鹿島(社長:中村満義)は、2005年12月、米国本土の設計・施工事業の強化、拡充を図るため、米国地域の拠点子会社であるカジマUSA 社(Kajima USA Inc. 以下KUSA社)を通じて、産業施設のエンジニアリング・建築設計・施工・コンサルティングの全般に亘って、総合的なサービスを提供することで知られている「ザ・オースチン・カンパニー(The Austin Company、以下オースチン社)」の米国本土事業を買い取りました。
今後、鹿島は、オースチン社の自立性を維持し同社の商号で営業を継続しますが、既存のKUSA社傘下のグループ各社との協働による相乗効果も期待しています。
オースチン社は、1878年創業で、オハイオ州クリーブランドに本社、ジョージア州アトランタ市、カリフォルニア州アーバイン市に支店を置き、従業員数116名(うち技術者83名)を擁しています。20世紀初頭より産業施設のフルターンキーによる「オースチン方式」で名声を確立し、航空機、食品加工、医薬品、医療施設、新聞・出版、放送局、自動車、空港施設、研究施設、IT関連等の産業分野で設計施工事業を展開してきました。 同社の主要顧客には米国大手企業の他、日系進出企業を含みます。
鹿島は1964年に米国へ進出し、現在は、建築・設備設計のカジマ・アソシエイツ(KAI)、米国本土の工事施工を担うカジマ・コンストラクション・サービシーズ(KCS)、ハワイ州総合請負業最大手のハワイアン・ドレッジング・コンストラクション・カンパニー(HDCC)、都市部の大規模開発を推進する KUDインターナショナル(KUD)、米国流通倉庫デベロッパーのトップ5に入るインダストリアル・デベロップメンツ・インターナショナル(IDI)ほかの関連子会社を通じて米国における建設工事の設計・施工から不動産開発まで幅広い事業を展開しています。また、大手設計事務所HOKへ出資しています。
これらグループ各社に加え、オースチン・カンパニー社を傘下に持つことで、今後の鹿島の米国本土における建設事業の戦略的な展開が可能になるものと考えております。