきます。 現在,働き方改革が重要な課題の一つです。この課題は単に労働時間の削減が目的ではなく,その向こうに私たち一人ひとりの時間の使い方が問われています。休日や余暇の使い方,趣味,学びの時間など,Well-beingという新しい概念とも合わせ,より充実した人生を送るためにどうあるべきかを自らに問う必要があります。すぐに回答は見つからないと思いますが,まずは土台となる健康に留意し,少しでもWell-beingな一年を目指して,今年も一緒に頑張りましょう。 ロンドンの街には年末年始の華やかさが戻りました。クリスマスの家族団欒で七面鳥とミンスパイを満喫し,ベルトのきつさを後悔しながら新年が始まります。昨年はウクライナ問題,インフレ,高金利と厳しい条件の下,KEのローカル社員,駐在員は皆よく踏ん張りました。本年は,外部環境の変化も追い風にしつつ,各事業での収穫量を上げていきます。そして,全社員が一丸となり新しい挑戦を続けることで,KEの将来像をより鮮明に示していきたいと考えます。 EXPO2025大阪・関西万博が4月に開幕します。小学生だった私をワクワクさせた1970年の大阪万博から55年。「100年をつくる鹿島」として,先人達の英知とDNAを脈々(ミャクミャク444444)と継承し,「いのち輝く未来社会のデザイン」を様々な企業などとコラボすることにより,鹿島の技術の実装を世界の方々に体感してもらいましょう。「OneMoreStepGoesOn!」新しい発想で挑戦するとともに,働く職場のWell-being,ヒューマンセントリックな関西支店を共に築き上げていきましょう! KAオフィスがあるメルボルンは,南極に近い豪州大陸の南端に位置しています。夏真っ盛りの年末年始は,日没が午後8時45分頃と遅いため,オージーは暗くなるまでビーチでBBQを楽しんだり,街中のパブで仲間と時間を過ごしたりします。2025年は,KA設立10周年を迎えますが,諸先輩の海外現地法人と比べると,まだまだ発展途上です。ローカル幹部とともに安定的な事業運営を確立し,同時に新たな事業機会を模索することで,もう一段上の成長が始まる年にしていきたいと思います。北陸支店KajimaDevelopmentPte.Ltd.中部支店KajimaEuropeLtd.関西支店KajimaAustraliaPtyLtd木村淳二大石修一秋田大次郎一木浩人茅野毅伊佐野建執行役員北陸支店長常務執行役員KD社長執行役員中部支店長執行役員KE社長常務執行役員関西支店長KA社長
11KAJIMA2025015 今年,四国支店は77歳の喜寿を迎えます。開設以来,四国を拠点とする歴史あるお得意様に長年ご愛顧いただいており,昨年も数多くのご用命を賜りました。今年も先輩方が築いた信頼関係をさらに深めるべく全力で取り組みます。 四国は4県とも違う方角の海に面しており,それぞれ個性的な自然や文化が残る地域です。この4県を結ぶ高速道路の整備や新幹線誘致の活動はこれからが本番です。大地震や豪雨対策も含めた地域を守るインフラ整備にも貢献していく所存です。 2024年の台湾は地震や台風と自然災害に見舞われた一年でしたが,社員の奮闘により大きな損害を受けることなく,無事に乗り切ることができました。これらの経験を通じて,会社のレジリエンスの重要性,さらに,社員一人ひとりの知恵,チャレンジ精神がいかに会社を守るかとの認識を新たに深めました。新年は,我ら中鹿チームを,あらゆる課題に対し,果敢に挑戦し克服できる,さらなるタフな集団に引き上げる,大きな飛躍の年にしていきます。新年快楽‼ 今年は大阪・関西万博が開催されますが,三年に一度の「瀬戸内国際芸術祭」の年でもあります。これまで当支店では多くの関連施設の建設に関わらせていただいており,今回は安藤忠雄先生設計の直島新美術館を施工しています。世界中から来訪される方々が,瀬戸内の島嶼美を背景に,素晴らしいアート作品と美しい建築を穏やかな気持ちで堪能されるのが楽しみです。昨年は,広島に縁の深い日本被団協がノーベル平和賞を受賞されました。本年が,より平和な世界になりますよう祈念します。 各都市のライトアップで始まる中国の新年は1ヵ月後にやってくる春節の準備が始まる合図のようです。「恭喜发财」という新年の挨拶を交わし合う中国の人々にとって,財運が全国民共通の願いであり経済の原動力です。世界情勢がいかに変化しようとも,中国の広大な市場と成長潜在性に変わりはなく,中国経済はいまも着実に進化し続けています。今年の鹿島中国は情勢を冷静に見つめながら内陸へも活動エリアを広げ,力強い成長を目指します。新年快乐!万事如意! 当社が協賛しているツール・ド・九州が昨年10月に開催され,九州各地で熱戦が繰り広げられました。この大会は「九州の持続可能な未来のために」という基本方針が掲げられており,九州支店中期経営計画の「九州支店の持続的な成長のために」に通じるところもあります。本年も多忙な一年となることが予想されますが,ツール・ド・九州にも負けない熱い想いで,九州のさらなる発展に向け,支店一丸となって全力で駆け抜けていきましょう。 海外インフラ市場は途上国・新興国を中心に今後も中長期的な成長が見込まれ,当事業部の営業対象国においても,コロナ禍で遅れ気味であった案件が動き出してきています。 一方,世界的な政情不安や分断化など,海外土木事業を取り巻く環境は楽観できませんが,リスク管理を徹底しつつ,有望な案件に狙いを定め,確実な受注,施工に繋げたいと考えています。皆さんが重ねてきた努力が花開く一年となるよう,ともに頑張っていきましょう。四国支店中鹿営造(股)有限公司中国支店鹿島建設(中国)有限公司九州支店海外土木事業部尾崎美伸小俣悌二常岡次郎大浦康二小森浩之中島健一執行役員四国支店長董事長執行役員中国支店長董事長常務執行役員九州支店長執行役員海外土木事業部長特集1 2025年幕開け
12KAJIMA202501北海道新幹線は,2016年に新青森∼新函館北斗までの区間(約149km)が開業し,現在は新函館北斗から札幌までの路線延長約212kmを整備している。本工事は,このうち,JR札幌駅から苗穂駅までの間に,延長1,344m,延床面積約2万5,000m2の車両基地を整備する。整備新幹線の車両基地としては初めて高架式が採用され,雪対策のため高架橋をすべて防雪上家で覆う。また,札北海道支店整備新幹線初!高架式の車両基地北海道新幹線,札幌車両基地高架橋工事星総合病院大町新複合施設(仮称)建設工事場所:札幌市中央区発注者:鉄道建設・運輸施設整備支援機構北海道新幹線建設局設計者:土木―日本交通技術,建築―安井建築設計事務所用途:着発収容,仕業検査,保守基地規模:延長1,344m コンクリート41,553m3 杭(φ1,500∼2,000)374本 延べ約25,000m2工期:2023年6月∼2028年3月(予定)(北海道支店JV施工)場所:福島県郡山市発注者:星総合病院設計:日建設計用途:共同住宅,診療所,学習塾等,児童福祉施設等,飲食店規模:RC造一部SRC・S造 7F 住戸数47戸 延べ15,895m2工期:2023年4月∼2025年2月(東北支店施工)郡山駅に近い旧星総合病院の跡地に,郡山市地域生活拠点型再開発事業として多世代交流型の複合施設を建設している。施設の1階に多目的レストランや交流広場,2階にものづくり工房,メディカルフィットネス,本格的な50mランコースとピッチャーマウンド,3階に乳児院,保育所,多世代交流センター,4階にヘルスプロモーションセンター,5∼6階に賃貸住宅,7階にドック利用者の宿泊室などを配する。地域のWell-beingを応援する全国でも類を見ない複合施設!①RC橋脚・ラーメン高架橋構築,場所打杭施工中札幌車両基地の全体イメージ(提供:JRTT鉄道・運輸機構)着発収容庫(新幹線車両を留めて置く場所)◀JR札幌駅JR苗穂駅東9丁目線真駒内篠路線苗穂駅連絡通線東4丁目線東3丁目線東2丁目線仕業検査庫(新幹線車両の検査・融雪作業等を行う場所)保守基地(保守用車の整備・留めて置く場所)1Fエントランス(イメージ)完成予想パース(南東面)②札幌駅付近の道路上でPC桁架設中幌中心市街地において営業線が近接する細長い狭隘な敷地での工事であるため,難易度の高い工事が求められる。 現在,ICTツールを要所に導入するなど創意工夫を凝らしながら,基礎工事,掘削土留工事,RC橋脚・ラーメン高架橋構築工事,PC桁架設工事などを同時に進めている。土木・建築の知識と技術を結集し,関係者一丸となって竣工を目指していく。東北支店 外部足場の解体が進むにつれ,淡い白基調に赤を混ぜたチタン釉のタイルを用いた外壁が徐々に姿を現わし,地域の期待感も一気に高まりを見せている。工事は,本年2月の竣工,4月のオープンに向け,関係者の総力を結集して取り組んでいる。
13KAJIMA202501関越自動車道の水上IC∼湯沢IC間に位置する阿能川橋は供用開始から約35年が経過し,車両の大型化や交通量の増加,冬期に散布する凍結防止剤による塩害などの影響により道路の老朽化が進行することで,床版のひび割れや剥離などの劣化が急速に進行している。そこで,全国的にも珍しい今回のトラス橋の床版取替工事では,当社が開発した東京土木支店特集1 2025年幕開け床版更新をスマートに!生まれ変わるトラス橋関越自動車道 阿能川橋床版取替工事場所:群馬県利根郡みなかみ町∼新潟県南魚沼郡湯沢町発注者:東日本高速道路規模:阿能川橋―(上り線)628m(下り線)648m土樽橋―(上り線)426m(下り線)375m工期:2021年4月∼2027年2月(関東支店JV施工)全景関東支店既設床版撤去の様子床版取替状況※SmartDeckRenewal在来線25線,新幹線4線を跨ぐ桁桁を送り出す際に使用する「手延べ機」取替が完了した工区「スマート床版更新(SDR※)システムⓇ」を活用し,従来工法よりも大幅に工程を短縮。老朽化した鉄筋コンクリート床版を耐久性の高いプレキャストPC床版に取り替えるとともに,支承の交換,橋脚耐震補強,鋼部材補修,塗替塗装などを行うことで,阿能川橋は長く安心して使い続けられる橋へと生まれ変わる。本工事は,環状第4号線の道路整備事業(桜田通りから旧海岸通り)のうち,都心鉄道交通の大動脈である品川駅構内において,JR東日本在来線25線,東海道新幹線4線を跨ぐ,跨線橋架設工事。夜間3時間での線路閉鎖作業で橋脚間の桁を架設する。特徴は,396台の様々な用途の油圧ジャッキをシステム制御により管理する「スライドシリンダー式桁送り出し工法」を採用したこと。「都心部,跨線橋架設」難易度の高い工事に挑戦!品川駅構内環状第4号線交差部新設他場所:東京都港区事業者:東京都発注者:東日本旅客鉄道設計:JR東日本コンサルタンツ規模:4径間連続鋼床版箱桁(P3-P7):橋長204.7m幅員25.3m桁高1.9m3径間連続鋼床版箱桁(P7-P10):橋長105.7m幅員28.3m桁高2.0m工期:2021年3月∼2028年3月(東京土木支店施工) 2024年5月の試験施工を経て,2024年12月∼2025年11月にかけて計8回の送り出し架設を実施する。以降,2025年11月∼2026年4月まで,送り出した延長160mの桁を6.5m降下し,桁架設作業が完了となる。工事従事者全員が一丸となって突き進む。
14KAJIMA202501東京八重洲エリア再開発の集大成であり,八重洲ブックセンターがあった東京駅前約2haのエリアに地上43階,地下3階,延床面積約38万9,000m2,高さ227mの超高層複合ビルを建設する。基準階120m×75mのメガプレートオフィス(オフィス専有面積5万7,000坪)と商業施設,劇場,サービスアパートメントなどで構成さ東京建築支店東京のそして日本の玄関口へ八重洲の新しい顔八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業横浜市旧市庁舎街区活用事業新築工事場所:東京都中央区発注者:八重洲二丁目中地区市街地再開発組合基本設計・実施設計監修:日建設計実施設計:当社建築設計本部用途:事務所,店舗,劇場など規模:SRC・S造一部RC造 B3,43F 延べ389,290m2工期:2024年8月∼2029年1月(東京建築支店施工)担当工区概要場所:横浜市中区発注者:三井不動産,当社,京浜急行電鉄,第一生命保険,竹中工務店,ディー・エヌ・エー,東急7社によるコンソーシアム(オフィス部分事業主は第一生命保険,当社)設計:当社建築設計本部用途:事務所,商業施設,新産業創造拠点など規模:S・CFT造一部SRC造 B1,33F 延べ100,268m2工期:2022年7月∼2025年12月(予定)(横浜支店施工)JR関内駅前で建設が進められているのは,オフィス,商業,新産業創造拠点などで構成される大規模複合施設だ。開港の地である関内に,次世代のエンターテインメント&イノベーション拠点が誕生する。当社が施工するタワー棟高層階のオフィスフロアは,横浜港や横浜公園,横浜スタジアムを望み,関内エリア最大級のフロアプレートを有する。また,企業の枠を超えオフィスワーカー同士の交流を促す横浜関内に,次世代エンタメ×イノベーション拠点の誕生全景。左が東京駅全体鳥瞰イメージ。街区名は「BASEGATE横浜関内」に決定した外観イメージ(東京駅八重洲口側)工事現況写真(鍛冶橋通り側から撮影)全景。現場右側は横浜スタジアムれる。バスターミナルも有し,地下では東京ミッドタウン八重洲・八重洲地下街・京橋エドグランに接続,東京駅から銀座線京橋駅を結ぶ地下歩行者ネットワークによって回遊性を構築する,東京駅前最大級のミクストユース型プロジェクトとなる。東京に新たな賑わいを創出し,国際競争力の向上に寄与する本プロジェクトに,開発事業本部・建築設計本部・東京土木支店と協働し,まさにオール鹿島で竣工を目指す。横浜支店ラウンジやコワーキング,シェアオフィスなどのイノベーション促進施設が整備される。低層階ではプロジェクションマッピングなどによる没入感のある空間で,新たなエンターテインメント体験を提供する。 鉄骨工事が上棟し,現在は内外装・設備工事を施工中。2026年春グランドオープン(予定)に向け,工事は順調に進捗している。外観
15KAJIMA202501特集1 2025年幕開け旧妙高大橋は,新潟県妙高市内の大田切川に架かる国道18号のバイパスとして,1972年に架設されたPC4径間連続箱桁橋である。架橋地点は急峻で狭隘な谷間であるため,「魔の急カーブ」と呼ばれ交通の難所となっていた。妙高大橋の完成後,約50年が経過し,老朽化による損傷が著しいことから2021年8月の新橋の開通とともに撤去されることとなった。 大型の橋梁撤去工事という特殊性から,ECI方式で発注され,中部支店50年を超えて役割を終えた旧妙高大橋全長300mの空中解体妙高大橋上部撤去工事場所:新潟県妙高市発注者:国土交通省北陸地方整備局設計:大日本ダイヤコンサルタント規模:旧妙高大橋PC4径間連続箱桁橋(プレキャストブロック工法)の上部工撤去一式コンクリート構造物取り壊し工,橋梁付属物撤去工,上部工補強工,架設桁工,調査・計測工一式工期:2022年9月∼2025年3月(北陸支店施工)大空洞の天井にあたるドーム部掘削完了時(全景)©東京大学宇宙線研究所神岡宇宙素粒子研究施設©東京大学宇宙線研究所神岡宇宙素粒子研究施設北陸支店全景。撤去が進む旧妙高大橋(手前)切断したプレキャストブロックの吊上げ・移動円筒部では,大空洞完成に向けて施工盤の掘り下げが進むハイパーカミオカンデのイメージ図当社の技術提案を反映した解体設計が行われた。鋼製の架設桁を設置し,これを用いてブロックごとに切断したPC桁を吊り上げ,運搬し順次解体する。90ブロックのPC桁を建設時の施工順序と逆の手順で張出ブロックのバランスをとりながら撤去するため,ブロック接合部の補強を行い,モニタリングをしながら慎重にブロック撤去を進める難工事である。学識者や関係官庁からも高い注目を集め,多くの見学者が訪れている。ハイパーカミオカンデ工事は,飛騨の山間部,地下約600mに直径69m×高さ94mの大空洞を掘削する工事である。 ハイパーカミオカンデは,ノーベル物理学賞受賞をもたらしたスーパーカミオカンデの後継となる新しいニュートリノ観測施設であり,素粒子研究の発展や宇宙進化史の解明を目的としている。本工事で飛騨の地下約600mで進む巨大実験施設建設プロジェクト!東京大学(岐阜県神岡)ハイパーカミオカンデ(地下空洞掘削等)工事場所:岐阜県飛騨市発注者:東京大学規模:ドーム部・円筒部(D=69m,H=94m)純水室(W=15m,H=16m,L=101m) 掘削土量 約350,000m3ほか工期:2022年10月∼2025年3月(中部支店施工)掘削した大空洞内に,スーパーカミオカンデと比較して,有効体積が約10倍となる水槽,設置数が4倍となる約4万個の光センサーが設置されることにより,スーパーカミオカンデ100年分のデータを約10年で観測することが可能となる。 素粒子と宇宙の謎に迫るため,2027年の稼働に向け,所員一同,安全・確実な工事に努めている。NIKKENSEKKEI©東京大学宇宙線研究所神岡宇宙素粒子研究施設
16KAJIMA202501新名神高速道路は,大津JCT(滋賀県大津市)∼城陽JCT(京都府城陽市)の開通に向けて各工事が最盛期を迎えている。 田上枝工事は,工事延長1,440mのうち橋長552mの天神川橋(仮称)の建設がメインであり,200tクローラクレーン11台,技能者約350名,職員約50名で順調に施工を進めている。 橋梁の形式は,高速道路では「世界初」に挑戦する2層連続アーチ橋新名神高速道路田上枝工事住友重機械工業新居浜統合本館+新厚生棟計画場所:滋賀県大津市発注者:西日本高速道路基本設計:NEXCO西日本コンサルタンツ詳細設計:当社土木設計本部規模:施工延長1,440m(橋梁552m)工期:2019年5月∼2027年6月(関西支店施工)場所:愛媛県新居浜市発注者:住友重機械工業設計:当社建築設計本部用途:事務所,食堂規模:本館―S造 7F/厚生棟―RC造 2F 総延べ15,566m2工期:2025年8月∼2028年10月(四国支店施工)別子銅山開発によって住友グループ発展の礎となった新居浜は,鹿島が四国へ進出する足掛かりとなった街でもある。平安時代から受け継がれる新居浜太鼓祭りで有名な当地に,住友重機械工業の新オフィスを建設する。約1,000人の従業員が最先端の開発・設計業務に従事する新本館は,構造架構を現しにするアウトフレームによって,「重機械」らしさを表現。深い彫りは高い日射遮蔽効“工都・新居浜”に建つ最先端オフィス完成イメージ(左が統合本館,右が厚生棟)天神川橋(仮称)パース図新居浜太鼓祭り「工場前広場」イメージ初めて採用される上下2層の連続アーチ橋であり,下層アーチの施工は,同規模の連続アーチ橋では前例のないメラン工法を全径間に採用し施工の省力化を実現している。上層アーチは,全面的にプレキャスト製品を採用し省力化を図るとともに,充腹構造の内部を盛土しコンクリート床版をなくしたことに加え,腐食しない連続繊維補強材(炭素繊維)を鉄筋の代替材として使用することでコンクリート構造物関西支店四国支店果を生み,環境にも配慮されたワークプレイスを創出する。厚生棟は既存4階建て本館を減築し,2階建ての食堂兼多目的スペースへとリニューアル。屋上は従業員のための広場を設置し,本館と厚生棟は連絡通路で連結する。こうして新旧本館が並び立ち,工場の新しい顔を作りだす。その姿は勇壮な太鼓台かきくらべの舞台である「工場前広場」に面し,住友重機械工業の最先端技術の表現となる。としての高耐久化を図っている。 前例のない施工方法や新技術の活用など,様々なことにチャレンジし続け,全社的な支援を受けながら若手社員が中心となり,明るく元気に爽やかに稼働している。全景
17KAJIMA202501特集1 2025年幕開け香川県直島町は『アートの島』として,「一度は訪れたい,泊まりたい島」として世界中から注目されている。その島にこの春,安藤忠雄氏設計の直島新美術館が誕生する。当社は,直島国際キャンプ場を皮切りに,安藤氏がこの島で設計した全ての建物を過去30数年間にわたり施工している。新美術館には4つの展示室があり,とりわけ地下2階の大空間に人気観光地として知られる沖縄に新たな観光スポットが誕生する。都会では味わえない大興奮,大空に放たれる爽快感に贅沢感,そして本能を貫く解放感が味わえる,体験型テーマパーク「JUNGLIA〈ジャングリア〉」。本プロジェクトは,世界自然遺産「やんばる」の神秘と生命力に満ちたジャングルをテーマに,既存ゴルフ場の地形を活かしながら約60haと九州支店世界からも注目!ベネッセアートサイト直島で10番目の安藤建築2025年,沖縄北部にJUNGLIAが開業直島新美術館新築工事沖縄北部テーマパークプロジェクト(仮称)場所:香川県香川郡直島町発注者:公益財団法人福武財団理事長福武英明/名誉理事長福武總一郎設計監理:安藤忠雄建築研究所用途:美術館規模:RC造 B2,1F 延べ3,176m2工期:2022年9月∼2025年3月(中国支店施工)場所:沖縄県国頭郡今帰仁村発注者:ジャパンエンターテイメント実施設計:当社九州支店建築設計部工期:2022年7月∼2025年5月(予定)(九州支店施工)外観イメージ施工状況(上空北西から)テーマパーク全体(イメージ) 画像提供:ジャパンエンターテイメントライドアクション(イメージ) 画像提供:ジャパンエンターテイメント中国支店展示される,福武財団所有の世界を代表するアーティストの作品はぜひご覧いただきたい。大変厳しい工程ではあるが,施主からの「300年維持できる建物を,魂を込めて作ってほしい」との想いを受け,世界中から注目される素晴らしい美術館の建設に携われる喜びとともに,完成引渡しに向けて鋭意施工に取り組んでいる。広大な敷地の中に大小の建屋およびアトラクションを建設する。 2022年7月に着手し,2025年5月(予定)の竣工を目指して大詰めを迎えている。日々1,000人を超える技能者や多数の別途工事業者との綿密な工程調整を行いながら,「人生でいちばん,心が昂る体験」を提供するべく関係者が一丸となって竣工まで突き進む。現場関係者による集合写真アトラクション(イメージ) 画像提供:ジャパンエンターテイメント©TadaoAndoArchitect&Associates
18KAJIMA2025011963年創業のロジャース・ビルダーズ社が2024年にKUSAグループに加わった。同社は,米国南東部を中心に医療施設,教育施設の工事を多数手がけてきた建設会社である。 同社は,地元のノースカロライナ州シャーロットで256床を収容する病床棟を建設する大規模工事に取り組んでいる。発注者との信頼関係は1985年まで遡る。本プロ地元の医療インフラを革新する大規模プロジェクトAtriumCMCMainRehabHospitalandBedTowerGTNデータセンターJKT02場所:米国ノースカロライナ州シャーロット発注者:AtriumHealth設計:NBBJ用途:医療施設規模:S造 15F 延べ108,525m2工期:2020年6月∼2027年2月(ロジャース・ビルダーズJV施工)場所:インドネシア西ジャワ州ブカシ県発注者:PTGrahaTeknologiNusantara設計:BurrComputerEnvironments,Inc.用途:データセンター規模:RC造 4F 延べ70,004m2 工期:2023年6月∼2025年8月(カジマ・インドネシアJV施工)世界第4位(2億8千万人)の人口を誇るインドネシアでは,情報インフラを支えるためのデータセンターの需要が急速に高まっている。 当工事は,2022年からインドネシアでデータセンターコロケーションビジネスを手がけるEdgeConneX2億8千万人を支えるデータセンタープロジェクト建物外観施工状況完成予想パース上棟式の現場集合写真ジェクトの前身となるリハビリテーション施設の建設は,当時の同社の最高受注額を更新する医療施設工事であった。2023年にリハビリテーション施設の建替工事を先行して完了させ,2027年2月の病床棟竣工によりプロジェクト全体が完成する。信頼の歴史を象徴する施設の開業により,シャーロットの医療インフラが革新されることが期待される。KUSAKOA社の,当地における第2号案件である。カジマインドネシアは,テナントとして入居予定の世界的大手IT企業から求められる高い安全・品質管理基準を満たし,工期を確実に順守することで,発注者の信頼を獲得してきた。当工事はカジマインドネシアとして初の地元ゼネコンとの共同企業体工事でもあり,今後も当地における旺盛なデータセンター需要に応えるべく,対応力の強化を図っている。チームメンバー完成予想パース現場を率いる三好拓真マネージャー(左)と早野洋総合所長
19KAJIMA202501KajimaDevelopment社が開発し運営するホテル,RafflesBaliは2021年12月のグランドオープン以来,世界から高い評価を受け,数多くの賞を受賞してきた。 同プロジェクトの第二期として施工を進めているヴィラ分譲事業において,最初のレジデンスが2024年12月に完成した。大きな敷地に,2棟の建物をゆったりと配置し贅沢な空間を提供する。 表門を抜け,洗練された植栽が彩るアプローチを進み,PorteCochereで車を降りる。その先の玄関をくぐると,インドネシア美術が調和する空間が広がり,チーク材を贅沢に用いた廊下が迎えてくれる。そして,3面のガラス窓からあヨーロッパから時代の変遷を象徴する「テレビ工場解体およびヒートポンプ工場建設工事」をご紹介。ベルリンの壁が崩壊して欧州統合へ向かう東欧の中でいち早く資本主義化したチェコ共和国,ピルゼンの新興産業区画に最初に建てたパナソニックのテレビ工場を解体するところから始まる。今SDGsの時代における施主のミッション「人・社会・地球を健やかにKDKE世界にその名を轟かせるレジデンス,ついに完成最新の建物をつくる喜びとやる気に満ち溢れた現場ラッフルズ・レジデンス・バリパナソニックHVACチェコ新P1棟新築工事場所:インドネシアバリジンバラン地区建築設計:AreaDesign設備・構造設計:MeinhardtIndonesia内装設計:HirshBednerAssociates規模:住宅事業地5.3ha13番区画土地面積4,310m2延べ1,290m2 内装床面積834m2場所:チェコ共和国ピルゼン市発注者:PanasonicHeating&VentilationAir-ConditioningCzech.s.r.o.基本設計:当社建築設計本部 実施設計:カジマ・チェコ用途:工場,オフィス規模:RC造 2F一部3F 延べ102,434m2工期:2023年12月∼2025年5月(カジマ・チェコ施工)海を望む壮麗なヴィラインフィニティプール13番区画ヴィラ全景リビング・ダイニング全景完成予想パーススタッフ集合写真ふれる自然光が照らす,明るく開放的なリビング・ダイニングへと誘われる。深い渓谷を望み,その先に広がる海へと続くように設計されたインフィニティプールが織りなすドラマチックな風景は,見る者すべてを魅了するに違いない。 世界にその名を轟かせるであろうレジデンスが,ついに完成を迎えた。今年,この場所にはどのような人々が訪れるのだろうか。その姿を想像するだけで胸が高鳴る。する」を受けて,当社では「地球の未来と発展に貢献していくため環境に配慮した工場の実現」をコンセプトに設計。3層の工場と事務所を一体化して延床10万m2を超える一大プロジェクトとなった。施主も施工者も日本人もローカルも,一丸となって予定通り順調に工事を進めている。現場は若いスタッフも多く,最新の建物をつくる喜びとやる気に満ち溢れている。特集1 2025年幕開け
20KAJIMA202501移民の受け入れで人口増加が続いているオーストラリアでは,住宅供給不足が社会的にも,政治的にも大きな課題となっている。第二の都市メルボルンがあるビクトリア州では,民間の資金とノウハウを活用するPPP(パブリック・プライベート・パートナーシップ:公民連携)というスキームで,州政府が公営住宅の建替えプロジェクトを推住宅不足の解決に貢献するアイコン建設社ビクトリア州政府グラウンドリースモデル計画2期華新麗華高雄海底ケーブル工場新築工事場所:オーストラリアビクトリア州メルボルン近郊発注者:ビクトリア州政府設計:Hayball,SixDegrees,KTA,Fieldwork用途:公営住宅規模:RC造 4サイト計1,370戸総延べ126,975m2工期:2024年10月∼2026年11月(アイコン施工)場所:台湾高雄市発注者:華新麗華設計:大矩聯合建築師事務所用途:工場規模:ケーブル棟―S造一部SRC造 B1,7F検査棟―S造 4F ほか1棟 総延べ84,320m2工期:2023年11月∼2025年5月(中鹿営造施工)台湾の経済発展と再生可能エネルギーの象徴,それが高雄市港区の海底ケーブル工場プロジェクト。中鹿営造が手掛けるこの広大な敷地は183万m2に及び,歴史的な挑戦を刻む舞台となっている。高さ50m超のタワー2棟を挑戦を乗り越え,立ち上がる海底ケーブル工場プロジェクト全景(南西側から)起工式セレモニーの様子。現場がある地域の先住民を招き,煙を起こして,土地に感謝するのが起工式での儀式完成予想イメージ(ポート・メルボルン)完成予想パース進している。民間のコンソーシアムに設計・施工業者として参画したアイコン建設社は,2024年2月に完工した第1期工事に続き,同じコンソーシアムで第2期工事のパートナーにも選出された。4社の建築設計事務所とともに,計1,370住戸の設計をまとめ上げ,2024年10月に全4サイトで杭工事を開始。2026年11月までの竣工を目指す。KA中鹿擁するケーブル棟,高さ30m超の検査棟が空に向かって伸びるなか,完成まで1年半という短工期に挑戦している。2名の日本人社員と58名の台湾人社員が熱意と誇りをもってプロジェクトを前進させ,竣工に向け,ラストスパートをかける。施工(杭工事)状況事務棟前での集合写真左から石川勇太郎設備課長,曾文得設備副所長,陳力庭副所長,陳俊龍所長,楊欽堯総合所長,荒木尚馬計劃長
21KAJIMA202501中国での創業から20年,中国の生活を豊かにすることを目指して,拡大を続けてきたノーリツ中国の工場は,当社が今回担当するオフィスで4期目となる。半導体産業を牽引役とした堅調な経済成長と,それに伴う電力需要の増加が見込まれる台湾。台湾電力が台北市で実施する本工事は,既設の中山変電所の建替えや,変電所から既設の市民大道共同管に至る161kV電力幹線用トンネルの新設などを行うもので,完成すれば台北市の電力供給安定に大きく寄与することが見込まれる。鹿島中国海外土木事業部お風呂文化を守り,幸せをわかす台北市の安定した電力供給の実現へ向けて能率(上海)四期事務所棟新築工事台湾・新生北路電力シールド場所:台湾台北市発注者:台湾電力基本設計:台湾電力詳細設計:亜新工程顧問用途:電力幹線用トンネル,変電所建屋ほか規模:シールドトンネル―延長1,633m,内径φ3.2m/発進立坑―内径φ10m 深さ22.6m/到達立坑―内径φ8m 深さ40.4m/変電所建屋―RC造 B1,12F 延べ13,935m2工期:2021年11月∼2028年7月(鹿島施工)全景変電所完成イメージ台湾でおなじみのイイね!のポーズ,「讃(ザン)」で集合写真 創業原点の「お風呂は人を幸せにする」というコンセプトを踏襲しつつ,「環境にやさしいクリエイティブオフィス」をテーマとして,トップライトからの自然光を取り込んだ吹抜まわりに各部門の執務スペースを配置し,従業員同士のコミュニケーションを活性化できるオフィスを提案。従業員が出勤したくなる,格好良い空間,スマートなイメージを創成したいという客先総経理の思いの実現に向けて,鋭意取り組んでいる。 現場では台湾での施工経験が豊富な巴所長のもと,日本人社員5名と台湾人社員24名が密にコミュニケーションを取り,互いに協力しながら鋭意施工を進めている。昨年10月にシールド機が発進,今年は変電所の建築工事が本格化するが,2028年7月の全体竣工に向け,引き続きチーム一丸となり日々着実に施工に取り組んでいく。特集1 2025年幕開け場所:中国上海市発注者:能率(上海)住宅設備基本設計:鹿島(中国)実施設計:上海市建築科学研究院用途:工場,展示場,オフィス規模:RC・S造 B1,4F 延べ15,987m2工期:2023年12月∼2025年1月(鹿島(中国)施工)シールド初期掘進完成予想パースプロジェクトを束ねる曹承嗣所長施工状況(アトリウム)