鹿島(社長:中村満義)は、国土交通省 近畿地方整備局 京都国道事務所発注の「9号京都西立体千代原トンネル本体工事」において、パイプルーフ工法を用いた非開削工法により、地上の道路交通へ影響を与えずに交差点の立体交差化する工事を進めています。
国道9号は、京都市内中心部から京都府北西部へと続く幹線道路として重要な役割を担っています。しかしながら、近年の交通量の増大により、朝夕の混雑時には著しい交通渋滞が発生するなど、幹線道路としての機能低下が生じています。この交通渋滞の緩和と沿道環境の改善を図るため、現在「9号京都西立体交差事業」が進められています。
完成イメージ
本事業のうち、当社は、京都府北西部からの玄関口といえる千代原口交差点を中心とした立体交差化工事を担当しており、延長370mの区間に地下構造のトンネルを構築します。特に交通渋滞が激しい千代原口交差点付近では、地上の道路交通へ影響を与えないことが施工条件として求められ、パイプルーフ工法による非開削工法を採用しています。パイプルーフ工法は、パイプ(鋼管)をトンネル構造物の外周に沿って水平に設置し、ルーフ(屋根)を構築します。その後、パイプルーフで囲まれた内側に支保工を架設しながら掘削することにより、トンネル工事を安全に施工することが可能となります。
本工事における非開削施工部分のトンネル延長は150mとなり、パイプルーフ工法としては日本最長です。
工事概要
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現在の工事状況は、パイプルーフの水平部分19スパン(1スパン=150m)のうち
17スパンの施工を完了しています。
非開削部断面図
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今後、当社では、都心部を中心として増加すると予想される交通渋滞緩和を目的とした工事に対して、本工事の実績を積極的に提案していく考えです。