鹿島(社長:中村満義)は、クロアチア共和国港湾局が計画するリエカ港埠頭増設計画第一期工事を受注し、本日(2006年1月30日)より着工する予定です。
日本国内での石油備蓄基地やケーソン製作工事の実績・ノウハウが高く評価され、欧米ゼネコンとの競合による国際競争入札で受注したもので、クロアチア共和国での工事は、日系ゼネコンでは初めてとなります。
プロジェクトの資金源は、国際復興開発銀行(世界銀行グループ)からの融資によるものです。
本工事は、首都・ザグレブから西に約150kmに位置するアドリア海に面したリエカ市の港湾埠頭を拡張するものです。既存岸壁の沖合い約140mに、幅25m、高さ20m、重量5000トンのケーソン(注)を12基設置し、約20万m3の土砂を埋め立て、延べ3万3,600m2の埠頭を構築します。
(注)ケーソンとは、防波堤や岸壁を構築する際に使われる鉄筋コンクリートの立方体のこと
水深30m以上の海底に基礎を構築し、重量5000tのケーソンを高さ±5cm以内の精度で設置するなどの高度な技術が求められます。
新埠頭は2009年5月完成予定で、当社の総合力をもって、欧州の新興市場参入の契機とする考えです。完成するとリエカ湾は大型船舶の停泊が可能となり、EU圏内の主要物流拠点のひとつとなることが期待されています。