特集:コーポレイト・アーキテクチャー

質実剛健,生産性,満足感,
コミュニケーションをデザインする
−Open Atrium Office−
山九ビル(東京都中央区)は東京湾のウォーターフロントエリアに完成した山九の本社オフィスである。
発注者の山九から,新社屋建設に際して提示されたコンセプトの概略は,以下のとおりであった。
『自社ビル建築のコンセプトから導き出した4つのキーワード「質実剛健」「生産性」「満足感」「コミュニケーション」を反映した機能的,効率的なオフィスで,地域社会,顧客,社員の親しみと信頼感を高めるビル』。
これを受けて,当社設計・エンジニアリング総事業本部が提案したのは次のような建築であった。
「社会に対する企業の顔となる建物外観は,落着きのある端正なデザインとして,質実剛健な社風を表現する。機能性,効率性や親しみ・信頼感を表現するために,内部に開放的なアトリウムを設けて,すべての施設をその周りに立体的に展開させる」これら二つの基本提案が採用されて具現化していったのが山九ビルなのである。

外観は端正でシックなデザインとして質実剛健な社風を表現。
建物のボリュームを抑え,低層部の壁面を極力なくして,
街並みに圧迫感を与えないようにしている |
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