「安全から安心へ」 ひとに優しいまちづくり

 21世紀を間近に控えた今日、以前にも増して市民生活に、安心・安全を提供し、潤いや生きがいを持たせることが求められている。

 防災安全、環境共生、健康・高齢化対応、高度情報化対応等多様な視点を併せ持ち、地域特性に応じた住民本位のきめ細かな都市整備の必要性が生じている。当社が提案するまちづくりの根底には、「人に優しいまち」が「災害にも強いまち」になるという基本理念が存在する。

■鹿島の考える地震に強いまちづくり  当社の考える地震に強いまちづくりへの基本姿勢は、社会工学的見地からの取り組みを軸として、平常時も生かせる非常時対策、事後対策からの提案、自助・互助・扶助の推進、等に代表される。ハード技術を核にソフト技術を融合させた総合的対策を考えている。

■まちづくりの提案事例「小学校」  まちづくりの考え方に基づき、自律型コミュニティとともに中心的役割を果たす拠点整備の事例を提案する。その一例として「小学校」をとりあげてみる。
 小学校には、日常生活に必要な機能が集約されている。医務室、給食室、体育館、運動場、消火用水槽としてのプール等。災害時にも利用可能な施設を多く持っている。機能的にも延焼防止や一次避難所としての役割を果たす。救助、救援活動、避難生活、情報収集等被災時に必要な機能、活動の場を提供できる。これらの機能が被災直後も成立するためにはまず、小学校自体が崩壊しないことが前提となる。また水や電気等ある程度の自立的設備も必要となる。ここに制震・免震等のハード技術の応用が検討される。

小学校を拠点施設の核にした整備モデル例


写真は月報KAJIMAより転載

All RIghts Reserved, Copyrigth(c) 1996 KAJIMA CORPORATION