現場から:

ISO14001に対応したマンション造り



 JR・営団地下鉄日比谷線南千住駅の東側に,高層マンションの建設現場が見える。住宅・都市整備公団,東京都住宅局,東京都住宅供給公社が建設している「南千住四丁目E街区開発計画」である。このうち当社では,東京都住宅供給公社の発注する,33階建てのHiRC超高層賃貸集合住宅を施工中だ。今月は,ISO14001のモデル現場に指定されているというこの現場を訪ねた。



現場全景

●ISO14001のモデル現場に指定
  東京支店では,環境マネジメントシステム規格であるISO14001の認証をこの10月12日に取得した。この現場はISO14001環境マネジメントシステム実践のモデル現場に指定され,建設廃棄物削減を始めとする各種の環境対策に取り組んでいる。


●南洋材型枠の削減
 この現場では,躯体の多くの部材をPCa化している。柱,バルコニーのPCa化,床のハーフPCa化だ。そのうち全体で1154本となる柱はすべて,床のハーフPCの半数は現場で製作している。

 


PCa柱のストックヤード


●建設廃棄物の削減
  この現場では,現場から出る廃棄物を段ボールやコンクリート、電線屑など11種類に分別している。分別を徹底するために,どの協力業者が出したゴミなのかを明確にした。現場内に持ち込んだものは,最後までその業者が管理する。
今ではコンテナで出す混合廃棄物は週に1つだけだという。
この現場では,廃棄物を出さない材料・工法について徹底的に検討を行った。現場における様々な成果は,施工前の計画段階からコストと環境を視野に入れて取り組んだ結果,生まれたものである。




業者名を明記したリサイクルボックス

平成8年度(仮称)南千住四丁目都民住宅建設工事
<工事概要>
場所 東京都荒川区南千住4-346-13
発注者 東京都住宅供給公社
設計 鹿島・長谷工・鉄建・東海建設共同企業体
規模 鉄筋コンクリート造(HiRC工法),
地下1階,地上33階,
延べ398,20m2,住戸数331戸
工期 1997年3月〜1999年10月
施工 東京支店JV施工