04KAJIMA202512ACBD2025

05KAJIMA202512GEAKALOCⓇ南六郷(東京建築支店)B阪神高速海老江工区開削トンネル工事(関西支店)C東京大学(岐阜県神岡)ハイパーカミオカンデ(地下空洞掘削等)工事(中部支店)DTOYOTAARENATOKYO(東京建築支店)E豊洲セイルパーク(東京建築支店)F燕市・弥彦村統合浄水場(北陸支店JV)GKOADENKO(MALAYSIA)NEWFACTORY(カジマ・マレーシア)今年も残りわずか。12月号恒例の「KAJIMAYEARBOOK」で当社の一年の歩みを振り返る。気になる号や見逃した内容があれば,ぜひこの機会にページをめくってみてはいかがだろう。今年発行した「KAJIMA」デジタルブックをご覧いただけますF

06KAJIMA2025122025ContentsContentsContentsNo.7862025JanuaryNo.7872025FebruaryNo.7882025Marchの出来事123cover:サンクチュアリコート高山アートギャラリーリゾート岐阜県高山市cover:北陸新幹線敦賀駅福井県敦賀市cover:アーバンネット御堂筋ビル大阪市中央区04新春メッセージ06特集-1 2025年幕開け22特集-2 FromOsakaさあ!今年は万博26連載 風景のなかの建築第10回 リノベーションという手法30新入社員に聞く! 2025年“私の漢字”32Kworks サンクチュアリコート高山アートギャラリーリゾート ほか35Kboard 成瀬ダム堤体打設工事「KAJIMADXLABO」で来場者1万人式典を開催 ほか38創る・造る・作るつくることを考えるのが好き――平野レミ39鹿島の見える風景∼入社祝30周年同期会∼04特集 鹿島守之助没後50年16連載 風景のなかの建築第11回 水辺に暮らす20THESITE(仮称)4丁目プロジェクト新築工事24#kajima全国出張体感訓練はじめました!26Kworks emCAMPUSEAST・WEST ほか28Kboard 「泉岳寺駅地区第二種市街地再開発事業」が着工 ほか32創る・造る・作る人の支援が創るにつながる瞬間――川内潤33鹿島の見える風景当社の“タイムふろしき”発見!04特集 REBORN次世代につなぐ高速道路リニューアル14連載 風景のなかの建築最終回 風景と共鳴する建築18conceptミキモトビル20GroupIdentityカジマ・リノベイト22Kworks 留寿都風力発電所 ほか26Kboard 「設楽ダム本体工事」が着工 ほか30創る・造る・作る文字をつくる――鳥海修 31鹿島の見える風景最初で最後“工事現場の「庭見世」”1月•阪神・淡路大震災から30年•埼玉県八潮市で道路陥没事故•トランプ米大統領就任•豊昇龍が第74代横綱に昇進•芥川賞に安堂ホセ氏,鈴木結生氏,直木賞に伊与原新氏2月•オンラインカジノ問題が相次ぐ•対米1兆ドル投資,石破茂首相表明•岩手県大船渡市で大規模山林火災•米ウクライナ首脳会談決裂,合意文書署名中止3月•地下鉄サリン事件から30年•米の価格高騰,政府備蓄米異例の放出•ミャンマー中部でM7.7の大地震•サッカー日本代表,世界最速でW杯出場決定•東京でMLB開幕シリーズ,ドジャースに熱狂

ContentsContentsContentsNo.7892025AprilNo.7902025MayNo.7912025June465cover:仙台厚生病院仙台市青葉区cover:GCCorporateCenter(増築)東京都文京区cover:三井リンクラボ新木場3東京都江東区KAJIMAYEARBOOK202504特集 KajimaDE&I多様性をチカラに,次の100年をつくる!12新連載 地図は想像と思考のツール#1 どこでもない世界の眺め16新執行役員のプロフィール18Kworks ToyotaBatteryManufacturing,NorthCarolina ほか21鹿島守之助没後50年特別連載第1回 守之助揺籃の地と永富家22Kboard 「ONEFUKUOKABLDG.」が竣工 ほか26創る・造る・作るギョ感を通じたお魚との出会いを描く――さかなクン27鹿島の見える風景先達たちの思いを次の世代へ04特集 そう!今年は万博。16連載 地図は想像と思考のツール#2 人はなぜ地図を作るのか20Kworks 赤谷地区河道閉塞対策工事 ほか22Kboard 2025年度期首経営総合会議開催 ほか26創る・造る・作るコンヴィヴィアルなかかわりをつくる――岡田美智男27鹿島の見える風景 鹿島龍舟部が初優勝!04特集 THESITEPLUS江東ポンプ所江東系ポンプ棟建設工事10連載 地図は想像と思考のツール#3 想像の世界にも地図は要る14KajimaDE&I第1回 DE&Iを促進する制度と取組み16#kajima70年ぶりの新工法誕生型枠工事は一本締めだ!18Kworks 元大金融廣場 ほか20鹿島守之助没後50年特別連載第2回 守之助の外交官時代21Kboard 「龍谷大学深草キャンパス灯炬館・慧光館・聞思館・結連橋」が竣工 ほか26創る・造る・作るチームプレーの“つくる”を楽しむ――富田京子27鹿島の見える風景大迫力の風車に会いに来て!07KAJIMA2025124月•天皇皇后両陛下が硫黄島初訪問•大阪・関西万博開幕•インターネット証券口座の乗っ取り被害相次ぐ•トランプ米大統領が世界各国への相互関税発表5月•露ウクライナが3年ぶり直接協議•新ローマ教皇にレオ14世•ガザ地区へイスラエルが大規模攻撃•大の里が第75代横綱に昇進   6月•日本各地で記録的な猛暑•昨年の国内出生数70万人割れ,過去最低更新•「NintendoSwitch2」の発売開始•政府備蓄米に行列,「古古米」「古古古米」が流行語に

08KAJIMA202512ContentsContentsContentsNo.7922025JulyNo.7932025AugustNo.7942025September789cover:VictoriaPlaceatWardVillage米国ハワイ州オアフ島ホノルルcover:直島新美術館香川県香川郡直島町cover:元大金融廣場 YuantaFinancialPlaza台湾台北市04特集 GREENKAJIMA――森林と鹿島グループ16concept KX-FORESTKARUIZAWA鹿島軽井沢泉の里保養所18GroupIdentity ランドスケープデザイン20連載 地図は想像と思考のツール#4 もしも地図を作るなら24Kworks VictoriaPlaceatWardVillage ほか27Kboard 「コマツ新本社新築工事」が着工 ほか30創る・造る・作る線香花火に選ばれた人生――筒井良太31鹿島の見える風景手紙∼拝啓次の50年へ∼04特集 瀬戸内アートツーリズム16連載 地図は想像と思考のツール#5 天の彼方を見晴るかす20KajimaDE&I 第2回 男性育休座談会22鹿島守之助没後50年特別連載第3回 守之助が行った改革と鹿島の飛躍24Kworks TheGladstone ほか27Kboard 「(仮称)SMBC九段プロジェクト」地鎮祭を挙行 ほか30創る・造る・作る見る人の心をちょっとでもプラスに――なかじましんや31鹿島の見える風景大迫力の富士山がすぐそこに04特集 THESITEPLUS (仮称)大阪市淀川区十三東計画東敷地新築工事10連載 地図は想像と思考のツール#6 地図に手を加える14発掘!旬の社員file-16 四国発,「工場内現場」で奮闘する若き技術者16#kajima きたるべき日に備えて18Kworks 虎ノ門ヒルズステーションタワー,グラスロック,江戸見坂テラス ほか21Kboard 「カシオ計算機羽村技術センター新棟建設工事」が起工 ほか26創る・造る・作るやさしい世界 言葉でつくる――桂二葉27鹿島の見える風景2つの大地震を乗り越えた不屈の魂7月•トカラ列島群発地震,鹿児島県悪石島で震度6弱•日米が関税合意,相互関税15%•参院選投開票。自民・公明の与党が過半数割れ•劇場版「鬼滅の刃」無限城編が大ヒット•イチロー氏が日本人初のMLB殿堂入り8月•終戦80年•群馬県伊勢崎市で国内歴代最高気温41.8℃•外国人人口が367万人で過去最多更新•映画「国宝」興行収入100億円突破,邦画実写22年ぶり•全国高校野球で沖縄尚学高校が初優勝9月•秋篠宮家の悠仁さま成年式•石破茂首相が辞任表明•日本の65歳以上高齢者割合が29.4%で過去最高•東京世界陸上開催•田中将大投手が史上4人目の日米通算200勝

09KAJIMA20251210ContentsContentsContentsNo.7952025OctoberNo.7962025NovemberNo.7972025December1112cover:KALOC®富谷宮城県富谷市cover:令和3年度中部縦貫下切高架橋PC上部工事岐阜県高山市cover:札幌ホテルbyグランベル札幌市東区KAJIMAYEARBOOK202504特集 知的財産×企業成長技術立社鹿島が考える知的財産とは14連載 地図は想像と思考のツール#7 コンピュータにこそ地図が要る18#kajimaアイデアを形に!夢は現実に!20鹿島守之助没後50年特別連載第4回 クーデンホーフ・カレルギー伯爵との交流22Kworks 別府温泉杉乃井ホテル 星館 ほか26Kboard 「(仮称)精華町光台二丁目計画新築工事」が着工 ほか30創る・造る・作る「ハコモノ」の中身をつくる――青木加苗31鹿島の見える風景羽田空港に現場オリジナル広告!04特集 THESITEPLUS品川駅構内環状第4号線交差部新設他10連載 地図は想像と思考のツール#8 立体は立体で14concept大阪公立大学中百舌鳥キャンパス工学系学舎16Kworks かわうち鬼太郎山風力発電所 ほか20Kboard 2025年度期央経営総合会議開催 ほか26創る・造る・作る作ることと付け足すこと―ツバメに寄せる妄想―――片山杜秀27鹿島の見える風景150年の祈りと文化の継承04特集 KAJIMAYEARBOOK202516連載 地図は想像と思考のツール#9 ミクロコスモス(人体)の地図20KajimaDE&I 第3回 KajimaCareerCafébyWOMEN24鹿島守之助没後50年特別連載最終回 リトルトーキョー再生28Kworks 札幌ホテルbyグランベル ほか30Kboard  「イオンモール須坂」がグランドオープン ほか34創る・造る・作るものづくり天国と地獄――石坂浩二35鹿島の見える風景神輿が紡ぐ横浜の心10月•高市早苗自民党新総裁,憲政史上初の女性首相に•公明党連立政権離脱•自民党・日本維新の会連立政権樹立•イスラエルとハマス,ガザ和平案「第一段階」合意•プロ野球,ソフトバンクが5年ぶり12度目の日本一11月•クマによる人身被害が各地で相次ぐ•東京デフリンピック開催•ドジャースがMLBワールドシリーズ連覇12月•流行語大賞発表•ノーベル賞授賞式。生理学・医学賞に坂口志文氏,化学賞に北川進氏

10KAJIMA202512160以上の国・地域,国際機関が一堂に会し,約半世紀ぶりに大阪の地で開催された大阪・関西万博。4月13日から10月13日までの半年間にわたって行われ,連日多くの人々で賑わった。一般来場者数は約2,557万人に達し,その盛況ぶりを物語る。新年を飾る特集では,当社が携わるプロジェクトの建設状況を開幕に先駆けてお届け。開幕後の5月号では,工事関係者による座談会などを通じ,当社ならではの視点で見どころを紹介した。建設の力,未来を描く7月には当社施工の「CUCOⓇ-SUICOMドーム(サステナドーム)」にて,小学校高学年から中学生を対象としたイベント「KAJIMAなぞときワークショップサステナドームの怪人」を開催。未来を担う多くの子どもたちが,謎解きを通じて環境問題や建設技術を楽しく学んだ。また,CO2-SUICOMⓇを使用した11.75kgの“重すぎる”スタンプを制作し,ドーム内に設置。行列ができるほどの人気を集めた。そして次の舞台は横浜へ――幸せを創る明日の風景をテーマに,「GREEN×EXPO2027(正式名称:2027年国際園芸博覧会)」が2027年3月19日から9月26日にかけて横浜で開催される。出展を予定する当社は,大阪・関西万博の大屋根リングの木材を再利用し,木造タワー「(仮称)KAJIMATREE」を手がける予定だ。万博のレガシーは,当社の先端技術により新たな命が吹き込まれ,GREEN×EXPO2027のシンボルとして生まれ変わる。1.「KAJIMAなぞときワークショップサステナドームの怪人」開催状況(10月号Kboard) 2.重すぎるスタンプとその印影(5月号特集) 3.会期末にドーム内への寄書きを解禁,来場者から多くのコメントが寄せられた 4.サステナドームへの入場を待つ行列 5.GREEN×EXPO2027で手がける「(仮称)KAJIMATREE」(周辺会場はイメージ,今後変更となる場合あり)32451

11KAJIMA202512国内建設事業は鹿島グループの中核を担う基盤であり,全ての事業の礎となっている。こうした中核事業を広く伝えようと,本誌では施工中の工事現場を紹介する「THESITE」を掲載している。2月号は,札幌有数の繁華街にて当社が手がける再開発事業,「(仮称)4丁目プロジェクト新築工事」を紹介。“軽い・簡単・早い”を実現し型枠工事を省力化する「型枠一本締めⓇ工法」など,生産性向上を目指し採用した様々な技術を解説した。KAJIMAYEARBOOK2025建設事業の深化,その最前線へ「札幌4丁目プレイスⓇ」として生まれ変わった本施設は10月に全面開業を迎えた。さらに今年度からは,このコーナーを「THESITEPLUS」に刷新し,巻頭特集へとバージョンアップ。ダイナミックな写真で現場の迫力を伝えるとともに,奮闘する社員の姿や創意工夫をより分かりやすく,紙幅を「プラス」してお届けすることにした。刷新後の9月号は,当社が開発した制御層制震構造「KaCLASSⓇ」を初適用した超高層ビル建設現場「(仮称)大阪市淀川区十三東計画東敷地新築工事」を紹介。多彩なアイデアを駆使し,地上100mの巨大な制御層構築に挑んだ現場をレポートした。現在(11月時点)は,来年4月の竣工に向け,外構工事や仕上げ作業が進められている。続く11月号は,「品川駅構内環状第4号線交差部新設他」を特集した。29本もの線路を跨ぐ橋を架けるという難工事。分刻みのサイクルタイム表に基づく「送り出し架設」の夜間工事を中心にお届けした。1.(仮称)大阪市淀川区十三東計画東敷地新築工事(9月号特集THESITEPLUS) 2.札幌4丁目プレイス(2月号THESITE) 3.品川駅構内環状第4号線交差部新設他(撮影協力:JR東日本,11月号特集THESITEPLUS)123

1月28日,埼玉県八潮市の県道交差点で下水道管渠損傷に起因するとみられる大規模な道路陥没事故が発生。トラック1台が巻き込まれ,運転手が行方不明となった。同日夜,日本建設業連合会関東支部からの要請を受け,直ちに当社関東支店が現地入り。翌朝には本社・東京土木・横浜支店も加わり,埼玉県などの関係機関と連携して救助活動を開始した。当社はスロープ造成やがれき撤去などの初期対応から,毎秒3∼5tにおよぶ大量の下水が流れるバイパス路の設計・施工を担当し,昼夜作業により約2ヵ月半という超短期間で完了。当社の総合力で大規模インフラ災害に対応した。重要な社会基盤である高速道路。その整備から半世紀を経た現在,劣化・老朽化が進み,改修・更新への対応が求められている。3月号特集では,高速道路リニューアルの床版更新に関して,当社が開発した3つの技術,「スマート床版更新(SDR)システムⓇ」「UFC道路橋床版」12KAJIMA202512「UHPFRC」について実工事への適用事例とともに詳報した。そのうち,施工機械を移動させながら床版取替に関わる一連の工程を連続して行うSDRシステムでは,2台の施工機械を用いる「フルSDR」での実績を紹介した。その後当社は,「広島自動車道(特定更新等)伴高架橋(上り線)他1橋床版取替工事」(広島市安佐南区)の2期工事において,施工延長が短い工事に適した,施工機械1台で行う「シングルSDR」を初導入した。1.被災者救助に向け昼夜作業を行う(八潮市,2月7日撮影) 2.汚水の流れをバイパス路へ切り替えるために角落しを設置する(八潮市,4月23日撮影) 3.広島自動車道伴高架橋での床版取替(1期工事の「フルSDR」,3月号特集) 4.新設床版を架設する様子(3月号特集) 5.広島自動車道伴高架橋での床版取替(2期工事の「シングルSDR」)1社会課題と向き合う24315

13KAJIMA202512森林が有する多面的な機能と,その価値に対する注目が集まっている。全国49ヵ所に,約5,500haの社有林を保有する鹿島グループは,「社有林協議会」を中心に,「森林を知る」「森林をいかす」「次へつなぐ」という3つの取組みで,社有林の維持・管理と新たな価値創出につとめている。社有林の活用においては,木材サプライチェーンの上流(山主)から下流(建設)まで,広い視野で木材利用に取り組む。森林をいかす事例として,当社の木造中高層建築のフラッグシップビルとなる「東北支店ビル」の建替計画がスタートしたことを7月号特集で紹介した。続く9月号Kboardでは,この建替計画の構造用材として伐採した社有林材をロスなく使い,山の付加価値を上げるために原木の辺材を利用した「NANT仙台南町」(仙台市青葉区)の取組みを報じた。さらに,7月号conceptでは昨年完成した自社保養施設「KX-FORESTKARUIZAWA」におけるKAJIMAYEARBOOK2025現地伐採木の建材・家具材としての利活用による森林資源循環,環境配慮に関する当社の新技術,これらによる各種環境認証の取得などについて取り上げている。また,昨年2月に環境省の自然共生サイトに認定され,本誌でも紹介した社有林「日影山山林・ボナリ山林」(福島県耶麻郡猪苗代町)は,4月施行の新法「地域生物多様性増進法」に基づき,法制化された自然共生サイトの第一弾として改めて認定を受けている。53知る,いかす,つなぐ2141.森林の水収支に関する現地調査 2.天然林(ブナ,ミズナラなどの広葉樹)と人工林(スギ,カラマツなどの針葉樹)がバランスよく配置される日影山 3.新東北支店ビル外観パース(1∼3,7月号特集) 4.KX-FORESTKARUIZAWA鹿島軽井沢泉の里保養所(7月号concept) 5.NANT仙台南町。社有林の辺材を使った全面木仕上げのピロティ状公開空地(9月号Kboard)

14KAJIMA2025122025年,当社はDE&Iへの取組みを一層強化した。持続的な成長を実現するには,多様なバックグラウンドや個性を持つ人材が,長期的に活躍できる風土と環境を育むことが不可欠だ。今年米国では,少数派や特定の人種・性別への優遇が多数派への逆差別だとする不満などから,多様性に配慮する姿勢を後退させる動きがみられた。しかし日本企業,特に建設業においては,女性の活躍を含むDE&Iに関する取組みが依然として発展途上である現状を直視し,むしろこれを加速させる必要がある。そこで当社では3月8日の「国際女性デー」にあわせた3月3日∼7日を「KajimaDE&IWeek」と定め,方針・情報の共有,意識の啓発を実施した。4月号特集では,この取組みの全貌を紹介。その後も,DE&Iの連載コーナーを設置し社員の理解を促進すべく情報を発信してきた。6月号では,フレックス勤務者の働きやすさに寄与する施策「9時から16時の間に重要な会議を設定する取組み」を進める現場の声を伝えた。8月号は,育児休業を取得した男性社員の座談会から「育休は人生においてその時にしかできない貴重な経験。絶対取得すべき!」という声などを届けた。本誌では来年も引き続き,当社のDE&Iに関する取組みを報じていく予定だ。また,未来を担う若手・中堅社員の活躍ぶりは,9月号「旬の社員」や10月号特集の「若手発明者座談会」などでも紹介した。1.DE&I推進責任者によるリレー動画一覧 2.人事部ダイバーシティ推進グループのメンバー(1∼2,4月号特集) 3.男性育休座談会のメンバー(8月号KajimaDE&I)1231多様な個性が光る会社へ

15KAJIMA202512今年も本誌では,多くの鹿島グループ社員を紹介した。それぞれの立場で多くの課題に直面しながらも,技術力や創意工夫,周囲のサポートを活かして,その課題を乗り越える姿が印象的だった。様々な現場の取材で共通してみられたのは,先輩社員が受け継いできたナレッジや先達の想いを,後輩社員に継承しようとする姿,後輩社員はそれを自身に落とし込むだけでなく,生産性などを意識してさらに進化を遂げようとする姿勢だ。こうした「継承」と「進化」の両輪が,当社の未来を開拓しているのだと感じた。今年は鹿島建設中興の祖,鹿島守之助会長の逝去から50年の節目を迎える特別な年でもあった。本誌では2月号特集や特別連載を通じてその事跡を振り返った。1959(昭和34)年11月創刊の本誌『KAJIMA』(旧『鹿島建設月報』)は,66年間一度も欠かさず毎月発行を続けている。創刊号の巻頭言で守之助会長は「社内のコミュニケーションに役立ち,またそこKAJIMAYEARBOOK2025から所要の新知識が吸収され,生産性向上に役立ち得るならば,この上ない幸いであり,鹿島建設の従業員,家族ならびに当社に関心を寄せられる皆様に愛読されることを切望してやまない」と述べた。これは現在も編集の軸として編集部に脈々と継承されている言葉だ。来年3月には「800号」に到達する本誌。社員とともに進化を続け,これからも多くの方に愛読されるような誌面づくりを目指していく。            (編集部)今年取材などで本誌制作に協力してくれた皆さん(抜粋)35継承と進化