テクノプラザ: 21世紀を空気で冷やす 〜世界初の空気冷媒冷却システムAIRS
今月のテクノプラザでは、AIRS(AIR REFRIGERAT SYSTEM)を紹介する。AIRSは、世界で初めて商品化された空気を冷媒とする冷却システムである。

当社ではAIRSの研究開発を1992年から始めた。その後、当社は、ニッパツ、西川産業とともに、AIRSコンソーシアムを結成し、3社共同で研究開発を進め兼松がマーケティングパートナーとして参画した。
1995年7月には約5トンの冷凍能力を持つ実証試験機を製作し、実際に冷凍倉庫に適用してテストを繰り返し行なってきた。こうして得たノウハウをベースにして、既に3件の納入実績のあるAIRSは商品化されたのである。
現在当社では、AIRSを、冷凍冷蔵倉庫や食品冷結倉庫、低温倉庫などの流通型倉庫や保管型倉庫を中心に積極的に導入を働きかけている。

AIRSではマイナス75〜80℃までの冷却が可能
価格はフロン冷媒のシステムに比べ20〜40%アップするが
ランニングコストが安くなるので約5〜6年で回収可能
(中外冷凍子安冷凍倉庫のシステム) |
AIRSは、空気の圧縮・膨張・冷却・除湿までを、庫外に設置した一体型のユニットで行なう。低温空気は庫内に直接送風して冷却に供する。
本システムはこれまでのシステムが冷媒として用いてきたフロン、アンモニア、や不凍液などは使用しない。万一の事故時、地震や災害時の安全性に優れ、地球環境にやさしいのが特長である。
AIRSは、フロンやアンモニアを冷媒とする冷却システムに代わるエースとして、大きな期待が寄せられている。

AIRSを適用した冷凍倉庫の内部 |
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