[2006/02/06] |
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鹿島(社長:中村満義)は、このたび九州石油株式会社(社長:木原誠)の大分製油所において原油の受け入れを妨げることなく、大型原油タンカー係留施設(ブレスティングドルフィン)を補強する工事を行いました。
九州石油の大分製油所では1968年に大型原油タンカー係留施設を建設し、これまで35年以上に亘り原油の受け入れを行ってきましたが、この度施設の老朽化に対応するため新たにブレスティングドルフィンを建設し、係留施設を補強しました。 本工事の特徴は、原油の受け入れを妨げることなく既設設備の間にブレスティングドルフィン2基を新設し施設全体を補強することにあります。そのため、原油タンカーの入船スケジュールに合わせて工事を行うよう工夫をして、海上での施工を限りなく少なくして無事工事を完了させました。特に、本工事で使用した杭は、直径1.5m、長さ約100m、打設傾斜角20°の大口径長尺杭であり、作業船による杭打ちリーダーを使用した従来の杭打ち方法では、海上で杭を継ぎ足して打つことになるため、海上での作業工程が多くなり、品質面での課題がありました。今回、100mを超える長さの斜杭を海上で継ぎ足すことなく一本ものとして打つ工法を開発し、工期を大幅に短縮するとともに高品質な杭を打つことを可能にしました。 この100mを超える長さの斜杭を一本ものとして打つ工法は、国内で初めてのものです。
今後、当社では、本工事での実績から得られた施工技術・ノウハウを、係留施設の更新、増強などの工事に積極的に提案していく考えです。
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背景
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我が国の大型原油タンカーの係留施設は主に1960年代から1970年代初頭にかけて建設されましたが、建設後40年前後を経過した現在、施設の老朽化や原油タンカーの大型化に対応するための改造、補強等が必要になってきています。
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本工事の概要
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九州石油株式会社大分製油所に原油の受け入れを妨げることなく、大型原油タンカーの係留施設(ブレスティングドルフィン)を2基新設するものです。
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本工事の特徴
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本工事の特徴は、次のとおりです。原油の受け入れ操業を停止することなく係留施設の設置工事を実施するため、できるだけ陸上で行う工夫をして、海上での施工を最小限にしました。 国内で初めて長さ100m以上の斜杭を、海上で継ぎ足すことなく打設する技術を開発
本工事の係留施設の杭は、長さが100m以上ありました。本工事の杭は、直径
本工法により、海上で杭を継ぎ足した場合と比較して、従来工法では1本打設するのに2〜3日必要な作業を1日で完了することができました。また作業が1日単位で終了するため、原油タンカーの入船予定にあわせて効率良く杭を打設することができました。
その他の工夫
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工事概要
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今後の展望
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今後、当社では、本工事での実績から得られた施工技術・ノウハウを、係留施設の更新、増強などの工事に積極的に提案していく考えです。
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