メディアセンターを中心とした
新しい教育環境の創出

中高一貫教育を実践するプロテスタント系女子校の建替え計画。既存の聖堂を配置計画の手がかりとして、正面に学園のシンボルとしての中庭を設け，その南側に中学棟，西側にカフェテリア・ホール棟，北側に高校棟を配し、中庭を取り囲む施設構成としている。北棟には当学園の情報発信基地となるメディアセンターを設け、通常の図書館のように閉じた空間ではなく開放的な吹抜け空間とした。センターは校内のあらゆる場所から見通すことができ、これまでの教育施設には見られない場が創出されることになった。外装は打ち放しコンクリートを基調に磁器タイルを使用して，落ち着きと気品を与えることを意図した。内装は木材をふんだんに用いて、柔らかさと温かみのある空間とした。気候のよい季節には中庭回廊に面した木製の引戸を開放し、屋内外の空間を一体とすることができる。