テクノプラザ: 太陽の光で電気をつくる
〜太陽光発電
今月のテクノプラザでは、無公害の自然エネルギーとして、太陽光発電を取り上げる。

 ドーミー柴崎の屋根に設置してあるアモルファス系太陽電池は約500m2 |
●自然エネルギー利用の環境共生建築
当社の環境共生型独身寮ドーミー柴崎(東京都調布市 1995年竣工)では、3階建の寮室棟の屋根全面にアモルファス系太陽電池(三洋電機との共同研究、約500m2、20kW)を組み込んだ。太陽電池を屋根材として組み込むことにより、デザイン性の向上と基礎、架台などの資材量の削減を図った。
●太陽電池を外壁に組み込む
日本における太陽光発電の研究と普及対策は、通産省の関連団体、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)を中心に進められている。当社では、通産省工業技術院「ニューサンシャイン計画」の一環として、NEDOからの委託により、1993年から大同ほくさん、昭和シェル石油と共同で建材一体型太陽電池外壁の開発を進めてきた。太陽電池を建物の外壁に組み込むことができれば、場所をとらずに外壁のコストを減らし、大規模な建物にも導入できると考えたのである。
 建材一体型カラー太陽電池外壁1枚の大きさは約2m×1.5mまで可能
|  東京電力・府中工務所で実用化した建材一体型カラー太陽電池外壁。1枚の大きさは、932mm×1927mmで82枚取付けられている
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●既存建物のリフォームにも適用可能
このためには、高い発電効率、多彩な色、美観、防火性、耐火性、難燃性、強度・耐久性、施工性、メンテナンスの容易さなどが求められる。当社は、実証試験を繰り返しながらこれらの条件をクリアする建材一体型カラー太陽電池外壁を完成させ、このほど実用化した。これは、ガラスの基盤にカラー太陽電池を接着剤で貼りつけたパネルで、太陽電池には、発電効率の高いシリコン結晶太陽電池を採用している。既存建物のリフォームにも適用可能なことから、太陽電池の市場の拡大が期待される。
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