テクノプラザ: 自然環境と一体となる空間を
エージング技術
近年、地球環境問題がクローズアップされる中、自然環境の保全・復元・創造が重要視されるようになってきた。この流れを汲むかたちで、河川だけにとどまらず、市街地に至るまで緑や土を取り入れた、多自然化が進められている。しかし、どうしてもコンクリート面が露出せざるをえないところが残る。そこで、当社が開発した、コンクリートの白い地肌が景観を損ねることのないよう、コンクリート構造物の表面に天然素材を塗装し、周辺の環境と調和させる「エージング技術」が活用されている。

ホテルモントレ大阪の室内庭園での施工例
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●エージングの施工法
まず、コンクリート構造物の表面に水溶性接着材を吹き付けた後,静電植毛法で土や砂、おがくずや木片などを付着させる。特に、土や砂などは,現場から出たものを利用することにより、リサイクルにも役立ち、且つ周囲の土や砂の色調にあったものとなる。また、被覆することで、コンクリート構造物の劣化や防水、アクどめ、照り返しの抑制効果も期待できる。
この技術を一歩すすめ、通常のエージングしたものの上に苔などなどを保水剤とともに同じ方法で植毛することで緑化をすることができる。さらに、目地に保水性が高く、脱着しにくい着生基盤と植物を移植するによって実際に草花を育てることができる。
当間高原リゾートの排水塔 |
 施工前
|  施工後
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●動植物を育む豊かな環境をめざして
現在までに、このエージング技術は、当間高原リゾートの排水塔、大阪のホテルモントレの室内庭園、河内川貯砂ダムの魚道など様々な所で適用され奏功している。これからも、景観に配慮した自然環境づくりに活用され、生き物のいるゆたかな空間を提供してゆくことであろう。
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