アーチ橋
 −確実,合理的にアーチを渡す工夫−

 深い谷に大きなアーチを渡す場合などには,地上から型枠支保工を組むのは困難である。このような場合には,支保工を用いず張出し架設によりアーチを構築できる工法を採用してきた。「池田湖橋」(徳島県三好郡)の建設にあたり,日本で初めて採用した両側張出し工法もその一つである。本工法の特徴は,従来,片側ずつ進めていたアーチ部の施工を,主橋脚をはさんで左右交互に進めることである。
 茶間川(ちゃまがわ)橋(兵庫県津名郡)では,橋脚から斜めに張ったケーブルでアーチを支えながら張出し架設するピロン工法を採用。本工法としては,日本で初めてアーチ部をすべて張出し架設した。

「池田湖橋」は,主橋脚の両側でバランスをとりながら
アーチを張り出して構築するバランスドアーチ橋

徳島自動車道池田湖橋工事
場所徳島県三好郡池田町
発注者日本道路公団
設計(詳細設計)鹿島・白石・ピーシー橋梁共同企業体
規模PC5径間連続バランスドアーチ橋,
橋長705m,支間134.2+200+160+130+79.2m,
全幅員10.4m,有効幅員9.0m
工期1994年12月〜1998年3月
施工鹿島 四国支店JV

「茶間川橋」のアーチの施工では アーチアバット
(アーチを支えるコンクリートの基礎)からの片側張出しとなるので
グラウンドアンカーなどでその重量を支えた

茶間川橋上部工工事
場所兵庫県津名郡淡路町
発注者本州四国連絡橋公団
設計(詳細設計)鹿島・安藤共同企業体
規模RC固定アーチ橋(2連)
橋長(上り線)148.5m,(下り線)159m,
アーチ支間(上り線)95m(下り線)103m,
全幅員15.5m,有効幅員13.75m
工期1994年9月〜1997年11月
施工鹿島 関西支店JV


写真は月報KAJIMAより転載

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