テクノプラザ: 建設副産物のリサイクル
廃棄物を出さない現場をめざして
建設副産物とは,工事に伴って副次的に得られる物品をいう。これらは,従来廃棄物として処理されることが多かったが,当社では,建材などに再生させ,資源を有効活用するためのシステムづくりを進めている。

建設副産物と再生資源、廃棄物の関係
●工事に伴って発生する大量の副産物
建設工事では大量の建設副産物が発生する。
一般に,建設副産物は
T廃棄物
U有用物
Aそのまま原材料になるもの
B原材料として利用可能性があるもの
に分類される。
Uのうちリサイクル率のアップが難しいのがBである。U−Bに該当する副産物であっても,アスファルト・コンクリート塊のリサイクル率は約81%,コンクリート塊は約65%と高い。しかし,建設混合廃棄物のリサイクル率は約11%,建設汚泥は約14%と低い。(1995年度全国実績値)これらのリサイクル率のアップが課題なのである。
当社では建設混合廃棄物のリサイクル率アップのために,蛍光灯ラック利用による梱包材削減などの発生抑制を推進している。また,現場における混合廃棄物の5〜8品目分別に取組んでいる。また,当社がエンジニアリング支援,建設した草加リサイクルセンターは,リサイクル率85%の実績を有し,高い評価を得ている。
発生時に泥状を呈する汚泥は,中間処理をしても,産業廃棄物として処理せざるをえない。しかし,脱水,乾燥,粒度調整,安定処理などを適切に行うことにより,土質材料として有効利用できる。当社では,汚泥のリサイクル率アップのために,当社関係会社のケミカルグラウトが,流動化処理土製造施設を設置しているほか,セメント原料利用,焼成ドレーン材としての利用などに積極的に取組んでいる。
当社では今世紀中に,建設副産物のリサイクル率を80%とすることを目標に掲げている。しかし,究極の目標は,廃棄物を出さないゼロエミッションの現場づくりなのである。
傾斜型選別機は建設混合廃棄物のリサイクル率を向上させるエースとして期待される
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