現場から: |
大阪西梅田の新しいシンボル
<ガーデンシティ西梅田ビル(仮称)新築工事>
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旧国鉄梅田駅コンテナヤード跡地に,国鉄清算事業団による西梅田地区再開発計画の一環で進められているガーデンシティ西梅田ビル(仮称)新築工事。約1haの敷地に,事務所棟・教育施設棟・ホテル棟の超高層ビル3棟を同時に施工中で,そのうち当社は教育施設棟・ホテル棟の2棟を担当している。
●3棟同時の逆打ち工法
この現場は,南側を阪神電鉄地下軌道,北側をJR環状線にはさまれている。森野所長にお話を伺った。「JR大阪駅周辺は軟弱な地盤なので,地下工事の際,周辺に影響を及ぼさないよう細心の注意を払いました。地下工事での大きな特徴は,約1haの敷地全体を1つの地下構造物として,施工体制や階数,階高の異なる3棟の建物を同時に逆打ち工法で施工したことだと思います。事前に工法計画を調整し,各工区間で日々の施工の調整を綿密に行ないながら,施工を進めてきました」

現場全景 |
●○・△・□の超高層ビル(教育施設棟)
当社が担当した超高層ビル2棟のうち,教育施設棟は当社の設計である。ここには,大阪モード学園とコンピューター総合学園HALが入る。大阪モード学園のビルは,古典的な形態のピラミッドをイメージし,伝統・上昇・強い意志を表現。一方,コンピューター総合学園HALのビルは,大阪モード学園に寄り沿うような造りにし,伝統に支えられ,あるいは覆うような形にすることで,未来への広がり・発展を表現した。また吹き抜けになった地上1〜10階部分には,2校の接点から生まれてくる"創造の卵"を表した球体が浮かんで見えるようにしている。

教育施設棟 |
この球体は直径が約18mで中は階段教室になる。鉄骨で球体の骨組みを造り,吹き抜け側はボード貼り,内側はスチールパネルで仕上げた。また,大阪モード学園のビルは東側の壁面が77度の勾配で傾斜しているので,水平方向に組む鉄骨の長さを綿密に調整し,プレキャストコンクリート(Pca)版を取付けた。
ガーデンシティ西梅田ビル(仮称)の竣工は来年3月。4月には2校の専門学校が開校し,ホテルがオープンする予定である。
ガーデンシティ西梅田ビル(仮称)新築工事
<工事概要> |
場所 |
大阪市北区梅田3-141-3 |
発注者 |
レールシティー西開発 |
工期 |
1996年8月〜1999年3月 |
施工 |
関西支店JV施工 |
教育施設棟
大阪モード学園・
コンピューター総合学園HAL
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設計 |
当社関西支店建築設計部 |
規模 |
鉄骨造,鉄骨鉄筋コンクリート造,
鉄筋コンクリート造
制震システム(ハニカムダンパ)
地下3階,地上21階,塔屋2階
延べ31,6572 |
ホテル棟
ハートンホテル西梅田 |
設計 |
日本設計 |
規模 |
鉄骨造,鉄骨鉄筋コンクリート造,
鉄筋コンクリート造
地下3階,地上18階,塔屋1階
客室数471室 延べ15,554m2,住戸数331戸 |
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