日本の水資源とその利用

 地球上の水の総量は約14億kである。このうち、約97%が海水で、淡水はわずか3%程度。しかもその淡水の約70%は万年雪と氷河なので、地表の淡水のすべてが、水資源として利用できるわけではない。従って、利用価値の高い、川や湖沼の水、地下水などの淡水は、地球上の水のわずか0.8%にすぎないのである。
 日本は世界有数の多雨国とはいえ、降水の多くは梅雨時や台風などの集中豪雨などによるものである。日本の、単位面積当たりの平均年間降水量は、約1,730mm。世界平均約970mmのおよそ2倍だが、人口一人当たりに換算すると、世界平均のわずか5分の一という少なさなのである。
 日本の河川は規模が小さく、勾配が急で、延長距離が短いため、せっかく雨が降っても水は短時間に海に流出してしまう。多雨国ながら、資源としての「水」には必ずしも恵まれているとはいえないのである。
 大都市への人口の集中はさらに進み、私達の生活水準が向上していくにつれ、水に対する需要はますます高まっていく。
 限りある貴重な水資源。治水・利水に、ダムの果たすべき役割は、今後ますます増大していくことだろう。

観光資源としてのダム
温井ダム右岸の第三セクターによる温泉リゾートホテルからはダム完成後はダム湖を一望できる
地域の活性化にも貢献
この工事現場事務所・作業員宿舎一体型施設は、ダム完成後に地域のコミュニティーセンターとして活用される予定


写真は月報KAJIMAより転載

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