27KAJIMA202508Kboard「(仮称)YBPラボオフィスプロジェクト新築工事」が起工「(仮称)SMBC九段プロジェクト」地鎮祭を挙行 5月23日,三井住友銀行が進める「(仮称)SMBC九段プロジェクト」(東京都千代田区)の地鎮祭が行われ,事業・工事関係者が参列し,工事の安全を祈願した。 このプロジェクトは,SMBCグループの本部ビルにふさわしい「伝統」と「先進性」を併せ持った「本物」としての姿に加え,「サステナビリティ」を体現し,周辺環境と一体で地域社会に開かれたフラッグシップビルを建設するもの。 5層のセットバックした外壁には, 4月18日,「(仮称)YBPラボオフィスプロジェクト新築工事」(横浜市保土ヶ谷区)の安全祈願祭が行われ,事業・工事関係者が参列し,工事の安全を祈願した。 野村不動産が進めるこの計画は,同社が所有するオフィスや研究開発拠点を中心とした大規模複合施設「横浜ビジネスパーク(YBP)」内に,ラボオフィスの開発事業を拡大するため,新棟の建設を行う。 近年,日本ではオープンイノベーションにおける外部交流や人材確保を目的に,多くの企業が自社研究開発施設の再編を計画してお皇居の緑と連続する九段下の立地特性を活かし,自然の光・風・緑を効果的に取り込む開閉可変型の外装システム「ステップ・ダブルスキン」を採用。外部環境に応じて内部の熱負荷を軽減するほか,「放射冷暖房システム」を軸としたエネルギーのカスケード利用を用い,ワークプレイスの快適性と省エネを実現する。また従来,各階に設けていた休憩所や打合せスペースなどを,自然が感じられるウェルネスな「サステナブルフロア」として特定階に集約することで,スペースの有効利用や多様なコミュニケーションの創出を図る。 SMBCグループの新たな情報発信地となる環境配慮ビルの完成は,2029年9月を予定している。り,なかでも都市部ではラボオフィスの賃貸需要が拡大傾向にある。本計画では,既存のラボオフィス・研究施設の設備・機能を拡充し,バイオ分野や半導体,モビリティ分野など製造業の研究開発への対応とともに,新たな雇用を創出し企業の発展に貢献する。 同社は今後もYBP内で同様の施設開発を推進し,研究に関するイベントの実施など,横浜市と連携して積極的な実証実験を受け入れることで「研究の街」を目指していく。完成は2027年4月の予定。光と風を取り込むサステナブルフロアのテラス(イメージ)外観イメージ。白を基調とした明るく清潔感のあるラボオフィスエントランス(イメージ)(仮称)SMBC九段プロジェクト場所:東京都千代田区発注者:三井住友銀行設計:日建設計用途:事務所,店舗,集会場,駐車場規模:地上―S造(柱CFT造)/地下―RC・SRC造 B2,21F,PH2F 延べ42,649m2工期:2025年11月∼2029年9月(東京建築支店施工)(仮称)YBPラボオフィスプロジェクト新築工事場所:横浜市保土ヶ谷区発注者:野村不動産設計:当社横浜支店建築設計部,梓設計規模:S造 7F,PH1F 延べ32,856m2工期:2025年4月∼2027年4月(横浜支店施工)外観イメージ。外壁には「ステップ・ダブルスキン」を採用

KAJIMA20250828全国安全週間に安全パトロールを実施建設RXコンソーシアムが第12回技術経営・イノベーション大賞で「経済産業大臣賞」を受賞三笠ぽんべつダムでコンクリート初打設 当社が幹事会社を務める建設RXコンソーシアムが,一般社団法人科学技術と経済の会が主催する第12回技術経営・イノベーション大賞において,「経済産業大臣賞」を受賞した。 技術経営・イノベーション大賞は,わが国の産業界において,技術経営の実践により顕著な成果をあげ,イノベーションの創出に貢献した企業・団体などを表彰するもの。なかでも経済産業大臣賞は,技術経営の実践を通じて,革新的な成果をあげ,産業界の発展に大き 4月16日,当社JVが施工を進めている「幾春別川総合開発事業の内 三笠ぽんべつダム堤体建設第1期工事」(北海道三笠市)のコンクリート初打設が行われ,発注者の国土交通省北海道開発局をはじめ工事関係者ら31名が出席した。 コンクリート初打設に先立って行 7月2日,天野社長は全国安全週間(7月1日∼7日)にあたり,「赤坂二・六丁目地区開発計画(東街区)」(東京都港区)の現場で安全パトロールを実施した。 本プロジェクトは,事務所,店舗,インキュベーション施設からなる東街区と,劇場・ホール,ホテル,店舗からなる西街区で構成される。そのうち,当社は地上40階,地下4階,延床面積16万7,842m2の東街区の施工を担当しており,パトロール時には掘削や切梁架設の作業などく貢献したことが評価される。 建設RXコンソーシアムには,約300の会員企業が参画する。建設業界が直面する労働力不足や生産性向上などの課題に対し,企業間競争の枠を超えた「協調領域」を設定し,建設ロボットや施工支援アプリケーションの共同開発・相互利用などを通じて,業界全体のデジタルトランスフォーメーションを推進。12の分科会による活動を通じて,建設業界の持続的発展に向けた取組みを展開している。 今回の受賞を励みに,当社はわれた安全祈願では,当社JVの上本勝広所長ら4名が玉串を奉奠した。その後の初打設セレモニーで,堤体の基礎部分にバケットからコンクリートが投入されると,出席者から大きな拍手が沸き起こった。 「三笠ぽんべつダム」は,幾春別川総合開発事業の一環として,幾春別川の支川である奔別川に新設される堤高53m,堤頂長173.5m,堤体積214,000m3の台形CSGダム。当社JVが施工を担当した「新桂沢ダム」(2024年3月竣工)と「三笠ぽんべつダム」のが行われていた。 社長訓示では,冒頭に当社の安全基本行動である「一声かけ」「現地KY(危険予知)」「指差喚呼」の重要性に触れるとともに,「建設業は異なる経験や視点を持つ多様な仲間,会社がチームとなり協力しながら進めていく。現場の安全は,皆さん一人ひとりの行動の積み重ねによって築かれる」と語った。さらに,「当社の安全スローガン『決心せよ!今日一日の無災害』のとおり,まずは目の前の今日一日を安全にバケットからコンクリートが投入された5月16日に行われた表彰式にて。建設RXコンソーシアムで副会長(受賞当時)を務める小林常務(右)が登壇建設RXコンソーシアムの活動を通じて,建設業界全体の発展に一2つのダムにより,洪水と渇水が頻発する流域の安全を守り,広域かつ安定的に水を供給することを目的としている。 2023年4月に開始した基礎掘作業してほしい」と呼びかけた。 巡視後は,講評のほか若手職員層貢献していく。削は,2024年12月に完了。今後,本格的にコンクリート打設を進めていく。三笠ぽんべつダムの事業完了は,2030年度を予定している。との活発な意見交換が行われた。三笠ぽんべつダム完成予想パース巡視状況

29KAJIMA202508   BOOKSまちと建築のストックを活用する術お問合せ鹿島出版会tel:03-6264-2301 新刊2冊をご紹介します。夏の気温が上昇し続け夏季が長期化するなか,「冷房を付けても暑い」学校校舎の問題が深刻化しています。子どもの学習環境だけでなく,開放利用や災害など非常時の地域利用にも悪影響を及ぼすこの問題に警鐘を鳴らす『断熱学校』は,校舎の断熱性能を高めるメリットとメソッドを発信します。 「都市の鍼治療」とは,驚異的な都市再生を成し遂げたブラジルの都市クリチバの市長が,大掛かりな外科的手術を施すことなく東洋医学の鍼のような小さな介入でまちにエネルギーを取り戻す手法として提唱したものです。『都市の鍼治療指南書』は,その実践のための手引書です。座談会の様子©Expo2025当社開発の「トライデッカー」を体験大阪・関西万博公式キャラクター「ミャクミャク」の隣で賞状を手にする福田専務※当社,デンカ,竹中工務店の3社を幹事とするコンソーシアム。NEDOのグリーンイノベーション基金事業「CO2を用いたコンクリート等製造技術開発」のコンクリート分野において開発を行っている※第3回高専GIRLSSDGs×TechnologyContest。昨年12月14∼15日に開催され,当社も協賛した『断熱学校学校から脱炭素社会』竹内昌義・内山章・前真之/共著四六判・204頁,2,420円(税込)『都市の鍼治療指南書お金をかけずに知恵で乗り切る都市づくり』服部圭郎/著 四六判・292頁,3,080円(税込)「海外ビジネスセミナー」を開催 4月11日,当社海外事業本部主催の「海外ビジネスセミナー」が当社本社ビル(東京都港区)で開催され,社内外から約40名が参加した。 世界経済は,米国トランプ政権発足以降,米中間の追加関税掛け合いが貿易摩擦激化を引き起こすなど,グローバル経済全体に大きな影響を及ぼす可能性があったことから,その動向は世界中から注目されている。そのような現状を踏まえ,セミナーでは現地に精通した当社社員が講師となり,米国の関税政策,投資環境,日系企業および建設市場への影響や,中国への日系投資動向と建設工事の実情などを講演。また,社外講師により「地政学リスクと半導体産業の行方」をテーマとした世界の半導体戦略について解説が行われた。最後には,講演者を交えたパネルディスカッションも行われ,当セミナーは盛況のうちに幕を閉じた。 参加者からは「トランプ政権はリスクにも感じられるが,チャンスでもあると認識できた」「鹿島中国と中国ゼネコンとの比較は興味深かった」「半導体産業の現状や各国の戦略などについて勉強になった」などの声が上がった。鹿島中国宇都木董事長による講演の様子 当社は令和7年度知財功労賞において「大阪・関西万博特別賞」を受賞した。知財功労賞の受賞は総合建設業としては初めてとなる。 知財功労賞は,経済産業省特許庁が毎年,日本の知的財産権制度の発展・普及・啓発に貢献した個人および知的財産権制度を積極的に活用した企業などを表彰するもの。今年度は,知財を活用した大阪・関西万博の機運醸成や万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」と親和性が高い取組みを行った企業などに対し,大阪・関西万博特別賞を授与した。 当社は3月12日,「高専GCON2024※」で鹿島建設賞を受賞した福島工業高等専門学校の学生5名を招き,当賞の副賞として技術研究所(東京都調布市)の見学会と女性技術者との座談会を開催した。 初めに,建設業の魅力や当社のものづくりについてガイダンスを行った後,技術研究所の各施設を見学。大地震の揺れを再現する3次元振動台「トライデッカー®」の体験や,「KAJIMACONCRETEBASE」で様々なコンクリートに触れたほか,「大型構造実験棟」を見学するなど,先端の実験施設や,研究・開発から生み出された当社令和7年度「知財功労賞」を総合建設業として初受賞「高専GCON2024」鹿島建設賞受賞チームを技術研究所に招待の技術について理解を深めた。 その後の座談会では,参加した2名の女性技術者から,当社への志望理由や技術開発のやりがいなど,最前線で働く技術者ならではのエピソードが語られた。参加した学生からは,大学での学び方や出産後の働き方についての質問など,活発な意見交換が行われ,「将来のワークライフバランスに不安を抱えていたが,実際の女性技術者からの話を聞いて両立していけそうだと思った」などの感想が寄せられた。 本賞では,①発明者個人を表彰する社内表彰制度を社長賞として新設し,若手・中堅層の知財活動を推進している,②当社の建設機械の自動運転を核とした自動化施工システム「A4CSEL®」の開発など知財を活用した建設業界全体の社会課題解決を推進している,③大阪・関西万博では「CUCO®」※で開発した技術を用いて「CUCO®-SUICOMドーム」を建設するなど,大阪・関西万博の機運醸成に貢献している点などが評価され,今回の受賞に至った。 当社は,進取の精神のもと技術立社として,今後も知財活動を通じて様々な分野の社会的課題に取り組んでいく。