04KAJIMA202605建物を進化させ,未来へ“継なぐ”。──東京・リニューアルの最前線Episode1Episode2特集

05KAJIMA202605都市機能の強化や国際競争力の向上を目指し,首都・東京では大規模な再開発が各地で進む。その一方で,長い年月をかけて育まれた建物の歴史や個性を見つめ直し,壊すのではなく進化させ未来へと継承する動きが広がっている。単なる修繕にとどまらず,BCP機能や環境性能の向上などを図り,建物に新たな価値をもたらすリニューアルは,建物の「100年をつくる」取組みそのものであると言えよう。これは,持続可能な社会の実現にも欠かすことはできない。時代を重ねてきた建物に,新たな命を吹き込む。今月は,東京で進むリニューアルを特集する。Episode3Episode4

06KAJIMA202605「令和の大改修」時代へ 日本は現在,「令和の大改修」時代とも言える節目の時期に差し掛かっている。高度経済成長期に建設された超高層ビル群は完成から約50年が経過し,大規模改修や建替えの判断期に入った。続くバブル期に誕生したランドマークの多くも,約30年の歳月を経て,時代の要請に応える機能更新が必要になってきた。 東京23区には,築20年以上のビルが約8,000棟に迫ると推定される。新築ビルが次々と供給される中,こうした既存建物に対策を講じなければ,建物としての価値ばかりではなく,都市としての競争力が失われる。日本の政治・経済・文化の中枢を担う東京では,都市機能を維持しながらアップデートする手法としてリニューアルが重要な選択肢となる。刻々と変化する時代のニーズに対し,機能更新・用途変更ができる点もリニューアルの強みだ。 このように,いま,東京にある建物は老朽化が進んでいく単なる資産ではなく,「リニューアル資産」であると言えるだろう。令和の大改修期を迎え,建物への戦略的なアプローチの重要性はますます高まっている。東京・リニューアルの司令塔 当社が全国で行う建築リニューアル工事(約2,200億円)のうち,東京だけで半分の規模を占める。そのような中,当社は,リニューアル資産を扱う拠点として東京建築支店に「リニューアル部」を設置。都内に常設工事事務所を14ヵ所開設し,配管交換などの軽微なものから,数百億円規模の大規模改修まで幅広く対応する。対象はオフィスビルに限らず,病院や学校など専門性が求められる建物のほかPFI事業にも及び,高度なノウハウを有する技術者が多数在籍している。 また,新築工事の竣工時点からリニューアル資産として価値を見出し,新築を担当した部署から建物情報をシームレスに引き継ぎ,建物所有者に寄り添ったサービスを提供。リニューアル時には,蓄積されたデータや専門的な知見のもと,調査・診断・見積・修繕といった計画から工事までの一連のプロセスをワンストップで提供できる体制を整えている。 「自らが手掛けた建物を生涯にわたりサポートする」という姿勢のもと,建物の「100年をつくる」に貢献するリニューアル部。次ページ以降では,経験豊富な同部の計画力と技術力で取り組むリニューアル事例を紹介する。リニューアルを通じて「100年をつくる」【序章】鹿島東京建築支店リニューアル部Episode0当社のリニューアル技術や事例を紹介する建物所有者向けのパンフレット「KajimaTotalRenovation」リニューアル計画時期

07KAJIMA202605特集 建物を進化させ、未来へ〝継なぐ〞。 2024.09 近年,リニューアル部では市場環境の変化に対応するため,重点施策の見直しと体制強化を着実に進めてきました。 改修需要が拡大する中,専門性を持つ人材の確保と育成を継続的に推し進め,若手が安心して挑戦し成長できる環境づくりにも取り組んでいます。また,営業・設計・施工部門が連携し,課題を共有しながら最適解を導く「リニューアルワンチーム体制」は,他社にはな建物価値を未来へ〝継なぐ〞力messageい大きな強みであり,お客様からの信頼にもつながっていると自負しています。 今後は,建物価値を向上させるサービスに加え,環境に配慮した改修提案をさらに磨き,鹿島らしい「持続可能な社会の実現」に貢献していくことが重要です。お客様一人ひとりに寄り添い,関わるすべての方にご満足いただける仕事を追求することが,大切な使命だと考えています。パンフレット5ページ。建物診断【健康診断】により建物の状況【体調】を正確に把握し,建物に合った適正な修繕・更新【治療】計画を提案 建物価値の再生・向上を通じ,お客様に長く頼りにされる部門であり続けられるよう,引き続き確かな歩みを進めてまいります。東京建築支店リニューアル部松元秀憲部長

08KAJIMA202605過去の継承と未来への更新を両立する【ホテル】パークハイアット東京リノベーションEpisode1契機となったエレベーター更新 新宿副都心・超高層ビル群の一角,都庁舎に隣接する新宿パークタワーは,建築界の巨匠・丹下健三が手掛けた数少ないオフィスビルで,独特な三角屋根の外観が特徴的な新宿のランドマークである。地上1∼2階・39∼52階には,世界的ラグジュアリーホテル「パークハイアット東京」が入居。米国の建築家ジョン・モーフォード氏がインテリアデザインを手掛けたこのホテルは,東京の眺望と邸宅のような静けさを併せ持つ唯一無二の世界観を築いてきた。 開業から30年を迎え,より快適な滞在空間を目指し大規模なリノベーション工事を実施。改修が必要な壁や天井,配管ダクトについて既存を取り除き,全館をスケルトンに近い状態にして再構築した。 このホテルリノベーションは,新宿パークタワーのエレベーター(EV)更新が契機となった。一日約2万人が訪れる超高層ビルのEV更新工事を行うため,約5年をかけて1台ずつ計63台のEV工事計画を検討。資材搬出入ルートや作業動線を慎重に計画した。しかし,ホテルエリアのEVについては,工事に伴う騒音や振動が客室やレストランに影響するため,ホテルを営業しながらの工事は難しいと判断。ホテル・所有者と協議を重ね,ホテルを休館してEV更新を実施し,併せてホテルのリノベーションも行う方針が決定された。レガシーに現代を重ねるリノベーション 業界初の超高層ビル高層階ホテルのリノベーションは,中層階以下のオフィスや商業施設が営業する中で行われた。高層階への資材搬入に加え,ラグジュアリーホテルとして高い品質基準が求められる,極めて難易度の高い工事となった。 リノベーションでは,ホテルのコンセプトである「タイムレス」を踏襲しつつ,現代の旅やライフスタイルに相応しい快適性へと進化させることを目指した。海外デザイナー監修のもと,全客室の内装を刷新するとともに,近年高まる滞在価値を重視する客層に対応するため,スイートルームを増設。これに伴い客室数は,従来の177室から171室へと変更された。 また,レストランについては,開業当時のデザインを大切に残しながら,客室エリアとの間の防音・遮音性能を向上。さらに,プールや宴会場などの大空間天井には耐震性能の強化や落下低減措置を施した。要望を理想の空間に変えるチーム力 営業・設計・施工部門が連携し最適解を導く「リニューアルワンチーム体制」が,高難易度の工事を成功へと導いた。 高い性能水準が求められた内装や家具のデザイン,照明や空調などの設備環境に関して,特に空調換気ルートなど建物インフラに関わる要件は,建物全体の改修を行わない限り実現困難な内容も含まれていた。そこで,実現の可否を「ウィッシュリスト」にて一つひとつ整理するとともに,営業部門と連携し当社主導で合議体を設置。ホテル・所有者・デザイナー・各種コンサルタントなど多くの関係者と丁寧な協議を重ね,現実的な内容へと合意形成できる体制を構築した。【建物概要】新宿パークタワー場所:東京都新宿区所有者:東京ガス不動産建物:S造(地上),SRC・RC造(地下) B5,52F,PH2F 延べ264,141m2 1994年竣工(当社JV)【工事概要】エレベーター更新工事発注者:東京ガス不動産アドバイザー:三菱地所設計概要:メーカー4社・計63台のエレベーター更新工期:2022年4月∼2028年9月(東京建築支店施工)ホテルリニューアル工事発注者:東京ガス不動産デザイナー:ジュアン・マンク設計:当社建築設計本部 FFE・OSEコンサル:イリア概要:客室・パブリックエリア・バックオフィス改修 1∼2F,39∼52F 延べ35,650m2 工期:2024年6月∼2025年12月(東京建築支店施工)24人乗りEV・カゴ室天井(リニューアル前)24人乗りEV・カゴ室天井(リニューアル後)

09KAJIMA202605特集 建物を進化させ、未来へ〝継なぐ〞。  さらに,設計部門と協力し,実施設計図をタイムリーに共有するとともに,施工図作成に早期に着手。工事の進行に伴い生じる設計変更の要望にも柔軟に対応し,優先順位や費用・工期を整理しながら,ホテルや所有者が求める理想の空間を創り上げた。①ディプロマットスイート。メンテナンス性を考慮し,全部屋の浴室を在来工法からユニットバス方式へと変更した②41階ライブラリー。リノベーション前後で本の並び方さえも変えていない③47階プール。高さ17mの天井更新には,約200tの足場を架設した ④52階ニューヨークバー。椅子やテーブルはすべて新しく替えながら,デザインは以前と全く同じまま⑤41階ピークラウンジ。EVを降りて目にする竹林は,開業当初から変わらないゲストを迎える象徴のひとつ⑥2階エントランス。開業時のデザインを活かしつつ,ベルデスクの拡張やベンチの新設,照明の演色性調整を行った① ②③ ④⑤ ⑥

10KAJIMA202605※TunedMassDamper(建物に設けた錘が揺れることで,地震による建物の揺れを打ち消す制震装置)手前が市場館。奥が今回バリューアップを行った本館設置したD3SKY-L。既存梁の真下に設置する高難度の施工となった都市を止めずに更新する【制震】東京証券取引所ビル本館バリューアップEpisode2日本経済を止めずに,揺れを抑える 東京・日本橋兜町にある東京証券取引所は,日本経済の中枢を担う重要な機関である。1988年竣工の本館は当時から高い安全性を備えていたが,BCP(事業継続計画)性能をさらに強化するため,2023年から耐震バリューアップを実施。取引を止めずに限られた施工エリアで工事が可能なTMD※型制震装置「D3SKY®-L」(錘重量計800t)を屋上に設置した。 当社は本建物での工事は今回が初めて。しかも,工事に起因する取引停止は絶対にあってはならない。こうした異例の条件下で工事は進められた。利用者への影響を最小限に 屋上にTMDを設置するには通常,屋上階を支える既存梁の補強が必要となり,直下階の天井解体を伴う。しかし,この方法では直下階は使用できない。そこで,屋上まで伸びる既存柱に着目。この柱にTMDを支える鉄骨を接合し,装置全体を屋上階から“浮かせる”構造とすることで,直下階の天井解体を不要とした。 また,接合のため外壁を撤去した箇所には,直下階への漏水や漏電による取引停止を防ぐため,24時間監視センサー付きの雨除け設備を設置。徹底したリスク低減とともに,利用者への影響を最小限に抑えた。地上70mに,800tの錘を置く 屋上へのTMDの搬入には,タワークレーンを採用。狭隘な敷地の中,100tタワークレーンを屋上に設置し,地上からのダイレクトな揚重を可能にした。 しかし,営業中の建物には点検歩廊など既存設備が多く,クレーンでの直接吊り下ろしが困難だった。そこで,既存梁を支点にチェーンを設置し,揚重した部材をチェーンに吊り替えて引き込む方法を考案。干渉する既存設備を壊さず活用する逆転の発想で,TMDの設置を実現した。 確かな技術力でTMD設置における初の完全「居ながら®」工事を完遂させた。【工事概要】東京証券取引所ビル本館 耐震バリューアップ場所:東京都中央区発注者:平和不動産設計:三菱地所設計,当社建築設計本部概要:TMD型制震装置「D3SKY-L」×2基(錘重量計800t)を建物屋上に設置建物:S造一部SRC造 B3,15F,PH2F 延べ49,628m2 1988年竣工(他社JV)工期:2023年12月∼2025年9月(東京建築支店施工)設置した仮設雨除け設備吊り替え,引込み設備でのTMD(積層ゴム)スライド状況

11KAJIMA202605特集 建物を進化させ、未来へ〝継なぐ〞。 800席を有する洋楽ホール(着工前)。オープンステージを採用し客席との一体感を演出する洋楽ホールの足場設置状況(2026年2月)響きを変えずに未来へ“継なぐ”【ホール】日本製鉄紀尾井ホールRebornEpisode3名ホールが迎える新章 日本製鉄紀尾井ホールは,1995年に新日本製鐵(現:日本製鉄)の創立20周年を記念して開館したコンサートホール。東京・千代田区という一等地に立地し,クラシック音楽に適したシューボックス型の洋楽ホールと,日本の伝統芸の舞台を間近に感じられる邦楽ホールを備える。国内外の音楽家や音楽愛好家から高く評価されてきた。 開館から30年を機に,舞台設備の更新やバリアフリー化,楽屋・ロビー・設備諸室など管理・運営機能の刷新を図るため,1年半休館し,リニューアル工事に着手。2027年1月の再開館に向けて工事が進んでいる。響きを守る精密な技術力 音楽ホールの改修で最も重要なのは「音の響きを変えない」こと。当社は,ホール改修経験を持つ技術者をメンバーに揃え,この大命題に挑戦している。 着工前に,音の響きの指標である残響時間を計測。その数値を維持するため,壁や天井の吸音材の量が精密に調整された。 また,天井の耐震化には当社らが共同開発した防振耐震デバイス「RESI-CUBE®」を162台採用。内部に防振ゴム,周辺部にゴムパット付のストッパーを配置し,ストッパーが水平方向の動きを抑えることで,防振性能を維持したまま耐震性を高めることを可能にした。複雑な天井裏を見える化 天井耐震補強では,天井裏に既存の設備配管や舞台機構が密集しており,新設する補強材やRESI-CUBEの干渉が懸念された。 そこで,既存躯体と設備を3Dモデル化したBIM情報に,新設の鉄骨材や遮音層,設備を重ね合わせ,納まり具合を検証し,干渉箇所を可視化。図面上の不整合を早期に見つけ出し施工図へ反映するとともに,日々の工程もBIMで作成した3D図面で管理を行い,多くの工種が絡み合う複雑な状況下でも,手戻りがないよう工事を行っている。【工事概要】日本製鉄紀尾井ビルディング設備更新・修繕工事場所:東京都千代田区発注者:日本製鉄設計:山下設計・山下テクノスJV音響設計:永田音響設計概要:ホール含む内外装・設備(一般・昇降機・舞台関連)の部分改修建物:S造(地上)・RC造(地下) B2,7F,PH1F 延べ12,626m2 1995年竣工(他社JV)工期:2025年8月∼2026年11月(東京建築支店施工)RESI-CUBE設置イメージRESI-CUBE設置状況

12KAJIMA202605リニューアルで変わった仕事観玉田 リニューアル工事に携わる前は,リニューアル=壊れた物を直す「修繕」というイメージが強かったです。しかし実際に関わると,建物の価値を高める「改修」の側面が大きいと感じるようになりました。例えば,以前担当した発電機増設工事では,有事でも照明や換気設備が稼働でき,建物のBCP機能が向上しました。お客様の喜ぶ姿を見ると,やりがいを感じますね。稗田 私も最初は,小規模な修繕が中心で,工事は順調に進むものと考えていました。しかし建物を使い続けながらの居ながら工事では,小さなトラブルがクレームや第三者災害につながる可能性があります。そのため,着工前に現地の状況を確認し,潜在的なリスクを洗い出して対策する必要があります。こうした難しさを経験し,リニューアルの奥深さを実感しました。安達 新築工事では現場にいるのは工事関係者だけですが,居ながら工事では建物利用者への影響も考慮しなければなりません。私の担当現場でも,下階のオフィスや商業施設は営業中だったため,火災報知器など建物の運営上止められない設備があり,その前提で計画を進めていました。玉田 リニューアルでは,まず既存建物の設備システムを把握する必要があります。新築と比べ,設計図のほかに既存図を読み解く必要があるため,図面の読解力がかなり身についたと感じています。様々な条件下で課題を一つひとつ解決しながらカタチにしていくリニューアル工事。本座談会では若手技術者5名が,仕事を通じて得た気付きや成長について語り合った。リニューアル工事へのイメージの変化,特徴,そして仕事を進める上で大切にしている考え方まで,そのリアルをお届けする。稗田大輔ひえだ・だいすけ「日本製鉄紀尾井ビルディング設備更新・修繕工事」建築担当リニューアル歴7年玉田理知たまだ・りち「日本製鉄紀尾井ビルディング設備更新・修繕工事」設備担当リニューアル歴2年,新築歴6年「100年をつくる」を実現する力【終章】若手技術者が語るリニューアルEpisode4

13KAJIMA202605特集 建物を進化させ、未来へ〝継なぐ〞。 ズバリ,リニューアルの特徴とは梅沢 リニューアルでは,どうしても夜間や土日の作業が発生します。私が担当していたEV更新も基本的に夜間作業が中心で,着任当初は夜勤が続き,生活リズムを整えるのが大変でした。迫田 よくわかります。設備担当の私も,突然の漏水対応などで急遽夜勤になることがあります。ただ普段はシフト制の勤務なので,週ごとに休みを調整できるなど柔軟な働き方ができる環境でもあります。稗田 同僚と助け合う働き方も,リニューアルならではと言えますね。迫田 昼夜で分担する場合,昼勤者が計画や段取りを,夜勤者が施工管理を担うことが多いです。一人が昼夜続けて勤務することはないため,引継ぎや情報共有がより重要になります。梅沢 交代制の勤務は顔を合わせる機会が少なく,情報共有が難しくなります。そのためEV更新では,週1回昼夜の担当者が全員集まる工程調整会議を設け,進捗や課題を共有することで,工事が円滑に進むよう工夫しています。玉田 リニューアルは,若手のうちからお客様と直接やり取りする機会が多いのも特徴ですね。直接声を伺うことで,一緒に建物を進化させている一体感を感じます。梅沢 見積作成から計画,関係各所との調整,さらに施工まで,一連の流れをひと通り経験できるのはリニューアルの魅力のひとつです。幅広い業務に関われるため,成長の機会は多いと実感しています。リニューアルを支える心構え安達 ホテルの屋内プール天井更新は,当初の足場計画ではプールの水槽が荷重に耐えられない可能性に気付き,計画を見直すことになりました。その際,「新築時にどう施工したかをイメージすることが大切だ」という上司の言葉がヒントとなり,トラブルを未然に防ぐことができました。この視点は,リニューアルの計画を立てる際に非常に重要だと感じています。迫田 私は必ず自分の目で現場を確認することを心掛けており,ホテル工事では,毎日全ての部屋の出来形を確認していました。以前,現場の状況を十分に把握できていなかったため,同じミスを繰り返し,技能者から叱責を受けたことがあります。この経験から,現場を見て自分の頭で理解することの重要性を強く意識するようになりました。安達 簡単に言っていますが,全部屋の確認には少なくとも2時間はかかりますからね(笑)。その徹底ぶりは本当にすごいと思います。稗田 1年目の頃,工程が予定通りに進まない中でひとつの作業が終わって安心していたとき,「一喜一憂するのも良いが,次にどう動くかを考えることが大事だ」と言われたことがあります。リニューアルは利用者の状況や予期せぬ制約による計画変更が多く,現場が刻々と変わるため,常に先を見越した段取りが求められます。これからもこの教えを大切にし,技術者として成長していきたいです。迫田礼音さこた・れいね「新宿パークタワーホテルリニューアル工事」設備担当リニューアル歴4年梅沢皆子うめざわ・みなこ「新宿パークタワーエレベーター更新工事」建築担当リニューアル歴7年安達優太あだち・ゆうた「新宿パークタワーホテルリニューアル工事」建築担当リニューアル歴6年,新築歴5年