仕事内容

【仕事内容】「建物は命を守るシェルター」――大学の講義で耳にしたこの言葉に胸を打たれ、私は構造設計の道に進むことを選択しました。建物は人の生命・安全を守るための空間であり、その安全性を確保するのが構造設計者の使命。そこに大きなやりがいがあると感じたのです。構造設計は意匠デザインを具現化するために、建物の構造計算を行い、基礎や骨組みを設計します。具体的には、建物を支える柱や梁、壁などのサイズや形状、配置を決め、内外から作用する力に対して、建物の安全性を保つ役割を担います。意匠設計を具現化するにあたり、施工性やコストも考慮し、建物が成り立つ構造を提案する仕事といえます。部材のみならず、土壌やエリア特性等も把握し、建築する場所に最適な「構造」を導き出していきます。

ONE DAY SCHEDULE

  • 8:00

    出社。メールチェック。一日のタスクの確認。

  • 9:00

    意匠および設備設計者を交え、新築工場案件の打ち合わせ。

  • 10:30

    構造計算および図面作成。

  • 13:00

    外出。工場建築現場で各構造部材の確認。

  • 14:00

    引き続き、工場建築現場で施工担当者と課題共有、進捗確認。

  • 16:00

    帰社後、新たな案件受注に向け上司と打ち合わせ。

  • 17:00

    ミーティングの内容を精査し、受注に向けた戦略立案。

  • 18:30

    翌日のタスクを確認し、退社。

プロジェクトストーリー

食品メーカーの研究所新築工事
特徴あるデザインをいかに具現化するか

【プロジェクトストーリー01】入社から3年間は、構造設計統括グループ内のハウジンググループ(主に住宅を設計)でRC(鉄筋コンクリート)造の建物を中心に、マンション等の構造設計に従事しました。当社の構造設計者のキャリア形成のプロセスは明確で、入社5年目までに2分野を経験するというもの。私も入社4年目から、同じ構造設計統括グループ内の別のグループである生産グループに異動し、研究所・工場の構造設計を担当するようになりました。その最初のプロジェクトとなったのが、ある食品メーカーの研究所の新築工事です。延べ面積約8000㎡、S造(鉄骨造)2階建ての免震建物。研究所としての機能だけでなく、外部内部ともに意匠性の高い建物で、外部は瓦屋根が残る周辺の街並みとの調和を意識しており、切妻屋根が反復する形状。内部は研究者の交流が自然と生まれる、広がりのある大空間が求められました。これら特徴あるデザインをいかに具現化するか。構造設計者としての挑戦が始まりました。

デザインを具現化する、
最適な「鉄骨」を製作

【プロジェクトストーリー02】デザイン上、外観では鉄骨躯体があらわし(構造材を露出して仕上げる手法)になる場所が多く、シャープな表現(柱の存在感を小さくする)を維持しつつ、安全性を確保した構造が求められました。S造はRC造と異なり、鉄骨のおさまりを実現するため、工作図を基に、その建物に合致した鉄骨製作をメーカーに製造依頼する必要があります。切妻風の三角形の形状をした屋根も、鉄骨の接合部分の製作が難しい場所が少なくありませんでした。「鉄骨」をめぐる多くの課題が山積する中、鉄骨製作担当者も交えて綿密な打ち合わせを重ね、最適な鉄骨形状やサイズ、接合法を見出していきました。製作された鉄骨の検査を経て現場に投入、実際に現場で骨組みが立ち上がったときは、安堵感と共に一つの達成感がありました。

「いい建物をつくることに貢献できた」
多くの学びがあり、成長の手応えを実感

【プロジェクトストーリー03】外部の骨組みのみならず、内部デザインの具現化でも、いくつもの壁がありました。研究者の交流が自然と生まれるような場所とするため、動線がスムーズになるように、壁をなくした吹き抜けの多いデザイン。壁がない空間で、いかに耐震性を担保するか。検討を重ねた結果、外壁にブレース(筋交い)を適用することで、建物の強度を確保しました。また、その特徴あるデザインゆえに、各種配管ルートのおさまりについても、関係各所と調整を進めました。現場に深く関わった初めての案件であり、非常に苦労した部分が多かったものの、竣工した建物を目にしたとき「いい建物をつくることに貢献できた」という実感がありました。このプロジェクトは、私にとって多くの学びがあり、成長の手応えを感じた取り組みです。構造設計者としての技術的スキルの向上に加え、プロジェクト全体を俯瞰的に捉える視座を養えたと思っています。

※原稿は取材当時のものです。

※原稿は取材当時のものです。

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