現場から:

商業施設をニューネオス工法で

--(仮称)小樽ベイシティ センターT棟新築工事



 小樽築港駅(北海道)の海側に隣接する広大な貨物ヤード跡地で、複合商業施設の建設工事が進んでいる。

●柱は鉄筋コンクリート、梁は鉄骨で
  小樽ベイシティ(仮称)は、マイカルグループの複合商業施設で、ショッピングセンター、アミューズメント施設、ホテルなどで構成される。当社は、ショッピングセンター、プール、シネマコンプレックスなどが入居するセンターT棟と呼ばれるビルの実施設計,施工を担当している。

 建物の躯体は、柱を鉄筋コンクリートで、梁を鉄骨で構築するネオス工法に改良を加えたニューネオス工法で施工している。鉄骨造に比べ、溶接作業などコストアップ要因を減らすことができ、工期も短くできる。


▲▼鉄筋コンクリートの柱の建てこみ作業。
写真のもので1ユニット約6.3t。大きいものだと約8tにもなる

●少なくできる現場作業
 鉄筋コンクリート製の柱は、冬期に工場生産しておき、春を待って組立て作業を始めた。天候に左右されやすい現場作業を少なくでき、コンクリート躯体の高品質化も図れた。梁には鉄骨を用いて、鉄筋コンクリート造よりもスパンを長くすることができた。

 柱と梁の接合部の金物は、ニューネオス工法では、ネオス工法よりシンプルにして強度を高めた接合部鋼板を用いている。


梁の鉄骨



 一連の施設は、来年3月にオープンの予定である。


4階から上は巨大な吹抜け空間やプールなどを作るため、
鉄骨造・鉄骨鉄筋コンクリート造になる
 

<工事概要>
場所 北海道小樽市築港
発注者 小樽ベイシティ開発,
小樽ヒルトン,
マイカル小樽エネルギー供給
実施設計 当社設計・エンジニアリング総事業本部
規模 地下1階〜地上3階 鉄筋コンクリート・鉄骨複合構造(ニューネオス造)
地上4階〜5階 鉄骨造・鉄骨鉄筋コンクリート造
延べ47,226m2
工期 1997年10月〜1999年3月
施工 鹿島 札幌支店JV