KAJIMAエコプラザ


KAJIMA ECO PLAZA

コンクリート再生材の高度利用への取組み
建設業は全産業廃棄物の約2割の廃棄物を排出しています。
今月は,資源循環型社会の実現を目指して設立された「コンクリート再生材高度利用研究会」の取組みを紹介します。


 「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」(通称:建設リサイクル法)が本格的に施行され,特定建設資材に指定されたコンクリート塊のリサイクルが喫緊の課題となっています。ビルの解体などに伴い発生するコンクリート塊は,現在大半が路磐材として再利用されています。しかし,道路整備が進んだ都心部では,新規の工事が少なくなることから新たな用途を開拓する必要があります。
 そこで,当社などが発起人となって,コンクリート塊から高品質の骨材(砂利,砂)を回収して,再びコンクリート建材として利用するための技術とリサイクルシステムの開発を目指す「コンクリート再生材高度利用研究会」が今年の6月に設立されました。リサイクルを具体化するためには,解体から輸送,再生,さらにはその利活用にわたる広範な連携が不可欠となります。現在,研究会は素材メーカーや商社,ゼネコン,道路会社などの幅広い業種から27社が参加する産業界を横断する組織となっています。
 研究会の検討課題は大きく「再生骨材」,「副産徹粉」,「事業促進」の3つに大別され,組織もそれぞれの専門部会から構成されています。


コンクリート再生材高度利用研究会の組織 「再生骨材専門部会」では,再生した骨材の品質基準改定動向の把握・課題整理や,JlS,JASSへのスペックインを図り,その適用を一般化することを目的に活動を行っています。「副産微粉専門部会」では,骨材の再生過程でコンクリート塊全量の25%程度発生するコンクリート微粉の用途開発を検討しています。そして,「事業促進専門部会」では,コンクリート塊の発生状況と再生骨材の市場性調査や事業採算性のモデルスタディ,流通システムの検討などを進めています。また,すべての研究活動に対する指導,助言,研究成果の審議,評価を行う「研究委員会」が設けられ,本分野研究の第一人者である友澤史紀・北海道大学教授が委員長に就任されている他,学識者,国,公団,都などの関係部局の担当官にメンバーになって頂いています。
 高度成長経済時代に建設されたコンクリート構造物が解体更新期に入り,コンクリート塊の排出量は今後も増大すると予想されています。地球環境保全の意識を共有し,業種を超えて広範に活動する本研究会の取り組みが,真に機能するリサイクルシステムを確立する活動として期待されているのです。


東京圏を仮想モデルとしたコンクリート塊リサイクル試算