この工法では,消防車のポンプの約40倍もの超高圧水(40Mpa)で,土壌を“切る”ように切削する「ウォータージェット技術」が用いられています。実際の施工では,噴射ノズルのついたシャフトを地盤中に入れ込み,任意の深さでノズルから超高圧水を噴射し,シャフトの回転と上下動を行うことにより,円柱状に汚染土壌を削り取ることを行います。
削った汚染土壌は,シャフトを通じて地表面に排出したり,シャフトの先端から浄化材を注入するなど,様々な方法により浄化します。具体的には,無害な置換材料を注入して,汚染土壌を外部に排出する「ジェットリプレイス工法」,高圧水で土壌中の揮発性有機化合物(VOC)などの汚染物質を洗浄する「ジェットリンス工法」,浄化材を土壌に注入して無害化する「ジェットブレンド工法」があり,対象とする汚染の状況や汚染物質の種類,地盤の状態によって最適な工法を選択することができます。
また,これまでの工法ではコストが高く,効果的な浄化が難しかった「難透水層(粘性土等)の汚染」「深層部の高濃度汚染」「建屋直下の汚染」「埋設管の多い敷地内での汚染」「被圧帯水層(上下を難透水層に挟まれた帯水層)の汚染」などにも適用が可能です。
|