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虎屋京都工場

京都府南丹市八木町

2007年11月

図版:虎屋京都工場のメインイメージ

自然と応答する建築

室町時代に京の地で生まれた虎屋は、日本の歴史と風土に育まれた和菓子の素晴らしさを後世に伝えるために、新しい食品工場の計画地として、自然環境に恵まれた京丹波の鬱蒼とした森を選定した。
新工場のボリュームは自然の中に埋没させ、隠すことができるスケールをはるかに超えていることから、全体を幾何学的な形態に分節して配置し、大きな起伏と豊かな森という敷地本来の姿に対峙させることとした。この対峙という関係性により、新工場が周囲の山並みと応答し、協調して、新たな景観が創られてゆくことを意図している。勾配屋根、縦格子、石垣という和を想起させる建築と段々畑をイメージした駐車場や四季の花木、郷土種植栽等の景観デザインを融合して里山の風景を再現、また、古墳の保全、既存のヒノキ林の保存等、環境保全に努めた。こうした試みが、さらに広域の自然との共生に展開してゆくことを期待している。

延床面積:5,461m2
階数:地上4階
受賞:2010年日本建築学会作品選集 選定/関西、第1回建築人賞、2009年日事連建築賞、
2009年グッドデザイン賞
  • 図版:虎屋京都工場
  • 図版:虎屋京都工場
  • 図版:虎屋京都工場
  • 図版:虎屋京都工場
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