KAJIMA20260626タワー11階ラウンジ。眼下に横浜スタジアムが見えるKboard「福岡プリンスホテルももち浜」が開業「BASEGATE横浜関内」グランドオープン 「BASEGATE横浜関内」(横浜市中区)が3月19日にグランドオープンした。 本計画は,三井不動産を代表企業とし,当社がオフィス事業に参画する8社※のコンソーシアム事業で,JR関内駅前に位置する大規模ミクストユース型プロジェクト。「MINATO-MACHILIVE」をコンセプトに掲げ,「新旧融合」をテーマに歴史ある建築の特色を残し,活かしつつ,人々の交流やイノベーション促進の場を創出する。 総延床面積約12万8,500m2,複数の棟で構成され,このうち 3月17日,百道浜プロパティ特定目的会社が開発を進めてきた「福岡プリンスホテルももち浜」(福岡市早良区)が開業した。 同ホテルは,博多湾に面する百道浜のウォーターフロントに建ち,みずほPayPayドーム福岡や福岡タワーへのアクセスも良好な都市ホテルとしての機能性とリゾート性を両立する。規模は,S造一部CFT造,地上20階,塔屋1階,延床面積1万7,612m2,当社が設計・施工を担当した。 設計においては,ホテルのコンセプト「BeachsideBreeze―ビーチサ当社は,S造一部CFT・SRC・RC造,地上33階,地下1階,延床面積約10万m2のタワーの設計・施工を担当した。タワーは,関内エリア最大級の環境配慮型オフィスを有し,1フロア約2,100∼2,300m2,天井高2.8mの無柱空間を実現。下階には,大学などを擁する学校法人や新産業創造拠点,没入型体験施設などが入居する。 タワーのほかには,近代を代表する建築家・村野藤吾設計の旧市庁舎行政棟を継承したホテル「OMO7横浜by星野リゾート」や国内最大級の小割飲食ゾーンを有する商業施設,常設型ライブビューイングアリーナなどが整備された。「福岡プリンスホテルももち浜」外観ビューバスを備えた客室BASEGATE横浜関内。奥のタワーの設計・施工を当社が担当※三井不動産,鹿島,京浜急行電鉄,第一生命保険,竹中工務店,ディー・エヌ・エー,東急,星野リゾート開放感あふれるオールデイダイニングレストラン「YOCATERRACE」 工事は,支持地盤が深く長大な杭が必要で,かつ,JR京浜東北線が目前を,地下は敷地内を横浜市営地下鉄が通過するため,公共インフラに影響を与えない安全かつ効率的な施工を行った。イド・ブリーズ―」を体現し,229室の客室は全てオーシャンビュー。高層階にはビューバスやテラスを備えたスイートルームを有する。レストランはテラスに配置された水盤を活かし,海と空,光の反射でリゾート感を演出する計画とした。 施工においては,冬季に強風が吹く地域性から,建物高さ80mの外壁施工に際し,外部足場組立・解体時の飛来・落下対策としてスライド足場を採用。これにより,安全性向上と施工合理化を実現した。 海と都市がゆるやかに溶け合う地に,新たな滞在拠点が誕生した。
27KAJIMA202606【工事概要】場所:東京都豊島区発注者:当社開発事業本部設計:当社建築設計本部FFE・FFE設計監修:イリア規模:RC造 B1,11F,PH2F 延べ11,416m2改修内容:内装改修,設備更新 延べ10,603m2工期:2025年1月∼2026年2月(東京建築支店施工)Topic 3月5日,当社独身寮・単身寮「ドーミー南長崎9号棟」(東京都豊島区/1992年竣工)の大規模リニューアル工事が完了し,現地で竣工お披露目会が開催された。本工事は,1990年前後に集中的に整備された本社圏の社員寮・社宅再編計画の第一弾として,開発事業本部を中心に各部署連携のもと推進された。 寮室は,自律的でワークライフバランスの取れた生活の実現を目指し,全室にバス・トイレ・洗面を設置。居室数を300室から219室へ再編し,18m2から28.8m2まで3タイプを設定している。多様な居住ニーズに対応するとともに,社有林を使用した棚を設けるなど,空間イメージを刷新した。「ドーミー南長崎9号棟」大規模リニューアル完了 「若手社員を中心とした開かれたコミュニティ拠点」とするため,交流の場となる共用部の充実を図った。2階から11階のアトリウムには,入寮者専用のオープンキッチンやシアタールーム,タタミルーム,地下1階にはジム,サウナ,ゴルフレンジ,ミュージックルームなどを備え,趣味の充実や健康づくりを促進する。地下1階・1階には「KX-SQUARE」と称し,研修受講者や社宅居住社員・家族も利用可能な多目的ホール,ラウンジ,カフェテリアや社員専用のコワーキングスペースを設けたほか,2階には社宅内で試行していた託児施設「KX-FAMILY」を移設。快適性と利便性を兼ね備えた新たな環境を整備した。 なお,従来KX-SQUAREと呼称していた単身寮(ドーミー南長崎アネックス)の1階部分は,「KX-SQUAREANNEX」と改称した。 敷地内には,ドーミー南長崎9号棟のほかにも寮・社宅,研修施設が併設されており,多様な利用者が集い交流を生む拠点として,運営体制の強化が進められている。多目的ホール。可動式の家具や植栽により多様なレイアウト変更が可能寮室Bタイプ。社有林(カラマツ)を使用したカスタムシェルフを採用するなど,自由なレイアウトを実現社員の家族も利用可能なカフェテリアシアタールームオープンキッチンコワーキングスペースラウンジオープンベース。大浴場の浴槽部分を活かした,入寮者が自由に過ごせるスペース鹿島公式YouTubeチャンネルで関連動画配信中
28KAJIMA202606アーバンデータチャレンジ2025「JACIC賞」を受賞2025年度「インフラメンテナンスプロジェクト賞」を受賞 2月21日,当社土木管理本部土木技術部の泉翔太主任と山田大樹担当が提案した,未来のインフラ維持管理に関するアイデアが,アーバンデータチャレンジ2025「JACIC賞※」の最優秀賞を受賞した。 アーバンデータチャレンジは,地域課題の解決に効果的なアプリや活動の提案を募集し,コンテスト形式で審査されるもの。JACIC賞は,「インフラ(土木分野)の維持管理×ICTの将来あるべき姿」をテーマ 2月26日,当社施工の2件の高速道路リニューアル工事が,土木学会インフラメンテナンス総合委員会主催の2025年度「インフラメンテナンスプロジェクト賞」を受賞した。同賞は,地域のインフラ機能の維持・向上に顕著な貢献をし,社会・経済・生活の改善に寄与したプロジェクトに贈られる。 受賞した「岡谷高架橋改良工事」(長野県岡谷市)では,高強度繊維補強セメント系複合材料VFCを用いた床版打替と耐震補強により,に,自由な発想や画期的なアイデアを提案した35歳未満の若手に贈られる。 2人が提案した「4D因果律に基づくインフラ管理システム∼4DCausalInfrastructureManagement(4D-CIM)∼」は,近い将来,人が現地に行かなくてもインフラの維持管理ができる提案であることなどが,高く評価された。構造物の耐久性・安全性が飛躍的に向上。通行止めを伴わない施工で,地域の経済活動の維持発展に大きく貢献した。 「広島自動車道伴高架橋(上り線)床版取替工事」(広島市安佐南区)では,当社が開発した「スマート床版更新(SDR)システム®」を,1車線ずつ規制を行う幅員方向分割方式での実工事に初導入。施工効率を改善して床版取替期間を大幅に短縮するとともに,安全性の向上も実現した。FromPoland ポーランド南西部の都市ヴロツワフでカジマ・ポーランドが施工を進める「パナトニ・ヴロツワフ・キャンパスⅡ第三期拡張工事」において,同社初の女性所長が現場を指揮した。さらに本工事は,工事長・設備長・設計長・事務長・工事担当などの主要ポジションも女性が担当した。 2025年7月に着工した本工事では,延床面積約13万m2の多様な特殊仕様を備える倉庫棟やオフィス棟,大型調整池を建設。ポーランド特有の雨・風・霜・雪といった厳しい気象条件に直面しながら女性所長を中心とした新たな現場体制が実現!も,工事は順調に進捗し今年6月竣工を迎えた。 長年,同社の現場で活躍し初めて所長を務めたKatarzynaStrzesak(カーシャ)は,「努力の積み重ねで掴んだポジションであり誇りに思う。現場運営は性別ではなく,個々の資質・責任感・コミットメントが重要」と強調する。難易度の高い工事であったが,前向きな姿勢で取り組むチームを作り上げた。 プライベートでは7歳の双子の母でもあり,「家では子どもたちに主導権を握られる」と笑顔をのぞかせる。仕事と育児の両立は容易ではないが,「仕事が好きで情熱を持てるからこそ,どんな困※日本建設情報総合センター(JACIC)の社会基盤情報標準化委員会が2025年度に特別賞として新設難にも立ち向かえる」というカーシャ所長の姿に周囲のメンバーは大きな刺激を受けている。 こうした活躍の背景には,組織としての継続的な取組みがある。同社ではマチェック社長を中心に,年齢や性別にとらわれず一人ひとりが安心して力を発揮できる環境づくりを進めてきた。現場においても明確な方針のもと,多様な人材がのびのびと挑戦できる風土が根付いている。 現在,同社の社員は181名,うち現場管理社員として144名(男性91名,女性53名)が在籍する。主要ポジションを全て女性が務める本工事の現場体制は,同社にとって新たなマイルストーンとなった。今後も個々の力を尊重しながら,より良い建設サービスの提供に努めていく。工事チームメンバー。9名中7名が女性で構成された(左から4番目がカーシャ所長)竣工したパナトニ・ヴロツワフ・キャンパスII第三期拡張工事(2026年3月撮影)愛する双子の子どもたちと旅するのが何よりの楽しみだというJACIC三橋理事から表彰される山田担当受賞した泉主任(左)と山田担当岡谷高架橋改良工事広島自動車道伴高架橋(上り線)床版取替工事カーシャ所長
29KAJIMA202606テクニカルセンターを見学する様子 BOOKS鹿島出版会刊行の書籍が今年も「日本建築学会著作賞」を受賞お問合せ鹿島出版会tel:03-6264-2301 鮮やかな色彩や幾何学的な形を巧みに操り,機能性とデザイン性を両立させたイタリアのデザイナーが,近年再注目されています。そのひとりである,アルド・ロッシ(1931-97)の研究書『アルド・ロッシ記憶の幾何学』が,優れた書籍出版を表彰する,2026年日本建築学会著作賞に選出されました。左から技術研究所武政祐一副所長,ASHRAEBillMcQuade会長,カジマ・デベロップメント大石修一社長,技術研究所小野永吉主任研究員タイ・カジマ芦田達矢社長による開会挨拶閉会挨拶をするラマランド・デベロップメント吉本耕治社長 1月31日,当社のアジア地域統括拠点「TheGEAR」が,米国暖房冷凍空調学会(ASHRAE)主催の「2026ASHRAETechnologyAwards」新築オフィス部門で最優秀賞を受賞した。当社の開発,設計・施工案件として,またシンガポールの建物として初の受賞となった。 同賞は,建築設備分野における世界最高峰の国際賞で,優れた建築設備設計および運用事例を挙げた建物やプロジェクトが表彰される。 3月5日,タイ・カジマ設立40周年およびラマランド・デベロップメント設立30周年を記念したレセプションが,タイバンコクで開催された。 当社は,日系企業をはじめとする製造業の重要なサプライチェーン拠点として発展してきた同国とともに,事業を拡大してきた。1985年に建築事業を担うタイ・カジマを設立。近年では,日系企業の生産・物流施設に加え,商業施設やデータセンター,現地企業の本社TheGEARが「2026ASHRAETechnologyAwards」を受賞タイ・カジマ40周年,ラマランド30周年記念祝賀会ビルの施工なども手掛ける。また,1994年には開発事業を担うラマランド・デベロップメントを設立。バンコク中心地に位置し,ホテル・オフィスが入居する「ラマランドビル」の開発・運営管理を行う。 当日は,来賓や事業パートナー,取引先など約200名が出席。当社の同国における歩みを振り返りながら,出席者同士が交流する盛大な祝賀会となった。「鹿島テクニカルセンター」で社外ワークショップ開催 3月30日,ロートこどもみらい財団主催のワークショップ「建設の世界を学ぶ」が,当社の実務体験型研修施設「鹿島テクニカルセンター」(横浜市鶴見区)で行われた。 ロート製薬が2021年に設立した同財団は,子どもたちが自分らしく探求する心の“眼の芽”を育むことを目的に,多様な領域の専門家や技術に触れ,自身のスキルやアイデアを磨くプログラムを提供している。 参加した親子約20名は,建物ができるまでの流れや鹿島の最新技術について,当社社員から説明を受けた後,テクニカルセンターを見学。さらに1.5Lペットボトルと同じ重さの鉄筋を当てるクイズや,紙とテープでタワーを作りその高さを競う紙タワー大会などのアクティビティを通じて,建設の分野を体感した。 子どもたちからは「貴重な体験ができた」「今回のワークショップを通じて,新しい友達ができた」といった声が寄せられ,大盛況のうちに幕を閉じた。 TheGEARは,自然環境を積極的に取り込む設計のもと,パッシブデザイン※と先進技術を融合し,熱帯地域において快適性やウェルネスの向上と高い省エネルギー性能を両立。カジマ・デベロップメントや当社建築設計本部,技術研究所などが連携し,構想から設計・施工・運用改善まで部門横断で取り組んだ点が,高く評価された。 ロッシは20世紀後半に活躍した建築家です。本書は,彼が中心となって合理主義建築を標榜した「テンデンツァ」運動と,彼の特徴的な○△□を用いた幾何学の設計思想を,東京大学レゴ部出身の建築理論研究者が読み解くもの。ロッシの手記やドローイング,図面など,資料も豊富に掲載した一冊です。※自然換気や日射遮蔽などを活用し,空調や照明への依存を減らして省エネルギーで快適な室内環境を実現する設計手法同じ重さの鉄筋当てクイズに挑戦する子どもたち『アルド・ロッシ記憶の幾何学』片桐悠自/著四六判・440頁,3,850円(税込)(本誌2024年7月号でも紹介)『SD選書191アルド・ロッシ自伝』アルド・ロッシ/著 三宅理一/訳四六判・226頁,2,200円(税込)(アルド・ロッシ関連書)